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異世界共和国戦記

#11

第七話。中央島戦線、開戦の時

 中央島は、その名の通り諸島の中央にあり、マダガスカル島と北海道を合わせた程度の規模がある、島といえるかも怪しい島だ、規模が大きく、各国は強力な陸軍戦力を展開している。
 そこは三つの国が統治していたが…そこで、帝国と王国の間で大激戦が起きていた。なんせ、確かにどの国の本土でもないが、ここは戦略的に重要だ、資源、人口、工業地帯、そして立地…立地に関しては…中央にあるからこそ、ここを取った勢力は、諸島のどこにでも行く道が開けるのだ…この諸島は島が密集しているといえる場所も多々あり、そこは大型艦が通れない場所もあるが、この中央島からだと、どの国の首都へも、補給は必要とはいえ、大型艦含む百隻を超える規模の艦隊で直行できるのだ…20日近くかかるから補給が必要だが…
 となると、各国は必死で守るし、必死で奪いに行くだからこそ、これだけ広いからもあり、戦車戦が起きていた…
 帝国陸軍の四型戦車の42口径75mm砲が火を吹き、Mk.2歩兵戦車の52口径40mm対戦車砲が射撃される。
 共和国側の40mm対戦車砲の貫通力は57mmであり、アダプターを砲身に装備すれば88mm貫通できるが、アダプター装備に連隊一個当たりに本部の1個小隊のみという有様で、帝国側の四型戦車の80mmの正面装甲に弾かれる砲弾が多かった…結果、初弾での撃破数は奇跡的に当たったアダプター装備車両の一発のみ…残りの三両も精鋭だから当ててみせたものの、アダプターを装備すると発射時に30mmまで砲弾が圧縮されるから、貫通力と引き換えに加害範囲が狭くなり、貫通しても撃破できない…致命傷を与えられないことがあった…それだけではなく、アダプターを装備すれば榴弾を打てなくなり、対戦車砲とぶつかった時に対処できないという問題がおきるため、アダプター装備に王国軍参謀本部は消極的であった…本土部隊にはアダプター装備車両のみの大隊も訓練中ではあるが、間に合わないであろう…
 対する帝国側の42口径75mm砲は83mmを貫通可能で…歩兵戦車達の75mmの正面装甲をあっさりと貫き、大勢を撃破していく…王国側は反転攻勢のために、帝国側の二個戦車大隊相手に1個機甲師団で襲い掛かり、あっさりと撃破されてしまったのだ…
 それを見て危機感を抱いた王国側は、供与されたグラント中戦車の投入を決断する…
 グラント中戦車は53.5口径37mm戦車砲と40口径75mm戦車砲を装備しており、貫通力は37mm砲が79mm、75mm砲が93mmを誇り、王国側でアダプターをつけずに正面から渡り合える数少ない車両でもあった。
 いちおう、Mk.2歩兵戦車に装填手をなくす代わりに57mm戦車砲を装備したF型もあるが、貫通力はそれでも89mm、ギリギリ貫通できるものの、加害範囲が狭いのは変わらず、度々貫通しても撃破できないという問題が起きた。それだけではなく、車体を傾けられるだけでも貫通できなくなるという重大な問題もある上に、装填速度が遅くなるため、有力な戦力とはいえなかった。要は、グラント以外はドアノッカーなのである。
 既にKF1船団で有力な戦車であるグラント中戦車が2個連隊分にあたる百両も届けられ、更にはKF2輸送船団では、銃火器や高射砲よりも戦車の損害が大きく、需要にも追いつかないが故に四百両が予定されている…
 戦車戦における損失は…四型戦車は前線にて未だに撃破数は…戦線ができて以来…四十両前後…対するこちらの損失数は数百両に上り…六百両に迫る勢いだ…
 だからこそ、王国陸軍はなんとしてでも四型戦車を大量撃破し、敵に心理的ショックを与えて全面攻勢の勢いを削ぐ必要に迫られていた…
 王国陸軍は、1個師団を新編した…戦車連隊4つと歩兵大隊2つよりなる打撃能力に特化した…第二親衛軽機械化師団…
 それと第六機甲師団、第七機甲師団かりなる第一機械化軍団を編成し、反転攻勢を実施する…そこでは、グラント中戦車百両の他にも、57mm砲装備の歩兵戦車百両、アダプター装備百両、通常型である40mm砲装備の歩兵戦車三百両合計六百両からなる機甲部隊に加えて、第一機械化軍団には、臨時編成の、40mm戦車砲装備の歩兵戦車百両からなる機動打撃旅団1つを組み込み、そこに配備する機械化師団1つに、五十両の通常型歩兵戦車による増強も実施する…機甲師団以外も合わせて合計七百五十両という圧倒的な戦車の配備数により、帝国陸軍に奪取された都市、経済都市オストランツから突破し、聖都レノグラードを奪還、そのまま工業都市スタードラまで奪取する大作戦…「作戦名:鉄環」を発動する…しかし、王国は自国の戦力だけでの突破は不可能だと理解していた…敵の機甲師団4つが待ち構えるスタードラを奪取するまでに、合計6つの機甲師団もいる、戦車の数で敵は3倍、装甲車の数でいうと四倍、自走砲の数も、王国側は馬引きが多いからこそ、八倍にまで登るその差は大きく、王国側は主に敵戦車をできる限り撃破することに重きを置いていた…
 とはいえ、それらの都市を奪取する必要自体は戦略的にも多い…聖都を取られたままというのは国民感情にとって大打撃であるのは自明の理であった…となるとやることは一つ…王国だけでは勝てないなら、他も呼べばいい…王国は、鉄環作戦実施に先立ち、共和国への参戦要請を出した…
 共和国としても、このまま王国が敗戦すれば共和国が次はやられるのを理解していたからこそ、参戦理由を欲していた…今のうちに、手をつけられない化け物に…リヴァイサンに帝国が成長する前に叩き潰す必要があった…
 共和国は対帝国同盟軍の設立を決定し、陸海空軍及びその他諸軍に戦闘体制への移行を厳命…帝国に向けて、宣戦布告文書をつきつけた。さらに、中央島への攻撃作戦…「作戦名:藍色の場合」を発動した…
 戦火の火蓋は切って落とされたのである。
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作者メッセージ

はい、結構ガッツリ戦争開始します。
結構王国側はボロボロで満身創痍って感じがしますね。ちなみに、王国軍の機械化軍団の元ネタはソ連の機械化軍団です。ソ連の機械化軍団は機甲師団2つと機械化師団1つ、自走砲大隊1つを中核とする部隊だったので、ちょっと大規模になりました…といいたいてすが、規模はおそらく百両弱しか増えてないです。まあ、次の話で言いますが、第六機甲師団は損耗が激しいですし…書類上はMk.2を配備したことになっているが損害回復のためにMk.1を配備している部隊もあります。そのことは参謀本部も理解しているからこそ、そこに本土から移動したばかりの機動打撃旅団を入れてますが…

そういえば、お悩み相談ラジオ風の小説を書こうと思いました。ということで、1940年代のソ連の英雄達にラジオ番組をやらせる風の小説書きます。これで私の初めての会話中心小説となる予定ですが、テーマが決まりません。ということで、読者の皆さん、お悩みを綴ってコメ欄に送ってくれたら嬉しいかもです。そしたら、それが小説になります。ラジオネームも考えてつけてくださいね。なければ無視します。
次の話は10月17日予定です。

2025/10/15 06:39

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