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異世界共和国戦記

#19

自壊する攻撃第十四話。レノグラード攻防戦⑦。自壊する攻撃Part④戦場の女神と小さな花形

 帝国陸軍側は…第百七装甲師団が攻撃開始している頃…第五十七装甲軍団左翼に配置された第八十二装甲師団と第十九SS装甲擲弾兵師団も攻撃を初めていた…
 対するのは共和国陸軍第一機械化軍団第二砲兵大隊…と第四機甲師団独立第一軽戦車連隊…の二つの部隊だった…実質的に1個増強連隊規模の部隊で2個師団を迎撃する…三倍どころか四倍以上…編成次第では下手したら六倍以上はいるかもしれないという状況だ…そして、それは間違いではなかった…
 帝国陸軍第二十八装甲師団は四単位師団編成を採用しており、装甲旅団2つと自動車化歩兵旅団1つと自動車化砲兵旅団1つとオートバイ連隊1つからなる。旅団とは基本的には2つの連隊で構成される。そして、第十九SS装甲擲弾兵師団も自動車化歩兵旅団2つと砲兵旅団1つとオートバイ連隊1つからなる…つまり、戦力差は単純計算で十六倍となる…
 しかし、共和国側にも勝機はあった。それな、練りに練られた作戦と地形だ…
 共和国陸軍は事前に丘の麓に地雷原を構築していた…そして、砲兵隊は敵が来る予想地点を絞るために事前に対戦車トラップを仕掛けており、さらに有刺鉄線なども張り巡らしており、敵歩兵の来れる突撃正面を可能な限り削った上に、側面にはスチュアート軽戦車を配置している…スチュアートは軽戦車だが、高い貫通力のある37mm砲を持っており、四型戦車の中期型と三型戦車なら撃破可能だ…
 そして、装甲旅団の一つが丘を駆け上がろうとしてくる…しかし、152mm榴弾砲の直射が命中…そして、正面からブワッと名中部が膨れ上がるように破裂し、一両の四型戦車が爆発四散する…
 さらに別の三型戦車は正面から122mm榴弾砲が直撃し、弾薬庫まで炸裂し、砲塔が高く飛び上がる…
 そして、別の四型戦車は、エンジンに152mm榴弾の破片が複数直撃し、機動力を失い、炎上し始める…燃料タンクに引火したようだ…
 
 結果、暫くは共和国陸軍第一遠征軍団の全般支援砲兵第一部隊が一方的に帝国軍戦車を撃破する様相となっていた…ワンサイドゲームという言葉もピッタリだが…しかし、第一部隊の弾薬消耗は激しく、撤退を開始するが、敵も逃してくれる程甘くはなかった…
 だが、それも既に予想済みのことである。
 丘を駆け上がる敵に向け、152mmや122mmの徹甲弾や成形炸薬弾が空を舞う…
 四型戦車や三型戦車の群れは次々と大穴が空き、戦闘能力を失っていく…
 地雷により足を止められる二型戦車もいた…偵察をしようとしたのだろう…
 一両のIII号戦車が車体底面から爆発し、サスペンションが爆ぜ、搭乗員ごと駆動系が爆砕される…
 別の一両は遠くから来たであろう斜め上方から降り注ぐ105mm徹甲弾に上面を貫通され、砲身が根本からポッキリと折れ、中退機が粉砕される…
 1人の共和国軍砲兵隊員が、砲の弾薬切れからか、バズーカを手に持ち、一両の四型戦車に向けて弾体が発射される…四型戦車の砲塔防楯…最も重装甲な部位に直撃し、メタルジェットが弾から前方に吹き出し、防楯を溶かし、一本の細い穴を開ける…そして、砲に装填されていた榴弾に引火し、爆発が起きる…
 鉄条網と有刺鉄線に塞がれて破壊しながら進むため、進軍が遅れて機甲部隊と進む距離に差が出る歩兵部隊…
歩兵部隊がついに追いつこうとしたその時、彼らの目に入ったのは、無惨にもバラバラになった所を軽戦車による強襲で各個撃破される姿だった…
 それを見て、大勢の帝国陸軍歩兵が即座に自分の運命を悟った…
 そこに、152mmや122mm、105mmの榴散弾が降り注ぎ、次々とそれらは空中で炸裂し、小爆弾をばら撒いていく…その子爆弾が一瞬にして爆発し、まるで整地のように広く破壊していく…
 そして、その爆発に巻き込まれ、大勢の帝国軍兵士が頭上からの爆発で息絶えた…
 火傷で倒れる兵士もいたが、彼らは戦友の死体がのしかかったり、脳髄や部位がかかり、頭が血だらけになる将兵もいた…
 
 左翼部隊の損害許容度を超えたと第八十二装甲師団師団長はその瞬間に感じ取っていた…左翼に配置されている第八十二装甲師団と第十九SS装甲擲弾兵師団は既に機甲戦力の59%と歩兵戦力の38%を喪失し、砲兵戦力に至っては64%もの砲兵器を失った…勝ち目は…ない…
 第八十二装甲師団師団長のクルラ・マイヤー少将は撤退を決断する…
クルラ「総員撤退せよ‼︎攻撃開始地点まで下がれ‼︎」
 しかし、それは既に手遅れだった…第百七装甲師団から連絡が入る…
連絡将校「大百七装甲師団より電文です‼︎「我ガ師団ハ右翼ノ森林ヨリ現レシ敵伏兵戦車隊ノ奇襲を受ク。既ニ一個装甲連隊ガ包囲下ニアリ、我ガ師団司令部は撤退命令ヲ発動シ、戦線ヨリ離脱ヲ計ラントス。」」
 別の方面の機甲師団一つの壊滅という甚大な被害を受けていたのだ…右翼が壊滅している中で、重要な主力の一角たる左翼も壊滅状態となると、軍団はおそらく攻勢継続が不可能であるのは分かりきったこととなった…
 しかし、絶望的な連絡が入る。
伝令「少将閣下‼︎中央部隊より連絡です‼︎「我、敵ノ右翼ヨリ来タル部隊ノ勢止マラズ、正面及ビ右方ノ敵ニヨル攻撃ヲ受ク。戦線ハ劣勢。戦線ヲ放棄シ撤退スルコトヲ軍団長ハ決定セリ」」
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作者メッセージ

投稿頻度は落ちますが、私が出しているいくつかの小説のうち一つは最低でも週に一話投稿したいですね。五つのシリーズを並行は無茶がありましたね。まあ、辞める気はございません。さらにシリーズを増やすことも検討に検討を重ねて検討を加速させております。

2025/11/25 06:22

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