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異世界共和国戦記

#35

第二十九話。ドン軍集団の大反抗。ドン戦車戦Part③,

 105mmの成形炸薬弾が比較的長砲身な105mm榴弾砲から煙と共に飛び立ち、それが虎という重戦車に突き刺さり、虎の放った88mm弾を昼飯の角度を取ったジャンボが受け止め、間を縫うようにしてファイアフライの76mmタングステン芯弾が虎の正面に突き刺さり、砲身を支える歯車が狂い、虎の砲身が次々と自重に耐えきれずに垂れ下がる…

群司令「よもやここまでとは…これ以上は耐えきれない…我が群所属の戦車部隊には順次撤退を命じる。」
各車「了解であります。」
 いつもの機械的な声が届くが、いつもより声が沈んでいた…
 仕方ないであろう。新型戦車に乗っての初陣で、所属戦車の半数を失ったのだから…
 撤退支援のために急遽派遣された第四独立装甲連隊の三型戦車50両が悲壮感ある覚悟の元に殿の任を引き受ける。彼らは散開しながら砲身を前に向け、前進を続ける。三型戦車の乗組員達は理解していた。自分達が決死隊だと言うことも。
 
 多数の旗が上がる。緑の布地に盾と槍と骸が描かれ、4の数字が刻まれた、青い星の絵が描かれた第四独立装甲連隊の連隊旗を翻しながら戦車が土埃を巻き上げて前進する様は圧感の一言である。

 しかし、それも敵の大規模戦車部隊を前にすると、勝ち目がないように感じられる。共和国のシャーマン50量と、新型の高火力型四十両ほどと、四両の敵重装甲型が迫ってくる。重装甲型を正面に立て、後方からファイアフライがタングステン芯弾で圧倒的な貫通力により、弾薬庫に穴を開けてくる。さらに、両翼からシャーマンが蓋をするかのように展開し、第四独立装甲連隊は四両ずつに別れ、遅滞戦闘の隊形を取り、丘や草むらや近くの木を使い、即席の隠蔽をして、射撃してから撤退を繰り返す。対する共和国は、帝国戦車が隠れていそうな場所に対して榴弾砲による成形炸薬弾での支援射撃をしてから重装甲型を前進させ、一つずつ、隠蔽できる場所をしらみ潰しにしていく。まるで、モグラ叩きのようにキリのない戦闘だが、共和国は重装甲故に損害皆無で、遅滞戦闘を展開するも、圧倒的な質と支援の差により戦力をすり減らす第四独立装甲連隊の各車。しかし、やっと連絡が入る。
『こちら、第501重戦車群、撤退は完了した。第四独立装甲連隊は直ちに撤退せよ。』
その連絡に対して、第四独立装甲連隊が応答する。
『こちら第四独立装甲連隊、了解した。これより撤退戦を開始します。』

 ここから、地獄のドン軍集団撤退戦が開始される…
 そして、奇跡と称される王国軍の第一機械化軍団の[下線]「[大文字]ドン方面猛突進[/大文字]」[/下線]が始まることとなる
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作者メッセージ

やっとここまできたけど、まだまったく、物語は終わりそうにないです。
年単位の計画なのでいいのですが…

2026/05/24 15:50

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