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在宅スマホゲームワーク

俺の名前は西村太郎23歳、都内の普通の大学を卒業して平凡な名前にぴったりの工場内で荷物を積み下ろしする輸送企業のしたっぱで働いている。そんな俺だが実は最近とある悩みを抱えている。

西村「ふぁ…あ…、もう朝なのか…毎日寝ても疲れが取れないし、作業所まで行くのも面倒だ…🥱」

そう、荷物の積み下ろし=体力仕事なので日々の疲れが体に蓄積し、だるさや筋肉痛につながる。荷物というのも日本全国へ発注するため朝早く8時半からなので準備は早めに済ませないといけない…。

西村「やべ、疲れのせいとはいえ少し遅く起きちまった…ちくしょう…😟」

俺は寝坊をしてしまい、急いでシャワーを浴び、朝ごはんを口にくわえながら車で作業所へ向かった。

作業所にて
先輩「なぁにやってんだ西村!遅刻しやがって、お前たるんでるぞ!😠」
西村「すいません…😓」
先輩「まったく、最近の大卒は甘え過ぎなんだよ!😡」
西村「気をつけます…😥」

作業所でも態度がキツイ先輩作業員のせいで余計に疲れ…いや、ストレスが溜まってしまう。そんな毎日だった。

ある日の休日、西村はスマホの契約内容の更新のためにスマホショップへ出かけた。

西村「最近Aプランだと生活に響くようになってきたのでBプランに変更してもらえますか…?」
店員「かしこまりました、BプランのSIMカードを登録してまいりますので少々お待ちください。」
西村「わかりました。」
西村「はぁ…、チラッ👀」

近くの席で親のスマホ更新を待つ間、子どもがスマホでゲームをしているのが目に入った。

西村「ゲームか…大学卒業してからやらなくなったな…」

そうつぶやいた次の瞬間

男「なんやお兄さん、最近ゲームやってへんの?🙂」

いかにも怪しいおじさんが話しかけてきた、エセ関西弁なのが余計に信用しづらい。

西村「なんですか急に…関係ないじゃないですか…」
怪しいおじさん「あんた疲れすぎて怒りっぽくなってまへんか?お話聞きましょか?😊」

どしたん話聞こか?みたいで内心少しだけ笑ってしまった

西村「まぁ、実は…」

そうして俺は信用しづらいと言った割に俺の身の上話や作業所での出来事などをおじさんに話していた。

おじさん「ほほぅ…なるほどねぇ…、んじゃあこういうアプリはいかがです?🤔」
西村「これは…?」

〈在宅ワークアプリ・オンラインワーキング〉
“わざわざ職場に行って労働したくないそこのあなたにオススメ!インストールして必要な情報を入力するだけで自宅にいながら画面上で仕事もできてお金もちゃんと稼げる!“

見せられた画面には見たこともないアプリが表示されていた。

西村「な、なんですかこれ…こんなの今の技術じゃできるわけが…」
おじさん「んもー、お兄さんもなかなか信じませんなぁ…なら試しに私がこのショップの物の配置を変えてみましょ。☹️」

そう言うとおじさんは自身のスマホを操作し始めた。

おじさん「壁のポスターを見ててみぃ😏」
西村「えっ…!?」

そう言われて壁のポスターを見るとポスターが浮いている。それはまるで『ど〇〇つの森』で家具の位置を変えているような感覚だった。
そしておじさんが画面の配置確定ボタンを押すと…。

おじさん「ほら、ポスターの位置が変わったでしょう?まぁ今回は仕事ではなく効果を証明するために動かしたのでお給料は発生しませんけどね😏」
西村「すげぇ…!」
おじさん「そうでしょう!こんな感じであなたの職場を登録して画面で物の位置を動かせば体を使って持ち上げなくても指1つで楽々ですぞ!😆」
西村「決めた!インストールする!」

すると契約更新を終えたスマホが戻ってきた。

店員「お待たせしました。」
西村「あ、ありがとうございます!あ、そうだ!おじさんもありがと…う…?あれ…?」

知らぬ間におじさんは姿を消していた。

家に帰るなり俺は早速アプリをインストールし、もろもろのデータ入力をして準備を進めていた。

西村「よし…!これで嫌な先輩にも会わなくていいし家に居ながら楽に仕事できるぞ…!😄」

俺は思ってもいなかった好機に胸が高鳴った。

そして翌日、今日も少し遅めに起きた俺だったが、通勤時間を考えなくてもよくなったので朝食を食べながらアプリを起動した。そこにはいつもの作業所をななめ上から見下ろしたようなマップが表示されていた。

西村「これでタップすれば荷物の積み下ろしができるんだな…!😳」

画面上部に表示された指示の通りに荷物を棚の上やフォークリフトの前に移動させた。思いのほかこれが楽しくてどんどん荷物を扱っていった。

西村「ははっ!ゲームみたいでおもしれぇ!😆」

汗を流して重い物を運ぶ作業だったために、これだけ速く仕事をこなせると今までの苦労がバカみたいだった。

西村「棚が揺れてるような気もするけどラグだろうな…。これでラスト!もう俺が運ぶ分終わっちまったな〜…追加発注も無いって言ってたし俺の今日の勤務終わり〜っとw😜」

そしてその日は残りの時間を自由に過ごした西村だったが、作業所では…

先輩「うおっ!?なんだこりゃ!?荷物が勝手に宙を舞っている!?😨」
従業員A「あぶないっ!!どっちに動くか予測できないのでここから動けません!!😱」
従業員B「あの棚は重量限界なのにさらに高く積まれてて今にも倒れそうです!!😭」

従業員Bが言い終えるとほぼ同時のことだった

「ガッシャーン!!」

棚が倒れてしまった、しかも棚はいくつも並んでいたためにドミノ倒しのように端まで倒れ、荷物は中身が散乱し、所内は大パニック

従業員たち「どうしよう、発送時間も迫ってるのに!!💦」
先輩「手分けして中身が無事な物から綺麗なダンボールに移し替えろ!!商品は追加発注できるものから間に合わせてくれ!!他の部署からも応援を呼べ!!😠」
従業員たち「分かりました!!」

ここで先輩は西村が来ていないことに気づく

先輩「そういえば西村がいないな…こんな時に無断欠勤か?許せん…🫤」

そういって先輩はスマホを取り出し西村に電話をかけた

先輩「おいコラァ西村ァ!!お前とっくに始業時刻過ぎてんのに何やってんだぁ!!💢」
西村「えっ…いや、今日の分の仕事はもう終わらせましたよ…?😰」
先輩「今8時35分だぞ!!5分で済むわけないだろ!!第一に出勤しないとは何事だ!!💢」
西村「いや…家からスマホでちょちょいと…📱」
先輩「スマホ…?ちょちょい…?中を舞う荷物…」
西村「あの…先輩…?」
先輩「お前のしわざかぁ!!💢」
西村「な、何がですか!?」
先輩「いいからすぐ支度して作業所に来い!!💢」

終始キレていた先輩が怖くてしぶしぶ向かった
到着するなり作業所内はひどい有様だった
俺も理解が追いつかなかったが、俺を見つけた先輩がこちらに走ってきた

先輩「西村ァ!!説教は後だ!!お前も手伝え!!💢」
西村「は、はい…!!」

そうして俺も加わり、どうにか13時の第一便の発送に間に合わせた
みな疲れて腰を降ろし休んでいるところ、先輩が俺だけを所内に響くほどの声量で呼びつけた

先輩「西村ァ!!ちょっと来いやお前ェ!!💢」

状況を理解した俺は毎日ストレスが溜まっていたこと、休日のスマホショップでの出来事、そして今日の朝の出来事をすべて話した。

西村「…というわけなんです…。その証拠に、ほら…。」

そういって実際に画面で動かしている荷物と実際に宙に浮かぶ荷物が一致していることを確認させると先輩は納得したように頷いた。だが…。

先輩「そんな怪しいもんに頼るな!!入社時に“悩みや不明なことはなんでも俺に話せ“って言ってただろうが!!少々言葉は荒いかもしれねぇけど、お前ら従業員の健康を第一に考えてるんだよ!!1人で抱え込んでねぇで相談してくれよ!!なぁ!!💢」

なんと先輩は普段から俺たちに気を遣ってくれていたみたいだ、しかし不器用な性格のせいで誰も相談しに行けなかったそうな…そして俺もだ…

西村「すいません!!俺は愚か者でした!!心を入れ替えて真面目に働きます!!」

俺は先輩、そして迷惑をかけた従業員たちに深々と頭を下げてアプリのデータもすべて削除した
それから…

先輩「西村、重かったら少しずつでいいからな!ほれ、今月から新しい台車も導入したからドンドン使ってくれ!」
西村「ありがとうございます、先輩!」

そうしてあの事件以来、俺は先輩や他の従業員たちとお互いの健康を大事にしながら仕事をしていた

西村「そういえば…あのおじさんは何だったんだ…?」

西村の頭にはおじさんの正体だけが心残りだった

おじさん「あぁ…もう少しで彼の心も私がマインドコントロールできるところだったのに…仕方ありませんなぁ…」

そう言い残して煙のように消えたおじさん…
次はあなたの街にいるかもしれません…

おわり

作者メッセージ

思いついたままに書き連ねました。
小説自体は初めて書いたので出来はまずまずかもしれませんが読んでいただけると幸いです。

2025/10/08 13:02

初霜
ID:≫ 94QwkISsopo/s
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