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推しを全世界に布教したい委員会〈参加型〉

#2

うるさい男子を黙らせたい

教室の一角。昼休み。


机を寄せて輪になった男子たちが、笑い声と大声でどうでもいい話題を投げ合っている。


ボールでもないのに、空気だけが跳ねているみたいな騒がしさ。


その少し離れた席で、[漢字]夢雲 麩羽[/漢字][ふりがな]ゆめくも ふわ[/ふりがな]は静かにスマホを握っていた。


麩羽……こういうタイプ、直接行くのは無理です……無理ゲーです……


視線だけそっと上げる。


楽しそうな声。入る余地ゼロのテンション。


だが、彼女の手元のスマホにはこう表示されていた。


[太字][太字]【布教ミッション:対象に“推し”の存在を認知させよ】[/太字][/太字]


委員会からの無慈悲なタスクである。


麩羽「……対面は無理。終了。解散」


小声で即断する麩羽。


しかし次の瞬間、紫の目がすっと細くなる。


でも“伝えない”は選択肢じゃないです。麩羽の中では


彼女は机の下でスマホを操作する。


開くのはSNSの匿名アカウント。


ターゲットは目の前。


だが方法は“直接会話”ではない。


数分後。


男子グループの一人のスマホが小さく震える。


男子「ん?なにこれ」


そこには短い投稿。



[太字][斜体][中央寄せ][明朝体]「うるさい教室の片隅で人生楽しそうにしてる皆さんへ
一回だけでいいので“歌”を聴いてください
低音ラップが異常にかっこいい人と
歌がうますぎて脳がバグる人と
声だけで心臓を刺してくる人がいます
たぶん今のあなた達より面白いです」[/明朝体][/中央寄せ][/斜体][/太字]



男子の一人が笑う。


男子「なにこれ、布教?ウケるんだけど」


別の誰かがスマホを覗く。


男子「でもちょっと気になるの草」


麩羽はその反応を遠目で確認する。


……反応あり。成功判定、仮


表情は変わらない。


だが心の中では小さくガッツポーズしていた。


次の瞬間、男子の一人が言う。


男子「てか誰これ送ったの」
男子「知らん。匿名じゃね?」
男子「やべぇ、じわじわくる」


麩羽は静かにスマホを閉じる。


直接話さなくても、届く。ならそれでいい


そして小さく息を吐く。


麩羽「……布教、完了です」


しかしその直後。


委員会グループチャットに通知。


『ミッション評価:まだ序章です』


麩羽の目が一瞬だけ死んだ。


麩羽「……地獄ですか?」


こうして、「話しかけにくい相手へのネット布教」という最初の実験は、
成功とも失敗とも言えない形で幕を開けた。


ただひとつ確かなのは、
“言葉だけで人は動く”という事実だけだった。

作者メッセージ

読者にも布教したいっ………
声だけで心臓を刺してくる人は表現の仕方えぐかったかもしれん笑

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二次創作推しオタク参加型

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