リューイチと泉君
私立おかのうえ高校。名前の通り丘の上にある([打消し]安直な名前[/打消し])高校だ。
そしてその学校に通っているのは…
「おはようござい[大文字]「おっはよーございまーす[斜体]!!!!!!![/斜体]」[/大文字]
オレと、泉だった。
泉はオレと正反対で、とても元気ですぐ人と打ち解けられる良い奴だった。オレはというと、勉強普通、運動普通。そして人とロクに喋れない陰キャだ。好きな物も無いし、嫌いな物も無い。最初の頃は数人ぐらいは友達を作ろうと頑張ったがいかんせん話が続かない…。
[大文字]悲しい[斜体]!!!!!!!!!!![/斜体][/大文字]
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「おーい!リューイチ!一緒に弁当食べよ!」
「え、ああ いいけど」
泉は最近オレと弁当を食べるのがブームらしい。
「それでさーテスト18点だった!\(^o^)/」
正直に言うと泉はバカだ。いつも補修を受けている。しかしそれでも友達がいるのは泉が明るく、ムードメーカーだからだろうか。
「…」
「ねーリューイチは何点だった?」
「70点。」
「すごーい!」
「そうでも無い、クラスには90点台がごろごろいる。」
それにしても何故泉はオレと弁当を食いたがるんだろう?
気づけば口に出していた。
「なあ、何でオレと弁当食いたいの?他のやつと食いなよ。いっぱい いるだろ、友達。」
あちゃー、言ってしまった!もっといい言い方は無かったのか、リューイチ!!
泉も、驚いていた。
オレがこんなこと言うと思っていなかったのだろう。
「何でって…僕と一緒に食べたくないの?」
「別に食べたくないんだけど。」
ああああああ違う!本心じゃない!
「嫌だったんだ…ごめん、バイバイ」
そう言うと、泉は走って友達の方に行ってしまった。
[大文字]やっちまったーーーー!!!!!!![/大文字]
くそ、何でオレは予想外のことがあるとパニクってしまうんだ!唯一の友達、両親以外に話を聞いてくれる友達…うわああああああああああ。
[水平線]
次の日。
「[斜体]????????[/斜体]」
なんでこいつは隣で弁当を食っているんだ。
「昨日の事覚えてんの?」
「え?昨日?何かあったっけ…?」
「いや、覚えてないならそれでいいけど…」
昨日のことすら覚えてないって…そりゃテストの点が悪い訳だな。記憶力皆無なのか。でも都合がいい。
「ところで ねぇ リューイチ、実は僕…」
「?」
「あと1週間で転校するんだ」
「へ?嘘だろ。」
今は3月、もうすぐ2年生に進級だって時期。
あと1週間たったら転校すんのか?
そんな…。
「もう先生には話してあって、準備し始めてるんだ。もうそろそろ皆の前で言うと思う。」
「でもなんでいきなり」
「急に親の転勤が決まっちゃって…もう家は決まってるんだ」
「マジかよ」
まるで打ち切り漫画のような速さだ。
「これでリューイチとの弁当は最後かな。皆が一緒に食べよってうるさいんだ」
それを聞いた時 心が少し痛くなったがしょうがない。泉は人気者だから。
「僕って人気者でしょ?」
「自覚済みか」
「うん。皆すぐ寄ってきて喋るのがいやになるんだけど、リューイチくんは僕がつまんない話しても笑ってくれるでしょ?」
「つまんないとは一度も思ったこと無い」
「本当?みんな流行りの事ばっかで。自分の事より流行のことばかりで疲れたんだ。でもリューイチは僕の話ちゃんと聞いてくれて嬉しかったよ!」
「…そうか。」
昨日のことを覚えてないって言ったのはこの話をする為の嘘だったのかもしれないと思った。
そのあとは2人とも黙々と弁当を食べ続けた。
[水平線]
「あと1週間で泉さんは転校します。泉さんと話したい人は今のうちですよ〜」
先生がそう告げた瞬間、クラス中はざわざわと騒がしくなった。もしもこれがオレだった場合騒がしくなっただろうか。
「泉君!」
泉の方をチラリと見るとクラスのだいたいの女子が集まっていた。
「あのね…これ!皆から!」
一人の女子がなにやら色紙?を渡した。
「寄せ書き!大切にしてね♡」
オレ書いてないんだけど。まあいっか。
「ありがとう〜」
相変わらず泉は気の抜けた返事をしている。
その後、泉と話す時が無いままその日になってしまった…
「泉君!!」
「泉!!」
クラス中の人が悲しんでいた。まあそれはそうか。クラスメイトが1人いなくなるって案外悲しい事だからな。
「リューイチ!」
泉がこっちに寄ってきた。
「何?」
オレは相変わらず静かに対応した。
「今までずっと話を聞いてくれてありがとう!」
「…ああ」
《今まで》という単語を聞くと別れを実感する。
「泉くーん!」
「うん、今行くー!」
泉はクラスメイトの女子に呼ばれていた。
どうやら記念写真を撮るらしい。
「リューイチ君も!こっち来て!」
オレ?オレは別に…と言いかけたが、泉にも呼ばれたので渋々 席を立った。
[大文字]じゃあ、撮るよー![/大文字]
[太字][大文字]はい、チーズ![/大文字][/太字]
[水平線]
帰り道。
オレと泉の家は案外近くだ。オレはアパートで、泉は一軒家だけど。
「じゃあな」
これで泉と会うのは最後か…
そう思った時。
[大文字]「待って!!」[/大文字]
泉に何かを渡された。
「これ、大事にしてね!!!!」
そのまま泉は走っていってしまった。
「…ただいま」
その四つ折りにされた紙を、オレは見ないまま机の鍵付きの引き出しに静かにしまった……
そしてその学校に通っているのは…
「おはようござい[大文字]「おっはよーございまーす[斜体]!!!!!!![/斜体]」[/大文字]
オレと、泉だった。
泉はオレと正反対で、とても元気ですぐ人と打ち解けられる良い奴だった。オレはというと、勉強普通、運動普通。そして人とロクに喋れない陰キャだ。好きな物も無いし、嫌いな物も無い。最初の頃は数人ぐらいは友達を作ろうと頑張ったがいかんせん話が続かない…。
[大文字]悲しい[斜体]!!!!!!!!!!![/斜体][/大文字]
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「おーい!リューイチ!一緒に弁当食べよ!」
「え、ああ いいけど」
泉は最近オレと弁当を食べるのがブームらしい。
「それでさーテスト18点だった!\(^o^)/」
正直に言うと泉はバカだ。いつも補修を受けている。しかしそれでも友達がいるのは泉が明るく、ムードメーカーだからだろうか。
「…」
「ねーリューイチは何点だった?」
「70点。」
「すごーい!」
「そうでも無い、クラスには90点台がごろごろいる。」
それにしても何故泉はオレと弁当を食いたがるんだろう?
気づけば口に出していた。
「なあ、何でオレと弁当食いたいの?他のやつと食いなよ。いっぱい いるだろ、友達。」
あちゃー、言ってしまった!もっといい言い方は無かったのか、リューイチ!!
泉も、驚いていた。
オレがこんなこと言うと思っていなかったのだろう。
「何でって…僕と一緒に食べたくないの?」
「別に食べたくないんだけど。」
ああああああ違う!本心じゃない!
「嫌だったんだ…ごめん、バイバイ」
そう言うと、泉は走って友達の方に行ってしまった。
[大文字]やっちまったーーーー!!!!!!![/大文字]
くそ、何でオレは予想外のことがあるとパニクってしまうんだ!唯一の友達、両親以外に話を聞いてくれる友達…うわああああああああああ。
[水平線]
次の日。
「[斜体]????????[/斜体]」
なんでこいつは隣で弁当を食っているんだ。
「昨日の事覚えてんの?」
「え?昨日?何かあったっけ…?」
「いや、覚えてないならそれでいいけど…」
昨日のことすら覚えてないって…そりゃテストの点が悪い訳だな。記憶力皆無なのか。でも都合がいい。
「ところで ねぇ リューイチ、実は僕…」
「?」
「あと1週間で転校するんだ」
「へ?嘘だろ。」
今は3月、もうすぐ2年生に進級だって時期。
あと1週間たったら転校すんのか?
そんな…。
「もう先生には話してあって、準備し始めてるんだ。もうそろそろ皆の前で言うと思う。」
「でもなんでいきなり」
「急に親の転勤が決まっちゃって…もう家は決まってるんだ」
「マジかよ」
まるで打ち切り漫画のような速さだ。
「これでリューイチとの弁当は最後かな。皆が一緒に食べよってうるさいんだ」
それを聞いた時 心が少し痛くなったがしょうがない。泉は人気者だから。
「僕って人気者でしょ?」
「自覚済みか」
「うん。皆すぐ寄ってきて喋るのがいやになるんだけど、リューイチくんは僕がつまんない話しても笑ってくれるでしょ?」
「つまんないとは一度も思ったこと無い」
「本当?みんな流行りの事ばっかで。自分の事より流行のことばかりで疲れたんだ。でもリューイチは僕の話ちゃんと聞いてくれて嬉しかったよ!」
「…そうか。」
昨日のことを覚えてないって言ったのはこの話をする為の嘘だったのかもしれないと思った。
そのあとは2人とも黙々と弁当を食べ続けた。
[水平線]
「あと1週間で泉さんは転校します。泉さんと話したい人は今のうちですよ〜」
先生がそう告げた瞬間、クラス中はざわざわと騒がしくなった。もしもこれがオレだった場合騒がしくなっただろうか。
「泉君!」
泉の方をチラリと見るとクラスのだいたいの女子が集まっていた。
「あのね…これ!皆から!」
一人の女子がなにやら色紙?を渡した。
「寄せ書き!大切にしてね♡」
オレ書いてないんだけど。まあいっか。
「ありがとう〜」
相変わらず泉は気の抜けた返事をしている。
その後、泉と話す時が無いままその日になってしまった…
「泉君!!」
「泉!!」
クラス中の人が悲しんでいた。まあそれはそうか。クラスメイトが1人いなくなるって案外悲しい事だからな。
「リューイチ!」
泉がこっちに寄ってきた。
「何?」
オレは相変わらず静かに対応した。
「今までずっと話を聞いてくれてありがとう!」
「…ああ」
《今まで》という単語を聞くと別れを実感する。
「泉くーん!」
「うん、今行くー!」
泉はクラスメイトの女子に呼ばれていた。
どうやら記念写真を撮るらしい。
「リューイチ君も!こっち来て!」
オレ?オレは別に…と言いかけたが、泉にも呼ばれたので渋々 席を立った。
[大文字]じゃあ、撮るよー![/大文字]
[太字][大文字]はい、チーズ![/大文字][/太字]
[水平線]
帰り道。
オレと泉の家は案外近くだ。オレはアパートで、泉は一軒家だけど。
「じゃあな」
これで泉と会うのは最後か…
そう思った時。
[大文字]「待って!!」[/大文字]
泉に何かを渡された。
「これ、大事にしてね!!!!」
そのまま泉は走っていってしまった。
「…ただいま」
その四つ折りにされた紙を、オレは見ないまま机の鍵付きの引き出しに静かにしまった……
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