東京駅前。
長い髪を後頭部で留めている、中性的な人が何か悩んでいた。
「どーしよっかな……行こうかな…けどめんどくさいしなぁ…」
「うーん…」とかなり長考している様子だ。
「…よし。お土産は先輩に任せて僕は逃げよう」
そう言うと、東京駅に背を向けて走り出す。
……が、その時。
「どこに行くつもりだ」
「あちゃー……捕まった」
一人の男が男性の襟を掴んだ。
「[太字]新座[/太字]、行くぞ」
新座、と呼ばれた男性は襟を引っ張られてそのまま成す術なくずるずると引きずられていく。
新座「先輩こそ、本当は行きたくないはずなんですけどね……」
新座の縛っている後ろ髪がゆらゆらと揺れる。
[水平線]
新座「広島かぁ……いつぶりでしょうね」
新幹線の中、窓の先の景色を見ている新座が言う。
「多分十年以内には言ってる…気がする」
新座「先輩の多分とか気がするって信じれないんですよ…」
曖昧な答えに新座は苦笑いする。
「えぇ……。―――、何はともあれ、変な事件事故で巻き込まれないと良いんだが」
男性が何はともあれと特大フラグを設置する。
するとすかさず新座がツッコんだ。
新座「先輩、フラグです。いつも言われてますよ、〝[太字]楽市[/太字]はフラグ立ての名人だ〟って」
楽市、と呼ばれた男性がため息混じりに嘆く。
楽市「俺、そんなにフラグ立ててんの?」
新座「はい。20はとっくに超えてます」
新座の言葉に落胆する楽市。
そんなことを気にせず新座は続ける。
新座「前、先輩がプリン買いに行った時、〝売り切れてることはないだろ〟って言って出ていって、見事何も買ってこずに帰ってきたじゃないですか」
楽市「ゔっ……」
楽市の心にダメージが入る。
最早、どっちが先輩なのか………。
新座「あと、職場の人に〝大丈夫だ!データが消えることはない!〟って言って、その2分後にデータ消えたり」
様々なフラグが掘り起こされ、楽市は「もうやめて…」と新座を止める。
楽市「お土産、奢ってやるから。だから許し―――」
楽市「…ん?」
楽市の眼が変わる。
それとほぼ同じタイミングで、景色を見ていた新座も通路の方へ身体を向ける。
新座「あー…聞こえますね、悲鳴と、」
新座「あと、刃物の音。[小文字]ってかやっぱりフラグじゃないですか[/小文字]」
新座が目を向けたその先の先の先。
今まさに、乗客の悲鳴と混乱と刃物の音が入り混じり、混沌を招いていた。
新座「先輩、直感としては?」
新座が楽市に問う。
考える時間無く楽市はすぐ答えた。
楽市「………俺たちが乗っているこの4号車にも居る。――と、言うか。」
楽市「これは全車両に潜んでるパターンだ」
新座「それってかなりヤバいんじゃ?」
楽市「そうだ。……そして、多分これは―――」
新座「多分ってあんまし信じれないんすけど」
新座が疑心暗鬼になりつつも耳を傾ける。
楽市「お前の出番だ。逃がすなよ?[太字]情報提供屋[/太字]。情報一つだけでも掴み取れ」
新座は面倒くさそうにため息をつくと、
新座「情報を一つだけでもカメラに収める…か。」
と言い、カメラを取り出した。
新座「[太字]…できますよ、僕ならね。[/太字]」
長い髪を後頭部で留めている、中性的な人が何か悩んでいた。
「どーしよっかな……行こうかな…けどめんどくさいしなぁ…」
「うーん…」とかなり長考している様子だ。
「…よし。お土産は先輩に任せて僕は逃げよう」
そう言うと、東京駅に背を向けて走り出す。
……が、その時。
「どこに行くつもりだ」
「あちゃー……捕まった」
一人の男が男性の襟を掴んだ。
「[太字]新座[/太字]、行くぞ」
新座、と呼ばれた男性は襟を引っ張られてそのまま成す術なくずるずると引きずられていく。
新座「先輩こそ、本当は行きたくないはずなんですけどね……」
新座の縛っている後ろ髪がゆらゆらと揺れる。
[水平線]
新座「広島かぁ……いつぶりでしょうね」
新幹線の中、窓の先の景色を見ている新座が言う。
「多分十年以内には言ってる…気がする」
新座「先輩の多分とか気がするって信じれないんですよ…」
曖昧な答えに新座は苦笑いする。
「えぇ……。―――、何はともあれ、変な事件事故で巻き込まれないと良いんだが」
男性が何はともあれと特大フラグを設置する。
するとすかさず新座がツッコんだ。
新座「先輩、フラグです。いつも言われてますよ、〝[太字]楽市[/太字]はフラグ立ての名人だ〟って」
楽市、と呼ばれた男性がため息混じりに嘆く。
楽市「俺、そんなにフラグ立ててんの?」
新座「はい。20はとっくに超えてます」
新座の言葉に落胆する楽市。
そんなことを気にせず新座は続ける。
新座「前、先輩がプリン買いに行った時、〝売り切れてることはないだろ〟って言って出ていって、見事何も買ってこずに帰ってきたじゃないですか」
楽市「ゔっ……」
楽市の心にダメージが入る。
最早、どっちが先輩なのか………。
新座「あと、職場の人に〝大丈夫だ!データが消えることはない!〟って言って、その2分後にデータ消えたり」
様々なフラグが掘り起こされ、楽市は「もうやめて…」と新座を止める。
楽市「お土産、奢ってやるから。だから許し―――」
楽市「…ん?」
楽市の眼が変わる。
それとほぼ同じタイミングで、景色を見ていた新座も通路の方へ身体を向ける。
新座「あー…聞こえますね、悲鳴と、」
新座「あと、刃物の音。[小文字]ってかやっぱりフラグじゃないですか[/小文字]」
新座が目を向けたその先の先の先。
今まさに、乗客の悲鳴と混乱と刃物の音が入り混じり、混沌を招いていた。
新座「先輩、直感としては?」
新座が楽市に問う。
考える時間無く楽市はすぐ答えた。
楽市「………俺たちが乗っているこの4号車にも居る。――と、言うか。」
楽市「これは全車両に潜んでるパターンだ」
新座「それってかなりヤバいんじゃ?」
楽市「そうだ。……そして、多分これは―――」
新座「多分ってあんまし信じれないんすけど」
新座が疑心暗鬼になりつつも耳を傾ける。
楽市「お前の出番だ。逃がすなよ?[太字]情報提供屋[/太字]。情報一つだけでも掴み取れ」
新座は面倒くさそうにため息をつくと、
新座「情報を一つだけでもカメラに収める…か。」
と言い、カメラを取り出した。
新座「[太字]…できますよ、僕ならね。[/太字]」