閲覧前に必ずご確認ください
とても下手で、上手なものばかり読んでる人は絶対に満足しません。
コメントは絶対に暴言はやめてください。それ以外は基本的にはフリーですよ。
投稿頻度低下中
転移歴81年、10月6日、KF1輸送船団が向かう先である港湾都市アストリアの沖合に、二つの国の大艦隊が展開していた。
そう、帝国側が前に派遣した小艦隊は実は時間稼ぎの意味もあったのだ。
そもそも到着する先の港湾を破壊すれば支援は不可能という考え方により、帝国海軍は一個地方隊を派遣していた…対する王国側も現地の地方隊により迎撃を準備していたが…
帝国と王国の地方隊は規模が違いすぎた…
帝国海軍地方隊は、旧式とはいえ、ウォーリア級戦艦という戦艦を一隻と、旧式小型空母のユニコーン級一隻、旧式の砲列艦(重巡洋艦相当)四隻と旧式巡洋艦(軽巡洋艦相当)四隻、駆逐艦十二隻からなる地方隊を派遣していた…
対する王国側のアストリア地方隊は旧式の装甲巡洋艦1、防護巡洋艦1、非防護巡洋艦4、水雷巡洋艦2、偵察巡洋艦1、駆逐艦4、護衛駆逐艦6、水雷艇4、駆潜艇2、戦列艦12(一等戦列艦1、2等戦列艦3、3等戦列艦8)からなる地方隊…
それだけ見れば帝国側が技術的に勝っていそうに見えるが…実態は、設計が違うだけであるといえなくもない?いや、砲技術は違うが、どちらも木造船だから防御力は同じだ…
王国側の指揮官はサン・ルーチェ海軍少将…帝国側はジョージ・V・マンク少将…
彼らが睨み合っている結果、周辺の商船の出入りはアストリア港湾で一時的に停止された。
そして、痺れを切らしたのはサン少将であった。彼は装甲巡洋艦と防護巡洋艦に長距離射撃を命じる…もちろん、ジョージ少将は戦艦と砲列艦に応戦を命じる…
ジョージ少将の目は水平線の方向にいる王国艦隊に向いていた。そして、電探要員から連絡が入る…
電探要員「敵艦のうち大型反応2つから発砲炎確認…主砲による長距離射撃来ます…」
直後に、少し離れた場所に八発の砲弾が順々に着弾し、大きな水飛沫をたてる…それがジョージ少将の艦隊の旗艦である戦艦エーギルの1番主砲塔に大きく被さるようにかかる…
それを見た、ジョージ少将はニヤッとドス黒い笑みを浮かべながらいう。
ジョージ少将「想定していたよりも存外小口径だな。奴らの主力艦隊の装甲巡洋艦なら24cm砲装備だったが、こいつは18cm砲か…まあいい、本艦及び砲列艦は直ちに左弦単縦陣形、同航戦にて敵艦隊を撃滅する。」
その冷静な言葉を聞き、艦長のクリストファー大佐は命令を下す。
クリストファー大佐「取舵90ようそろー、1、2、3、4、5番主砲塔は直ちに右弦へ指向せよ、弾種は徹甲弾」
それに続き、各将校達が復唱しながら指示を道具を使って出す。
航海長「取り舵90、ようそろー」
砲術長「主砲塔は右弦へ全基指向せよ、弾種徹甲弾…射撃用意…」
それらの復唱確認を聞きながら艦長は冷や汗をかいて若干心配になりながら敵艦を睨んで早く旋回しろと思いつつ待つ…
しかし、排水量2万1500tの戦艦エーギルは舵が効くまでタイムラグがある、大きい軍艦であればあるほど旋回は遅い…
旋回のために航海長が指示を出して20秒程度した頃からエーギルは艦首を左に向けて振るように動き始める…
しかし、今が艦長であるクリストファーや司令官のジョージ、そしてジョージの幕僚団の心配する時間であった…
転舵をする際には軍艦は必ず速度が落ちる上に、横に向けるから、敵艦からは止まっているように見える、今射撃されれば、高確率で敵弾は当たってしまう…
そして、その憂鬱は現実となった、
見張り員「こちら十三番見張り台、高 後続していた砲列艦プリンツ・アーダルベルトが敵弾を被弾、四番主砲塔が大破しました‼︎」
ジョージはそれを聞き、金属製の司令官用の机に勢いよく全力で怒りを込めて握り拳を叩きつける
ジョージ「ちくしょうめ‼︎さっさと砲撃戦をはじめろ‼︎栄光ある帝国海軍が負けるわけにはいかないのだ‼︎」
そして、戦艦一隻と砲列艦一隻が射撃を開始する…
クリストファー大佐「全砲塔射撃容易‼︎目標、敵装甲戦列艦…こーごうちかたー(交互撃ち方)‼︎うっちーかたはじめ(撃ち方始め)‼︎」
クリストファーの威勢の良い言葉とともに、30.5cmの45.7kgの砲弾が各連装主砲塔から一発ずつ打ち始める…
そして、それらの着弾を見たら、各砲塔の一番砲の仰角を下げ、もう片方に仰角をかけて、仰角をかけた方から射撃をしつつ、仰角を下げた方に徹甲弾を装填する…距離1万6000mにて行われる砲撃戦がついに幕開けした…
最初の数分間はお互いに空振りし続けた。しかし、それは海戦ではよくあることだ。第二次世界大戦の日本が最初にした連合国側との砲撃戦では、オランダ、イギリス、アメリカ、オーストラリアの連合艦隊相手に長距離砲撃戦を挑み、決定打を与えることができず、その後、接近しての雷撃戦に持ち込んでいる…
しかも、弾着修正には時間がかかるから、両者ともに60秒おき、ほぼ1分ごとに射撃を半分ずつの火力でしている。なんで撃てる数の半分しか撃たないのかって?それは、反動が大きく、照準がつきづらいからだよ。照準がつくまではそれで続ける…
そして、ついに照準がついた…それは、艦隊でも単縦陣の後方に位置した砲列艦と水雷巡洋艦であった…
後方にいた砲列艦…砲列艦ヘルタは敵艦に照準を合わせた…その敵艦はおそらく17cm連装砲1基と152mm単装砲6基と魚雷発射管を装備したと思われる水雷巡洋艦だ…
どうやら、敵艦は152mm砲がここは射程外なようで、17cm砲のみを撃ってくるが、先ほど、こちらが直撃弾を受けた…しかし、こちらも敵艦に対して夾叉をしている。
これは両者の照準があったということだ…
ヘルタの艦長であるルパート大佐は不敵な笑みを浮かべた。
ルパート「ほう、敵も同時に照準を合わせてきたか、なかなかやるな、しかし、たかが2門の17cm砲では我が艦との撃ち合いに勝てないことを教えてやろう、おっし、砲術長、ここからは全力で行くぞ‼︎撃ち方変更、撃ち方、斉射撃ち方‼︎うっちーかたはじめ‼︎」
直後に、ヘルタの搭載する3基の連装砲塔と2基の三連装砲塔が発砲炎をあげ、50口径20.3cm砲弾を撃ち出して敵の水雷巡洋艦に飛来する…
そして、その十二発の砲弾のうち、一発が敵艦の艦中央部へ抉り取るように貫通し、反対側まで届く…過貫通だ…貫通力が敵艦の装甲を上回りすぎて、勢い余って敵艦の反対側まで着弾したらしい…
そして、1発が艦載機格納庫に着弾、内部の艦載機は既に弾着観測で上がっているようだが、艦載機の帰る場所を破壊した…
さらに、一発が敵の水雷巡洋艦に搭載されていた152mm砲の防楯を突き破り、砲塔はぶわっと膨れ上がり、爆発四散した…
そして、一発が敵主砲を掠り、敵17cm砲二門のうちの一門の砲身が天蓋からするりと抜けて海面にぽちゃんと落ちてしまった…
水雷巡洋艦のフォー・ディ・ブルーノは断末魔を迎えつつあった。主砲は半壊し、副砲も6基中2基を喪失し、1基大破、前方の艦橋も根本を抉られ、機関室は缶4基中2基を破砕された結果、速力は普段なら27.8ノットを発揮するが、今では13ノットが限界になっていた。
そして、何よりも痛いのは…船体中央部が抉られた結果、次、どれかの砲が誘爆すれば、確実に船体が折れて轟沈する状況になってしまったのだ…
艦長は絶望の表情で周りを見渡す、厳しいな…もう無理か…そんなことを考えて、断腸の思いで命じる
艦長「総員退艦せよ‼︎手空きの兵は直ちに艦内の兵士にも伝えろ…」
しかし、艦長は直後に背中から吹き飛ばされる…
艦長「畜生め…艦橋に直撃弾を喰らったか…マズいぞ…急げ…」
直後に艦長は頭に激しい痛みを覚え、目が覚めることはなかった…
ヘルタではその頃…
フォー・ディ・ブルーノの轟沈する爆音が届いていた…
砲術長「艦長‼︎敵艦轟沈、我が砲弾は四発命中‼︎一発は艦橋、一発が敵副砲1基、残り二発は機関貫通と思われます‼︎」
冷静な砲術長の言葉を聞きつつ、艦長
ルパート「よろしい、では、他の艦を支援しようか…1、2、3番砲塔は右斜め前方の敵非防護巡洋艦を…4、5番砲塔は右斜め後方の敵水雷巡洋艦を砲撃せよ‼︎」
少しした後に、主砲の砲声が響き渡り、10発の砲弾が二つの方向に飛翔する…
40分後、ほぼ決着がついたも同然の状況になっていた…
具体的には、王国側が巡洋艦を水雷巡洋艦一隻と防護巡洋艦二隻以外全損し、撤退したといえばわかるだろうか…しかし、ここではまだ終わっていないことに帝国側は気づいていなかった…
直後に、旗艦のエーギルに座乗するジョージ少将にとある連絡が入る…
連絡将校「大変です‼︎閣下‼︎ピケット役をやらせていた駆逐艦レーベレヒト・マースより連絡です‼︎
『我、電探ニテ敵機大編隊確認、数100機ホドガ北西ヨリ現ル、当時に、南方ヨリ、ヤヤ優速ナ敵味方識別不能機24機程度現ル、我、コレヨリ対空戦闘を開始スル』
とのことです。」
それを聞き、ジョージは再び机を全力で叩く…その手には血が滲んでいた…
ジョージ「クソッ‼︎我々は嵌められていたのか…畜生が‼︎全艦に通達、戦艦、空母を中心に対空輪形陣‼︎絶対に大型艦を守り抜け‼︎空母ロレーヌにも直掩隊の発艦を命じろ…‼︎」
直後に、別の場所あら轟音が響き渡る…すぐ横を航行していた駆逐艦S206が喫水線下に飛来した様子だった…あの音は…水中爆発…雷撃距離の敵機もまだおらず、敵艦は撤退中…まさか、
ジョージ「くそ‼︎魚雷か、」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
はい、今回はここで終了です。
ということで、第二回、この小説の設定に理解を深めてもらうコーナー、この世界の艦種の定義と地球での艦種定義の差、軍艦の戦闘時の用語について編です…
まずは艦首定義ですが…まずは戦艦ですね、はっきり言いましょう、いちおう、25.4cm以上の主砲を装備し、それに耐えうる防御力があれば戦艦なのですが、若干劣ることが多いので、この世界は基本的には、性格には戦艦ではなく、防御力を犠牲に速力を上げた巡洋戦艦しかいないことになります。
次に、砲列艦ですが、20.3cm以下、15.6cm以上の砲を持っているのがこの艦種です。地球でいう所の重巡洋艦ですね。
巡洋艦ですが、15.5cm以下の砲を積んだ砲戦艦艇となっております。また、駆逐艦を率いる旗艦能力があることも挙げられます。地球で言うところの軽巡ですかね。
駆逐艦は水雷艇を駆逐するための軍艦が元で、水雷駆逐艦が本名だったのですが、略されて駆逐艦になったので、水雷艇を撃破するための軍艦だったのが、マルチロールになりましたみたいな感じなので、定期は曖昧です…
護衛駆逐艦は駆逐艦の量産性を上げて、対潜能力を高めた代わりに対艦火力を下げてしまった艦ですかね、場合によっては対空火力も落ちてます…
装甲巡洋艦は、防護巡洋艦と比して装甲が重装甲な艦級です…ちなみに、地球では戦艦が第二次世界大戦まで使われたのに対して、装甲巡洋艦は第一次世界大戦で研究が途切れてしまい、重巡洋艦にその座を譲った超旧式艦です。
防護巡洋艦は、甲板だけ装甲あって、片舷の装甲をしていない艦級ですね。石炭庫を片舷防御に使うこともあります。もちろん、誘爆はするものの、時間稼ぎにはなるから…
非防護巡洋艦は…装甲甲板すら装備しない軽装甲艦ですね。地球では、機動力が高いことから、植民地の警備に使われましたが、第一次世界大戦で使用は終了しました。
水雷巡洋艦は水雷兵装を主軸とする艦です。いちおう、小型だと水雷砲艦と言われることもしばしば…地球では第一次世界大戦まではギリギリ使われましたが、そこでも旧式化が酷かったそうです…元々は水雷艇が外洋で使えなかったから、魚雷を積んだ巡洋艦だったそうです…でも、駆逐艦の搭乗や駆逐艦が魚雷を装備するようになると…存在意義が消滅しました…第一次世界大戦までには水雷兵装を撤去して、艦砲を増やして防護巡洋艦に変更されることもあったらしいです…
では、用語解説。
取り舵は左に曲がれです。ちなみに、面舵が右に曲がれです。
最大船速は…言ってしまえば、全力で進めってことです…
夾叉は目標を挟み込むように弾着させることです。至近弾はもちろん、近くに当たったってこと。他には遠弾もあるけれど、名前の通り、全然違う所当たったってこと。
あと、輪形陣だけれど、対空と対潜がありますが、基本的には守る対象をぐるりと囲むように軍艦が展開し、敵の攻撃を通さないためのやつです。大型の高価な軍艦を小型の低価な軍艦が守って盾になれば損失は小さいでしょう?人によっては、「駆逐艦は戦艦や空母の盾になるためにいるんじゃないの?」って言ってしまうヤバい人もいます(筆者も1ヶ月ほど前の会話でそんなことをいうヤバい人と出会いました。やばいなって思いました)
次に、単縦陣ですが、縦一列になることです。基本的には前にいる軍艦の方が大型で、後方にいる軍艦の方が小型になります。まあ、縦一列で、戦艦が前にいて、中盤から後半に重巡がいると思えばわかりやすい?あ、軽巡や駆逐艦などは基本的には艦隊決戦では加わらない(夜戦なら加わるし、大艦隊でなければ普通によく単縦陣の中にもいるけれど…)
ありがとうございました。
そう、帝国側が前に派遣した小艦隊は実は時間稼ぎの意味もあったのだ。
そもそも到着する先の港湾を破壊すれば支援は不可能という考え方により、帝国海軍は一個地方隊を派遣していた…対する王国側も現地の地方隊により迎撃を準備していたが…
帝国と王国の地方隊は規模が違いすぎた…
帝国海軍地方隊は、旧式とはいえ、ウォーリア級戦艦という戦艦を一隻と、旧式小型空母のユニコーン級一隻、旧式の砲列艦(重巡洋艦相当)四隻と旧式巡洋艦(軽巡洋艦相当)四隻、駆逐艦十二隻からなる地方隊を派遣していた…
対する王国側のアストリア地方隊は旧式の装甲巡洋艦1、防護巡洋艦1、非防護巡洋艦4、水雷巡洋艦2、偵察巡洋艦1、駆逐艦4、護衛駆逐艦6、水雷艇4、駆潜艇2、戦列艦12(一等戦列艦1、2等戦列艦3、3等戦列艦8)からなる地方隊…
それだけ見れば帝国側が技術的に勝っていそうに見えるが…実態は、設計が違うだけであるといえなくもない?いや、砲技術は違うが、どちらも木造船だから防御力は同じだ…
王国側の指揮官はサン・ルーチェ海軍少将…帝国側はジョージ・V・マンク少将…
彼らが睨み合っている結果、周辺の商船の出入りはアストリア港湾で一時的に停止された。
そして、痺れを切らしたのはサン少将であった。彼は装甲巡洋艦と防護巡洋艦に長距離射撃を命じる…もちろん、ジョージ少将は戦艦と砲列艦に応戦を命じる…
ジョージ少将の目は水平線の方向にいる王国艦隊に向いていた。そして、電探要員から連絡が入る…
電探要員「敵艦のうち大型反応2つから発砲炎確認…主砲による長距離射撃来ます…」
直後に、少し離れた場所に八発の砲弾が順々に着弾し、大きな水飛沫をたてる…それがジョージ少将の艦隊の旗艦である戦艦エーギルの1番主砲塔に大きく被さるようにかかる…
それを見た、ジョージ少将はニヤッとドス黒い笑みを浮かべながらいう。
ジョージ少将「想定していたよりも存外小口径だな。奴らの主力艦隊の装甲巡洋艦なら24cm砲装備だったが、こいつは18cm砲か…まあいい、本艦及び砲列艦は直ちに左弦単縦陣形、同航戦にて敵艦隊を撃滅する。」
その冷静な言葉を聞き、艦長のクリストファー大佐は命令を下す。
クリストファー大佐「取舵90ようそろー、1、2、3、4、5番主砲塔は直ちに右弦へ指向せよ、弾種は徹甲弾」
それに続き、各将校達が復唱しながら指示を道具を使って出す。
航海長「取り舵90、ようそろー」
砲術長「主砲塔は右弦へ全基指向せよ、弾種徹甲弾…射撃用意…」
それらの復唱確認を聞きながら艦長は冷や汗をかいて若干心配になりながら敵艦を睨んで早く旋回しろと思いつつ待つ…
しかし、排水量2万1500tの戦艦エーギルは舵が効くまでタイムラグがある、大きい軍艦であればあるほど旋回は遅い…
旋回のために航海長が指示を出して20秒程度した頃からエーギルは艦首を左に向けて振るように動き始める…
しかし、今が艦長であるクリストファーや司令官のジョージ、そしてジョージの幕僚団の心配する時間であった…
転舵をする際には軍艦は必ず速度が落ちる上に、横に向けるから、敵艦からは止まっているように見える、今射撃されれば、高確率で敵弾は当たってしまう…
そして、その憂鬱は現実となった、
見張り員「こちら十三番見張り台、高 後続していた砲列艦プリンツ・アーダルベルトが敵弾を被弾、四番主砲塔が大破しました‼︎」
ジョージはそれを聞き、金属製の司令官用の机に勢いよく全力で怒りを込めて握り拳を叩きつける
ジョージ「ちくしょうめ‼︎さっさと砲撃戦をはじめろ‼︎栄光ある帝国海軍が負けるわけにはいかないのだ‼︎」
そして、戦艦一隻と砲列艦一隻が射撃を開始する…
クリストファー大佐「全砲塔射撃容易‼︎目標、敵装甲戦列艦…こーごうちかたー(交互撃ち方)‼︎うっちーかたはじめ(撃ち方始め)‼︎」
クリストファーの威勢の良い言葉とともに、30.5cmの45.7kgの砲弾が各連装主砲塔から一発ずつ打ち始める…
そして、それらの着弾を見たら、各砲塔の一番砲の仰角を下げ、もう片方に仰角をかけて、仰角をかけた方から射撃をしつつ、仰角を下げた方に徹甲弾を装填する…距離1万6000mにて行われる砲撃戦がついに幕開けした…
最初の数分間はお互いに空振りし続けた。しかし、それは海戦ではよくあることだ。第二次世界大戦の日本が最初にした連合国側との砲撃戦では、オランダ、イギリス、アメリカ、オーストラリアの連合艦隊相手に長距離砲撃戦を挑み、決定打を与えることができず、その後、接近しての雷撃戦に持ち込んでいる…
しかも、弾着修正には時間がかかるから、両者ともに60秒おき、ほぼ1分ごとに射撃を半分ずつの火力でしている。なんで撃てる数の半分しか撃たないのかって?それは、反動が大きく、照準がつきづらいからだよ。照準がつくまではそれで続ける…
そして、ついに照準がついた…それは、艦隊でも単縦陣の後方に位置した砲列艦と水雷巡洋艦であった…
後方にいた砲列艦…砲列艦ヘルタは敵艦に照準を合わせた…その敵艦はおそらく17cm連装砲1基と152mm単装砲6基と魚雷発射管を装備したと思われる水雷巡洋艦だ…
どうやら、敵艦は152mm砲がここは射程外なようで、17cm砲のみを撃ってくるが、先ほど、こちらが直撃弾を受けた…しかし、こちらも敵艦に対して夾叉をしている。
これは両者の照準があったということだ…
ヘルタの艦長であるルパート大佐は不敵な笑みを浮かべた。
ルパート「ほう、敵も同時に照準を合わせてきたか、なかなかやるな、しかし、たかが2門の17cm砲では我が艦との撃ち合いに勝てないことを教えてやろう、おっし、砲術長、ここからは全力で行くぞ‼︎撃ち方変更、撃ち方、斉射撃ち方‼︎うっちーかたはじめ‼︎」
直後に、ヘルタの搭載する3基の連装砲塔と2基の三連装砲塔が発砲炎をあげ、50口径20.3cm砲弾を撃ち出して敵の水雷巡洋艦に飛来する…
そして、その十二発の砲弾のうち、一発が敵艦の艦中央部へ抉り取るように貫通し、反対側まで届く…過貫通だ…貫通力が敵艦の装甲を上回りすぎて、勢い余って敵艦の反対側まで着弾したらしい…
そして、1発が艦載機格納庫に着弾、内部の艦載機は既に弾着観測で上がっているようだが、艦載機の帰る場所を破壊した…
さらに、一発が敵の水雷巡洋艦に搭載されていた152mm砲の防楯を突き破り、砲塔はぶわっと膨れ上がり、爆発四散した…
そして、一発が敵主砲を掠り、敵17cm砲二門のうちの一門の砲身が天蓋からするりと抜けて海面にぽちゃんと落ちてしまった…
水雷巡洋艦のフォー・ディ・ブルーノは断末魔を迎えつつあった。主砲は半壊し、副砲も6基中2基を喪失し、1基大破、前方の艦橋も根本を抉られ、機関室は缶4基中2基を破砕された結果、速力は普段なら27.8ノットを発揮するが、今では13ノットが限界になっていた。
そして、何よりも痛いのは…船体中央部が抉られた結果、次、どれかの砲が誘爆すれば、確実に船体が折れて轟沈する状況になってしまったのだ…
艦長は絶望の表情で周りを見渡す、厳しいな…もう無理か…そんなことを考えて、断腸の思いで命じる
艦長「総員退艦せよ‼︎手空きの兵は直ちに艦内の兵士にも伝えろ…」
しかし、艦長は直後に背中から吹き飛ばされる…
艦長「畜生め…艦橋に直撃弾を喰らったか…マズいぞ…急げ…」
直後に艦長は頭に激しい痛みを覚え、目が覚めることはなかった…
ヘルタではその頃…
フォー・ディ・ブルーノの轟沈する爆音が届いていた…
砲術長「艦長‼︎敵艦轟沈、我が砲弾は四発命中‼︎一発は艦橋、一発が敵副砲1基、残り二発は機関貫通と思われます‼︎」
冷静な砲術長の言葉を聞きつつ、艦長
ルパート「よろしい、では、他の艦を支援しようか…1、2、3番砲塔は右斜め前方の敵非防護巡洋艦を…4、5番砲塔は右斜め後方の敵水雷巡洋艦を砲撃せよ‼︎」
少しした後に、主砲の砲声が響き渡り、10発の砲弾が二つの方向に飛翔する…
40分後、ほぼ決着がついたも同然の状況になっていた…
具体的には、王国側が巡洋艦を水雷巡洋艦一隻と防護巡洋艦二隻以外全損し、撤退したといえばわかるだろうか…しかし、ここではまだ終わっていないことに帝国側は気づいていなかった…
直後に、旗艦のエーギルに座乗するジョージ少将にとある連絡が入る…
連絡将校「大変です‼︎閣下‼︎ピケット役をやらせていた駆逐艦レーベレヒト・マースより連絡です‼︎
『我、電探ニテ敵機大編隊確認、数100機ホドガ北西ヨリ現ル、当時に、南方ヨリ、ヤヤ優速ナ敵味方識別不能機24機程度現ル、我、コレヨリ対空戦闘を開始スル』
とのことです。」
それを聞き、ジョージは再び机を全力で叩く…その手には血が滲んでいた…
ジョージ「クソッ‼︎我々は嵌められていたのか…畜生が‼︎全艦に通達、戦艦、空母を中心に対空輪形陣‼︎絶対に大型艦を守り抜け‼︎空母ロレーヌにも直掩隊の発艦を命じろ…‼︎」
直後に、別の場所あら轟音が響き渡る…すぐ横を航行していた駆逐艦S206が喫水線下に飛来した様子だった…あの音は…水中爆発…雷撃距離の敵機もまだおらず、敵艦は撤退中…まさか、
ジョージ「くそ‼︎魚雷か、」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
はい、今回はここで終了です。
ということで、第二回、この小説の設定に理解を深めてもらうコーナー、この世界の艦種の定義と地球での艦種定義の差、軍艦の戦闘時の用語について編です…
まずは艦首定義ですが…まずは戦艦ですね、はっきり言いましょう、いちおう、25.4cm以上の主砲を装備し、それに耐えうる防御力があれば戦艦なのですが、若干劣ることが多いので、この世界は基本的には、性格には戦艦ではなく、防御力を犠牲に速力を上げた巡洋戦艦しかいないことになります。
次に、砲列艦ですが、20.3cm以下、15.6cm以上の砲を持っているのがこの艦種です。地球でいう所の重巡洋艦ですね。
巡洋艦ですが、15.5cm以下の砲を積んだ砲戦艦艇となっております。また、駆逐艦を率いる旗艦能力があることも挙げられます。地球で言うところの軽巡ですかね。
駆逐艦は水雷艇を駆逐するための軍艦が元で、水雷駆逐艦が本名だったのですが、略されて駆逐艦になったので、水雷艇を撃破するための軍艦だったのが、マルチロールになりましたみたいな感じなので、定期は曖昧です…
護衛駆逐艦は駆逐艦の量産性を上げて、対潜能力を高めた代わりに対艦火力を下げてしまった艦ですかね、場合によっては対空火力も落ちてます…
装甲巡洋艦は、防護巡洋艦と比して装甲が重装甲な艦級です…ちなみに、地球では戦艦が第二次世界大戦まで使われたのに対して、装甲巡洋艦は第一次世界大戦で研究が途切れてしまい、重巡洋艦にその座を譲った超旧式艦です。
防護巡洋艦は、甲板だけ装甲あって、片舷の装甲をしていない艦級ですね。石炭庫を片舷防御に使うこともあります。もちろん、誘爆はするものの、時間稼ぎにはなるから…
非防護巡洋艦は…装甲甲板すら装備しない軽装甲艦ですね。地球では、機動力が高いことから、植民地の警備に使われましたが、第一次世界大戦で使用は終了しました。
水雷巡洋艦は水雷兵装を主軸とする艦です。いちおう、小型だと水雷砲艦と言われることもしばしば…地球では第一次世界大戦まではギリギリ使われましたが、そこでも旧式化が酷かったそうです…元々は水雷艇が外洋で使えなかったから、魚雷を積んだ巡洋艦だったそうです…でも、駆逐艦の搭乗や駆逐艦が魚雷を装備するようになると…存在意義が消滅しました…第一次世界大戦までには水雷兵装を撤去して、艦砲を増やして防護巡洋艦に変更されることもあったらしいです…
では、用語解説。
取り舵は左に曲がれです。ちなみに、面舵が右に曲がれです。
最大船速は…言ってしまえば、全力で進めってことです…
夾叉は目標を挟み込むように弾着させることです。至近弾はもちろん、近くに当たったってこと。他には遠弾もあるけれど、名前の通り、全然違う所当たったってこと。
あと、輪形陣だけれど、対空と対潜がありますが、基本的には守る対象をぐるりと囲むように軍艦が展開し、敵の攻撃を通さないためのやつです。大型の高価な軍艦を小型の低価な軍艦が守って盾になれば損失は小さいでしょう?人によっては、「駆逐艦は戦艦や空母の盾になるためにいるんじゃないの?」って言ってしまうヤバい人もいます(筆者も1ヶ月ほど前の会話でそんなことをいうヤバい人と出会いました。やばいなって思いました)
次に、単縦陣ですが、縦一列になることです。基本的には前にいる軍艦の方が大型で、後方にいる軍艦の方が小型になります。まあ、縦一列で、戦艦が前にいて、中盤から後半に重巡がいると思えばわかりやすい?あ、軽巡や駆逐艦などは基本的には艦隊決戦では加わらない(夜戦なら加わるし、大艦隊でなければ普通によく単縦陣の中にもいるけれど…)
ありがとうございました。
- 1.プロローグ。この世界の共和国視点。
- 2.プロローグ。この世界の共和国視点。
- 3.技術力についての設定集
- 4.第一話。偽りの平和と暗い参謀本部
- 5.共和国海軍艦艇主力艦設定
- 6.第二話。宣戦布告なき戦争
- 7.第三話。第一次オラクル・ウェイ海戦…そして、第一回、この小説の設定に理解を深めてもらうコーナー、この世界の歪な発展編
- 8.第四話、第一次アストリア沖海戦前編…そして、第二回、この小説の設定に理解を深めてもらうコーナー、この世界の艦種の定義と地球での艦種定義の差、軍艦の戦闘時の用語について
- 9.第五話…第一次アストリア沖海戦後半…
- 10.第六話、船団到着
- 11.第七話。中央島戦線、開戦の時
- 12.第八話、開戦と藍色の鉄環
- 13.第九話、レノグラード攻防戦①。王国軍第一機械化軍団
- 14.各国の陸戦兵器設定集①
- 15.第十話、レノグラード攻防戦③ 包囲
- 16.第十一話。レノグラード攻防戦④ 自壊する攻撃part1
- 17.第十二話。レノグラード攻防戦⑤。自壊する攻撃Part2。巨人達の最初の激闘
- 18.第十三話、レノグラード攻防戦⑥。自壊する攻撃Part3。血みどろの決戦、ママイ会戦、帝国軍の崩壊の始まり
- 19.自壊する攻撃第十四話。レノグラード攻防戦⑦。自壊する攻撃Part④戦場の女神と小さな花形
- 20.各国師団編成紹介
- 21.15話。レノグラード攻防戦⑧。自壊する攻撃Part⑤。ママイ平地攻勢の挫折‥航空戦編
- 22.第十六話。レノグラード攻防戦⑨。自壊する攻撃Part⑥。ママイ平地攻勢の挫折…戦線中央崩壊
- 23.第十七話。レノグラード追撃戦①。継続連続攻勢の悪夢Part1。追撃の始まり。
- 24.第十八話。レノグラード追撃戦②。連続攻勢の悪夢part2。逆転の発想。
- 25.第十九話。レノグラード追撃戦の悪夢③。後手からの一撃①。天才の一手。
- 26.第二十話。レノグラード追撃戦④。後手からの一撃②。寄せ集めの決戦Part1。止まる快進撃
- 27.第二十一話。レノグラード追撃戦⑤。後手からの一撃。寄せ集めの決戦②。壊滅する精鋭達
- 28.第二十二話。停滞期。