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読切小説総集編 第二章『生き様』

#3

あ、人殺し。

返り血が頬を染めた。
湿っていて温度を感じる。
どこか命を感じるような感覚。
また、人を殺した。
……でもこれが俺の唯一の生き様だから。
日々のストレスとか、なんか分からないけど嫌な感情を壊すためには必要なことなんだ。
人の不幸を願って。
今日におやすみ。



朝が来た。
どうでもいいことを思う、誰もが人殺しだとは思われないように。
誰でもいいから欲しいと思う、ただの友好関係を築いていると思われるように。
いっそのこと殺してくれと願う、でも殺すのは自分。どうせ死にたくないくせに。
昼が来た。
幸せそうな家族を見る、少しだけ羨ましく思ってしまう。
美味しそうな飯を見る、腹も減ってないのに食べようと思ってしまう。
周りの視線の行く先を見る、自分が疑われていないのかと思ってしまう。
夜が来た。
動く時だ。
死ぬ時だ。
終了の合図。



返り血が頬をびちゃびちゃにした。
いつもより量が多かった。
きっとこれは自分の気持ちに左右されてるだけで、殺してきた人と同じ人間だ。
いつも通り湿っていて温度感じる。
死にたくないもんね?
痛いのは嫌だもんね?
殺されたくないもんね?
お前らもそうだもんね?
最期の足掻きとして生きていた事を示したんだよね?
だけど相手は殺人犯だよ。
そんなやつに生きていることを証明したって、無駄だと思うけどなぁ。
荒く息をしながら、段々と体温を失っていき倒れる。









「…あ、人殺し。」
そう言って死んでった。
それだけしか俺に言わなかった。
生き様を言われた気がした。
俺は、多分、いや確実にこの先もずっと人を殺す。
しゃがんで倒れた身体を見る。
何か、教えてくれそうな気がした。
「……じゃあ、お前は?」
問いかけても応答はない。
「お前の生き様は?」
後ろに気配を感じて、立ち上がる。
俺に聞こえないはずないサイレンが鳴っている。
「俺の生き様は人殺しらしい。」
「…………なんて、」








「死んだ奴に言ってもしょうがないか。」





2026/02/15 11:37


ID:≫ 14ODATaJ5tCFM
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