「はぁ……。」
告白代行を認めろって言われたけれど、私はどうしても認める気にはなれない。亮介を除いても3人もの代行をやってしまっているけれど、それはみんなの押しが強かっただけ。やむを得ない事情はあったのかもしれないが、私公認で代行したのは亮介だけ。その事実は変わらない。というか、変える気はない。
ただ、今頼まれても断るわけにもいかない、と思う。さすがに贔屓してるとかは思われたくない。
そして、何より気持ち悪いのが、告白代行も悪くないのではないかという気持ちが奥底にあること。
(みんなの押しが強くなければこうはならなかったんだけどなあ……)
後悔やら未練やら、どうにもならない気持ちが胸の中を渦巻いている。
そんな、朝のこと。
「2年1組……あ、ここか。」
「早坂さん?っている?ちょっと話したいことがあって。」
……え?
ガラリとドアが開き、耳に入る言葉たち。
ドアの前にいたのは、3年1組の[漢字]風月 弥生[/漢字][ふりがな]ふうげつ やよい[/ふりがな]先輩。
直接の知り合いではないけれど、噂くらいは聞いたことがある。
「はい、私ですけど……?」
なんといっても――
「ああ、飛鳥のことで、話いい?」
――[漢字]花鳥 飛鳥[/漢字][ふりがな]かちょう あすか[/ふりがな]先輩の、相棒らしい。
……とても嫌な予感がする。
相棒のことで話といったらきっと、告白代行の話じゃないだろうか。
「話ってなんですか……?」
「あ、そうそう。早坂さんが告白代行してくれるって聞いて。」
うん、やっぱり。
「あ、私告白代行やってないですよ??みんなが勝手に言ってるだけです!」
「そうなの?じゃあ、お願い!やってくれない?」
また押しが強い系だったら困るなだなんて思いつつ、
「というか、先輩と飛鳥先輩は相棒なんじゃないんですか?」
と、気になったことを聞いてみる。
「相棒、だよ。でも、それだけじゃ足りなくなって。」
[水平線]
一目惚れだった。
見た瞬間、こんなにかわいい子がいるんだって。
話してみても好きになるばかり。
それでも、「好き」って言おうとすると言葉に詰まってしまう。
勇気のない俺は、だから、飛鳥と相棒になった。
相棒になった1年前のあの日から、世界一は大げさかもしれないけど、それが冗談じゃないくらいには飛鳥のことを信用して。
お互いにだといいし、事実そうだとも思う。相棒として一緒に過ごして、一番の信用を作って、十分なはずだったのに。
いつのまにか、それじゃどうしても足りなくなっちゃった。
[水平線]
「というわけで、告白代行してくれない?」
「え、いや、私に言っていい話なんですか?だって……」
飛鳥先輩にも、言えてないんでしょ?
とは、口には出せなかった。
それをわかってかわからずか、
「聞いてもらわないと代行できないじゃん」
だなんてわかりやすくムッとする弥生先輩。
正直な話、迷う。
大事にしてきた想い、預かる覚悟なんてない。
でも、当の本人が頼んでいるし、いいような気もするから厄介なんだ。
あとは、結衣のときもそうだったけど。
ここまで人の気持ちに踏み込んで断れるほど、私は強くない。
「はぁ……責任は取れませんよ?」
「いいよいいよ、頼んでるのはこっちなんだから。気にしないで」
「頼むだけ頼んで逃げるとかしませんね?」
「さすがにしないよ」
心外だといったようすで苦笑する先輩に、今度はこちらがムッとしてしまう。
「さすがに」と言っていたが、私の場合は経験則である。
結局、私はお人好しなのか断れないのか。
この学校には告白する勇気のない人が多すぎる。
「仕方ないですね……。」
ここに、5回目の代行が決定した。
告白代行を認めろって言われたけれど、私はどうしても認める気にはなれない。亮介を除いても3人もの代行をやってしまっているけれど、それはみんなの押しが強かっただけ。やむを得ない事情はあったのかもしれないが、私公認で代行したのは亮介だけ。その事実は変わらない。というか、変える気はない。
ただ、今頼まれても断るわけにもいかない、と思う。さすがに贔屓してるとかは思われたくない。
そして、何より気持ち悪いのが、告白代行も悪くないのではないかという気持ちが奥底にあること。
(みんなの押しが強くなければこうはならなかったんだけどなあ……)
後悔やら未練やら、どうにもならない気持ちが胸の中を渦巻いている。
そんな、朝のこと。
「2年1組……あ、ここか。」
「早坂さん?っている?ちょっと話したいことがあって。」
……え?
ガラリとドアが開き、耳に入る言葉たち。
ドアの前にいたのは、3年1組の[漢字]風月 弥生[/漢字][ふりがな]ふうげつ やよい[/ふりがな]先輩。
直接の知り合いではないけれど、噂くらいは聞いたことがある。
「はい、私ですけど……?」
なんといっても――
「ああ、飛鳥のことで、話いい?」
――[漢字]花鳥 飛鳥[/漢字][ふりがな]かちょう あすか[/ふりがな]先輩の、相棒らしい。
……とても嫌な予感がする。
相棒のことで話といったらきっと、告白代行の話じゃないだろうか。
「話ってなんですか……?」
「あ、そうそう。早坂さんが告白代行してくれるって聞いて。」
うん、やっぱり。
「あ、私告白代行やってないですよ??みんなが勝手に言ってるだけです!」
「そうなの?じゃあ、お願い!やってくれない?」
また押しが強い系だったら困るなだなんて思いつつ、
「というか、先輩と飛鳥先輩は相棒なんじゃないんですか?」
と、気になったことを聞いてみる。
「相棒、だよ。でも、それだけじゃ足りなくなって。」
[水平線]
一目惚れだった。
見た瞬間、こんなにかわいい子がいるんだって。
話してみても好きになるばかり。
それでも、「好き」って言おうとすると言葉に詰まってしまう。
勇気のない俺は、だから、飛鳥と相棒になった。
相棒になった1年前のあの日から、世界一は大げさかもしれないけど、それが冗談じゃないくらいには飛鳥のことを信用して。
お互いにだといいし、事実そうだとも思う。相棒として一緒に過ごして、一番の信用を作って、十分なはずだったのに。
いつのまにか、それじゃどうしても足りなくなっちゃった。
[水平線]
「というわけで、告白代行してくれない?」
「え、いや、私に言っていい話なんですか?だって……」
飛鳥先輩にも、言えてないんでしょ?
とは、口には出せなかった。
それをわかってかわからずか、
「聞いてもらわないと代行できないじゃん」
だなんてわかりやすくムッとする弥生先輩。
正直な話、迷う。
大事にしてきた想い、預かる覚悟なんてない。
でも、当の本人が頼んでいるし、いいような気もするから厄介なんだ。
あとは、結衣のときもそうだったけど。
ここまで人の気持ちに踏み込んで断れるほど、私は強くない。
「はぁ……責任は取れませんよ?」
「いいよいいよ、頼んでるのはこっちなんだから。気にしないで」
「頼むだけ頼んで逃げるとかしませんね?」
「さすがにしないよ」
心外だといったようすで苦笑する先輩に、今度はこちらがムッとしてしまう。
「さすがに」と言っていたが、私の場合は経験則である。
結局、私はお人好しなのか断れないのか。
この学校には告白する勇気のない人が多すぎる。
「仕方ないですね……。」
ここに、5回目の代行が決定した。