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🌟〈参加型〉『推しとオタクの夢物語』🌟〆切!!マネージャー決定!!!!!!

#54

羽ペンと緑の光合成。



都内某所。


巨大なステージの裏側は、独特の緊張感と熱気に包まれていた。


萌桃「……ふぅ。今日も、完璧でしたわ」


花鳥萌桃は、くすんだ緑の一つ結びを整えながら、
鏡の中の自分に微笑みかけた。


彼女は今、SNSフォロワー100万人を超えるカリスマダンサー「花鳥風月@dance」
として、ゲスト出演を終えたばかりだ。


その美貌と指先まで神経の通ったダンスは、見る者を虜にする。


けれど、彼女の心は満たされていなかった。


萌桃「……退屈ですわ。誰も彼も、わたしの足元にも及ばない。
ダンスとは、魂の叫びではありませんの?」


そんな彼女が、気まぐれに客席の隅から、自分と入れ替わりでステージに上がる
「新人アイドルグループ」の演目を見たとき___世界から音が消えた。


ステージの中央、鮮やかな緑のライトを浴びて飛び出してきたのは、
巴月めじろ……「うぐいす」だった。


「よっしゃ、いくでぇ!」


めじろの威勢のいい声とともに、音楽が爆ぜる。


その瞬間、萌桃の目は釘付けになった。


しなやかな体躯が重力を無視して宙を舞う。


バク転、バク宙、そして信じられない角度からの着地。


萌桃「……っ、あ……」


萌桃が何年もかけて磨き上げてきた「技術」を、
その少女は「野性」と「笑顔」で軽々と超えていった。


360度、どこから見ても隙のない柔軟性と、
観客を力ずくで笑顔にする圧倒的な度胸。


萌桃の胸の奥で、ドクン、と大きな音がした。


[下線][斜体][太字]憧れ、嫉妬、独占欲。[/太字][/斜体][/下線]


あらゆる感情が混ざり合い、真っ黒な「恋」へと昇華される。


あぁ……見つけてしまいましたわ。わたしの、魂の飼い主を……


終演後、萌桃は気づけば楽屋裏の通路で、
出番を終えて戻ってきた「うぐいす」を待ち伏せしていた。


手に握りしめているのは、いつも愛用している一本の羽ペン。


めじろ「あ、お疲れ様です!」


めじろが、汗を拭いながら萌桃に気づき、明るく声をかけた。


その屈託のない笑顔に、萌桃は一瞬言葉を失う。


めじろ「……あの、私の顔になんか付いてますか?」


めじろが首を傾げる様子を見て、萌桃は慌てて言葉を絞り出した。


萌桃「いえ、その……あなたの、ダンス、素晴らしかったですわ」
めじろ「え、本当ですか? ありがとうございます!嬉しいなぁ」


めじろはさらに笑顔を輝かせた。


萌桃は胸が高鳴るのを感じていた。


この感情は初めてだった。


憧れ、そして、もっとこの才能を見ていたいという強い衝動。


萌桃「あの、もしよろしければ……少し、
お話しさせていただけますでしょうか?」


萌桃は、いつもの冷静さを失い、震える声で尋ねた。


めじろ「ええ、もちろん! でも、着替えてからでもいいかな?」


めじろは快く応じた。


この日、花鳥萌桃は、自分の心を突き動かす存在と出会った。


それは、まだ名も知らぬ新人アイドル、うぐいすこと巴月めじろだった。


そして、ここから彼女の新たな情熱が始まることを、
この時の萌桃はまだ知る由もなかった。
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参加型オタクアイドル意外と伸びた奴

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