お風呂上がりのアイスはおいしいな。口の中でバニラの味が溶ける。
僕がせっかく至福を味わっているというのに、無粋なスマフォの通知音が振動した。
はぁ、、とため息をついて、最後の一口を飲み込む。ここは家の中だから母さんからではないだろう。
ということは、、
〈やっほ〜宙知くん、今日はありがとね!もしかしたらもう寝てるかな?〉
やっぱりそうだった。今日連絡先を交換した、というかさせられた、明星さんだ。
〈いや、まだ寝てないよ。こちらこそ、今日はありがとう〉
当たり障りない無難なメッセージを返す。
そんなことより、、、今僕が気になっているのは、さっきの彼女の発言だ。
どうして彼女はあんなこと、、君の夏休みをわたしにちょうだい、なんて言ったんだろう。
悲しいことに、僕は夏休みの予定なんて何もないからいいけど、人気者の彼女は友だちとの約束で大忙しなんじゃないのか。いや、きっと彼女のちょっとした気まぐれと優しさだろう。うん、そうだそれだけだ。
自分を納得させていると、彼女からまたメッセージが送られてきた。
〈あと、さ。夏休み、よろしくね!ほんとに、この夏だけでいいから!!!〉
〈ああうん、こちらこそ〉
なんとなく、理由は聞けないな。少し緊張して改まってる彼女なんて珍しい。別に彼女のことをそこまで知ってるわけじゃないけど。
理由の代わりに聞きたいことを聞こう。彼女という人間を知ってから、ずっと気になっていた、僕の目標に近づけるかもしれないこと。
〈明星さんはさ、〉
思ったよりも緊張しているのか、指が震えて中途半端なところで送信ボタンを押してしまった。
〈ん、なになに?〉
すぐに彼女から返信が来る。
〈生きてるうえで大事にしている座右の銘とかって、ある?〉
そう、僕がずっと気になっていたこと。それは、僕の憧れのような人生を生きている彼女の座右の銘だ。
それを聞けたら僕は、目標に近づける気がする。
〈わたしの座右の銘はね、「配慮はするけど遠慮はしない」だよ。こんな広い宇宙に比べたらわたしたちなんてちっぽけだし、あの星の瞬きに比べたらわたしたちの人生なんてとっても短い。だったらそんな一瞬の小さな世界で自分を押し殺して生きるなんて、もったいないと思わない?〉
さすが明星さんだ。遠慮なんてしないと言い切れる姿もかっこいいし、自分を宇宙と比べる勇気があるなんて。
〈なるほどね、ありがとう。参考にしてみるよ〉
〈応援してるよ!でも、宙知くんらしさを失わないでね!〉
パンダがおやすみと言っているかわいらしいスタンプに既読をつけてからスマフォを閉じる。
時計を見るともう23時だ。そろそろ寝よう。
寝巻きに着替えて布団に入ると、いっきに疲れが襲ってきた。今日は色々なことがあったからな。
本当に濃い1日だった。
「配慮はするけど遠慮はしない」か。彼女らしい言葉だなと思わず笑ってしまう。
明日からはそれを意識してみよう。
そう思って瞼を閉じると、浮かんできたのはアイツの顔だった。
「よくそんなこと言えるよな。少しは遠慮しろよ」
あの時言われた言葉がよみがえる。
そう、だった。僕が遠慮しないと、アイツを傷つけてしまうんだ。やっぱり、僕には無理だ。
彼女と僕は、真逆の存在。僕にできるはずない。いや、そもそもアイツを傷つけた僕が楽しく生きようとしていいのか?
ああ、もうわからなくなってきた。わかるのは一つだけ。
もう、[漢字]傷つけたくない[/漢字][ふりがな]傷つきたくない[/ふりがな]。
僕がせっかく至福を味わっているというのに、無粋なスマフォの通知音が振動した。
はぁ、、とため息をついて、最後の一口を飲み込む。ここは家の中だから母さんからではないだろう。
ということは、、
〈やっほ〜宙知くん、今日はありがとね!もしかしたらもう寝てるかな?〉
やっぱりそうだった。今日連絡先を交換した、というかさせられた、明星さんだ。
〈いや、まだ寝てないよ。こちらこそ、今日はありがとう〉
当たり障りない無難なメッセージを返す。
そんなことより、、、今僕が気になっているのは、さっきの彼女の発言だ。
どうして彼女はあんなこと、、君の夏休みをわたしにちょうだい、なんて言ったんだろう。
悲しいことに、僕は夏休みの予定なんて何もないからいいけど、人気者の彼女は友だちとの約束で大忙しなんじゃないのか。いや、きっと彼女のちょっとした気まぐれと優しさだろう。うん、そうだそれだけだ。
自分を納得させていると、彼女からまたメッセージが送られてきた。
〈あと、さ。夏休み、よろしくね!ほんとに、この夏だけでいいから!!!〉
〈ああうん、こちらこそ〉
なんとなく、理由は聞けないな。少し緊張して改まってる彼女なんて珍しい。別に彼女のことをそこまで知ってるわけじゃないけど。
理由の代わりに聞きたいことを聞こう。彼女という人間を知ってから、ずっと気になっていた、僕の目標に近づけるかもしれないこと。
〈明星さんはさ、〉
思ったよりも緊張しているのか、指が震えて中途半端なところで送信ボタンを押してしまった。
〈ん、なになに?〉
すぐに彼女から返信が来る。
〈生きてるうえで大事にしている座右の銘とかって、ある?〉
そう、僕がずっと気になっていたこと。それは、僕の憧れのような人生を生きている彼女の座右の銘だ。
それを聞けたら僕は、目標に近づける気がする。
〈わたしの座右の銘はね、「配慮はするけど遠慮はしない」だよ。こんな広い宇宙に比べたらわたしたちなんてちっぽけだし、あの星の瞬きに比べたらわたしたちの人生なんてとっても短い。だったらそんな一瞬の小さな世界で自分を押し殺して生きるなんて、もったいないと思わない?〉
さすが明星さんだ。遠慮なんてしないと言い切れる姿もかっこいいし、自分を宇宙と比べる勇気があるなんて。
〈なるほどね、ありがとう。参考にしてみるよ〉
〈応援してるよ!でも、宙知くんらしさを失わないでね!〉
パンダがおやすみと言っているかわいらしいスタンプに既読をつけてからスマフォを閉じる。
時計を見るともう23時だ。そろそろ寝よう。
寝巻きに着替えて布団に入ると、いっきに疲れが襲ってきた。今日は色々なことがあったからな。
本当に濃い1日だった。
「配慮はするけど遠慮はしない」か。彼女らしい言葉だなと思わず笑ってしまう。
明日からはそれを意識してみよう。
そう思って瞼を閉じると、浮かんできたのはアイツの顔だった。
「よくそんなこと言えるよな。少しは遠慮しろよ」
あの時言われた言葉がよみがえる。
そう、だった。僕が遠慮しないと、アイツを傷つけてしまうんだ。やっぱり、僕には無理だ。
彼女と僕は、真逆の存在。僕にできるはずない。いや、そもそもアイツを傷つけた僕が楽しく生きようとしていいのか?
ああ、もうわからなくなってきた。わかるのは一つだけ。
もう、[漢字]傷つけたくない[/漢字][ふりがな]傷つきたくない[/ふりがな]。