文字サイズ変更

僕と、向日葵みたいな君との旅日記

#1

〜チューリップとソフトクリームの旅〜

「わぁ〜!チューリップ綺麗!!」
春らしいふんわりしたスカートを翻して夏海は僕を振り返った。
「ああ、本当だ。すごく絵になる。右手が疼いている」
「もうっ!たまには絵から離れてよ!今はわたしと旅を楽しむの!」
夏海はぷくっと頬を膨らませて怒りを表現しているようだ。
本当に表情がコロコロ変わるな。見ていて飽きない子だ。
赤白黄の花の絨毯に、暖かい春のそよ風が甘い香りを運んでくる。
蝶や蜜蜂がこの香りに惹かれるのも納得できる。
だけどそんな優しい世界も、僕には夏海を引き立てる道具にしか
思えない。
「あっ、ほら見て見て聖くん!あそこ行ってみよ!」
指差す方に視線を向けると、そこにはお洒落なカフェがあった。
夏海に袖をひかれてカフェの前までやってくる。
チューリップソフトクリーム…?どんな味なのか少し気になるけど、得体の知れないものに手を出す勇気は僕にはない。
「チューリップソフトクリーム!?どんな味がするんだろう!?買ってくる!」
「えぇっ!?」
「人生何事も経験だよってうわっ!?高っ!このわたしを驚かすなんていい度胸してるね!」
そう言いながらも夏海は、楽しそうな[漢字]表情[/漢字][ふりがな]えがお[/ふりがな]で買ってきたソフトクリームにかぶりつく…
「聖くんも食べなよ!」
「え?」
「まだまだだな〜聖くんは〜!君がこのソフトクリームが気になってたことなんて、わたしにかかったらお見通しなんだから!」
そして、食べきれなかったら申し訳ないという僕の気持ちにも気づいていたから、一つしか買ってこなかったのか。(財布の事情もあったのかもしれないけど)
「ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えて」
「これくらい、キス一回でいいよ!」
しれっととんでもない爆弾発言をするな。
ソフトクリームを受け取ろうとすると、
「違うでしょー、はい、あーん」
彼女にアーンされるのが恥ずかしいのかとニヤニヤした表情が物語っている。
「…っ!い、いただきます!」
…夏海には申し訳ないけど、まあまあかな。
「あー!その顔まあまあって思ってるでしょ!しょうがないなあ、わたしが食べてあげるってうま!」
どうやら僕と夏海の舌の構造は違うようだ。まあ、性格自体正反対なんだから、仕方ないのかもしれないけど。
幸せそうな[漢字]表情[/漢字][ふりがな]かお[/ふりがな]で美味しそうに食べている彼女を見ていると僕まで幸せな気持ちになってきた。
夏海の食べっぷりに騙されて(?)、何人かの人がソフトクリームを買っている。
本当に夏海は、周囲を笑顔にする天才だな。まるで向日葵みたいに。
やっぱり僕とは正反対だ。
「聖くん、あっちに噴水があるよっ!行ってみよ!」
「はいはい」
いつか彼女に釣り合うような人になれるように…。

2025/11/29 18:59

ぱっぱ
ID:≫ 2x0.i.yGLoFtM
コメント

この小説につけられたタグ

恋愛ほのぼの向日葵

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はぱっぱさんに帰属します

TOP