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 値 札 の 付 い た 君 に 、 愛 を 

#2

 # 名 前 






  俺は その 美少年に 抱き上げられたまま 市場を 出た  。

  外は やけに 明るくて  、  市場からは テントに 覆われて 見えなかった 青空が 綺麗に 見えた  。


  桃
 「  お待たせ  」


  市場の 外には 黒い 綺麗な 車が 止まっていて  、  その人は ドアを 開けて 乗り込んだ  。

  … そろそろ  、  降ろしてくれないかな  。

  人に 抱き上げられることなんて 無かったから 違和感が 半端ない  。


  なんて 思っていると  、  俺の 思考は 助手席に 座っていた 青い髪の 少年に 遮られた  。


  蒼
 「  桃くん 遅いんだけど  ー  !  」

 「  って  、  誰  、  その子  ?  」


  元気そうに 言う その子  。

  話しかけられているのは  、  さっきの 美少年 だった  。

  … どうやら  、  桃って いうらしい  。


  桃
 「  なんか いたから  」

 「  てか 蒼  、  別に そんなに 待ってないだろ  」


  蒼
 「  十分も 待ちました ー  !  」

 「  桃くん 十分も 僕のこと 待ってくれないでしょ  !  」


  桃
 「  … 魔王戦の 前日 、 お前が 装備一式 直してる間  、  俺が 一人で 一日 魔王城の 前で 待ってた こと 忘れた  ?  」


  蒼
 「  スミマセンデシタ  」


  桃
 「  分かったら よろしい  」


  … 二人が 早口で 話すせいで 何を 言っているのか 俺には よく 聞き取れなかった  。

  でも  、  桃 、 って 人は 話しながら 俺を 車の 椅子に 座らせてくれた 。


  桃
 「  で  、  お前  」

 「  名前は  ?  」


  桃が 前を 見たまま 言った  。

  だから  、  俺は 自分に 話しかけられていると 分からなかった  。


  蒼
 「  そうだ そうだ  、  子供が いたんだった  !  」

 「  桃くんと 口論 してる 暇 無いんだった  !  」


  桃
 「  おい 蒼  ?  」


  蒼
 「  桃くん さっきから 圧が 怖いって  !  」

 「  ほら そこの 男の子にも 怖がってるよ  !  」

 「  ねえ  、  この おにーさん 怖いよね  !?  」


  蒼 、 と 呼ばれていた 人が 俺を 見て 言う  。

  俺は 小さく 首を 振った  。

  この人より 怖い人なんて  、  もっと たくさん 見てきた  。


  桃
 「  … 怖がらせてたら 悪いけど  … 」

 「  あの  、  お前  、  名前は  ?  」


  どうやら  、  さっき のは 俺に 話しかけてた らしい  …  。


  赫
 「  … 0524 です  」


  蒼
 「  へっ  ?  」


  桃
 「  … は  ?  」


  赫
 「  … 0 、 5 、 2 、 4 です  」

 「  呼びにくいのでしたら 、 好きなように 呼んでいただいて 構いません  」


  すると 二人は 黙ってしまった  。

  … え  。

  敬語  、  間違えた  ? 
 
  と 思っていると  。


  桃
 「  じゃ  、  お言葉に 甘えて 好きな ように 呼ばせて もらうわ  」

 「  赫  。  お前の 名前は 赫  」


  赫
 「  赫  、  」


  その 名前を 呟いてみる  。

  何だか  、  異世界に 迷い込んだ 気分だった  。
  

2026/08/29 09:57

 桃 瀬 さ く 。 
ID:≫ 6ybA8nH1Vyj8g
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