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神託の天鏡 〜オラクル・スカイミラー〜 1章 ー 神託、光の運命(さだめ)

#10

第10話 ー 神絆

【魔術契約の第一歩、まずは体を適切な状態にすること。
魔術授与(コンフェリン):対象に使用することで魔術の契約を可能とする。】

この日から魔術の記録をつけてみることにした。
[⑤ガゼラウス]さんに後から聞いたところ、魔術契約というのは誰かから推薦されるみたいに一人でできるものでは無いらしい。
そんでもって、まさか今までなんて書いてあるか分からない謎の字が理解できるようになるなんて。
魔術が得られる状態の一つとして、まずはここの世界の文字の読み書きが必要であること、これが解決したのは大きな進歩である。
その後も、[⑤ガゼラウス]さんの進行に従って初歩的な魔術も契約した。

【次に初歩的な三つの魔術で体を強化すること。
鋼鉄(スチル):防御力を高める魔術。
蘇生(リサシル):回復力を高める魔術。
打撃(ブロウル):攻撃力を高める魔術。】

より新しい知識が増えていく。
これで体の強化も一段落終わり、今日は[⑤ガゼラウス]さんの屋敷に泊まることになった。
契約し始めた時には暗くなっていたし、もう遅いので魔術の合成は明日にやるらしい。
[④ヘリオス]さんのお店でも十分だったけど、屋敷だとまた格が違う景色に気持ちが高揚する。
ホテルの宿泊みたいな気分だ。
⑤「宿泊施設みたいだろ?ここ。一応お客用も作っといてあるんだよ。」
機能性が高い屋敷に自慢げだ。
①「何から何まで凄いですね!なんか得した気分です…!」
⑤「ハハ…、それは何よりだ。そう言ってもらえるだけでありがたいな。」
①「こちらこそですよそんな…。」
お互いに感謝し合う形になっちゃった。
そんなこんなで夜ご飯。
[⑤ガゼラウス]さんは普段、料理をしないのだとか。
でも料理担当の人がいるので任せているみたい。
言うまでもなく美味しかった!
思い返せば[⑤ガゼラウス]さん、虎獣人だからどんな生活してるんだろう…、気になるところだった。
一応身体つきが大きいから食べる量には驚いたけども、そんなに変わりはなかった。
酒を飲み交わしながら色々話し合う。
こういうところに泊まるなら浴室とかも気になるな…。
そういうわけでせっかくだし確認してみる。
①「あの、浴場とかってあったりするんですか…?」
⑤「ん?まぁお客用として作ってるから、あるにはあるが…。」
おお、やったぁ。
⑤「一緒に入るか…?」
ん?????
なんかサラッと聞いてきたんだけど。
①「え、一緒ですか…。」
ちょっとおかしくて微笑してしまった。
⑤「あぁすまぬ、嫌なら全然一人でも構わんよ。」
同じ風呂に入るとは思ってはいなくて驚いたけど、正直打ち解けて来てはいるし嫌でも無い気がしていたから断りはしなかった。
いい湯なのはもちろん、浴場も綺麗で満足。
若干恥ずかしくもあるけど、入浴の時間に空間を共有したことで、より信頼し合える存在になった気がした。
この時にこれから大事になるであろう”結界魔術”について教えてもらった。

【神絆(クアロ・スノーレン):結界を張る魔術。
結界を張ると力が増幅する。
精神及び身体を通して繋がりを深めることで、より効果が上がる。】

こう思うとさっきの時間も大切なんだなとは思った。
上がったら、このお屋敷風な柄の浴衣に目が行った。
外見が気に入ったのでありがたく着させてもらう。
流石宿泊用、小さいサイズから大きいサイズまで揃っていた。
その後、[⑤ガゼラウス]さんは片付けるものがあると言って、ゲストの寝室に案内してもらってから書斎用の部屋へと向かって行った。
寝室のものは好きに使っても良いって言っていたので色々漁った。
窓の部分は襖に近い構造だったり机にはお茶が置いてあったりと、落ち着ける空間になっていた。
そうこう物色している間に大分時間が過ぎてしまったので寝る支度をした。
ごろんと疲れた身を放り投げた。
今日で色々進展したし、思うことがたくさんあった。
①「こんな生活かぁ…。」
独りで呟く。
こんな異世界転生など望んではいなかったが案外この二日間悪くはなかったし、なんならこれからも続いたら良いなとも思っていた。
この世界に来た時の事を思い出していてあることに気付く。
①「はッ………。」
なんで今まで気が付かなかったんだろう、[②天星]のことを。
僕がこの世界に来たときはトラック衝突の事故だったけど、彼も同じ場で被害にあっていたはずだ。
至って短い幸せな時間を過ごしていたけど、彼を思い出しては気が気でなかった。
①「[②天星]…。今頃どうしてるんだろう…。」

作者メッセージ

さて、[①鏡]くんは[②天星]の事を思い出し始めました…。
彼の行方もどうなっているのでしょうね…。

2025/06/19 17:57

八咫鏡
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