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龍華を賭けて、刺客であるロッキーとの──まさかのババ抜き対決が始まった。
早速三人はトランプを混ぜ、五分の頭半分をパカッと開け、椅子と机を取り出し並べる。
今まさに、闇のゲームの火蓋が切って落とされようとしていた!!
「いや、サラッと文で語ってるけど、どこから机と椅子出してるの!?」
さくらが全力でツッコミを入れるが、誰も取り合わない。
そんなこんなで、龍華をかけた闇のゲームが始まる。
「私がシャッフルするわん」
ロッキーがすっとカードを手に取った。指先でカードを弾くその動きは、華麗で無駄がない。
空気がピリリと張り詰める。まるでプロの技。
「自慢じゃないけど、私ババ抜き連合公式大会の優勝者なのよん」
「いや、どんな連合会だよ!?」
さくらの冷徹なツッコミが場を貫く。
笑いが走るはずの場面だが、ロッキーの瞳は鋭く、笑いを許さぬ殺気が漂っていた。
そしてカードが配られる。
……ジョーカーを持っているのは一目瞭然。
汗だくで、めっちゃ焦っている。そう、五分だ。
(状況は最悪ね。あの最弱五分にババが行くとは……!)
とにかくジョーカーを五分から外さなければならない。
「あら、五分くん、汗だくねぇ。もしかしてジョーカーかなぁ?(ニヤリ)」
「──!?」
五分は肩を震わせる。
その瞬間、龍華の目が鋭く細まった。
……理解した。
ロッキーは特定の相手にババを渡させる技、スタックシャッフルを使っているのだと。
───スタックシャッフルとは、予めジョーカーを特定の位置に置き固定し、形だけカードを崩しているように見せかけて、特定の相手にジョーカーが行くよう配る高度なテクニック。
そしてロッキーは、先程さくらに「どんな連合会だよ!?」とツッコミを入れさせ、注意をそらした隙にジョーカーの位置を確認していた。
つまり──五分が持っていることは最初からバレている!!
(これはまずいわね……!)
龍華は内心で歯噛みする。
ジョーカーを五分から離さなければ、勝負は詰み。
──────────────────────────────────────
静かな沈黙の中、カードは次々と揃えられ減っていく。
「やった!勝った!」
最初に勝ち抜けたのはさくら。
「あら、やるわね、お嬢ちゃん」
ロッキーが口角を吊り上げる。
だが龍華は思う。
──あのロッキーが簡単に勝たせるわけがない。さくらの勝利すら、何かの布石では……。
「ほら、次はあなたが引く番よ」
ロッキーに促され、龍華は慎重にカードを引き、なんとか手札を揃えていく。
─────やがて、
龍華の手札は残り二枚。五分も二枚。ロッキーは、♠の6一枚のみ。
決着の気配が走る。
ロッキーは余裕の笑みを浮かべ、龍華の手札に手を伸ばした。
(ふふ、私の勝ちのようね)
ジョーカーは五分にある──そう確信して。
ロッキーがニヤつきながらカードを引いたが──
「な、なんですってーー!!?」
引いたのは、♠の6では無い!ジョーカーだッ!
「な、なんで!?」
ロッキーが椅子から立ち上がる勢いで取り乱す。
龍華は静かに、余裕の笑みを浮かべていた。
「フッ、いつからジョーカーは五分にあると錯覚していた?
事前に、五分が私の手札を引く時にすり替えたのさ」
「そ、そんなのインチキよ!」
怒声を上げるロッキーに、龍華は即座に返す。
「スタックシャッフルもズルでは?」
「ぐぬぬ……確かに……ぃ」
ロッキーは言葉に詰まる。
そして、ロッキーが龍華の手札を五分がロッキーの手札を引いていき───
手が震え、呼吸が荒くなる。
──五分のカードが揃った。
「……! や、やったーーーっ!!」
喜びのあまり五分は飛び跳ねた。
それは、人生初の勝利。
嬉しさを抑えきれず、踊り狂う。
──だが勝負はまだ終わらない。
残るはロッキーと龍華。二人の激突。
「さあ、どちらかがジョーカー、右か左か!」
ロッキーは追い詰められていた。
ジョーカーを引かせれば勝ち、引かなければ敗北。確率は二分の一。
額に汗がにじむ。呼吸が荒い。
一方の龍華は冷静そのもの。全く読めない無表情でカードを引き出す。
──時間が止まったかのように、場が静まり返る。
ロッキーは息を呑み込み覚悟する。
「……右だッ───!」
カードを引く。
──それは♠の6
「…………!!!」
ロッキーの手に残ったのはジョーカー。
勝ったのは龍華だった。
「や、やったーーー!!!」
龍華は歓喜の声を上げ、飛び跳ねた。
ロッキーは一瞬だけ悔しそうに目を伏せたが、やがて苦笑しながら龍華の肩をポンと叩く。
「あなたの勝ちよ……ふふ、やるわね」
「こちらこそありがとう!!」
二人は微かな絆を交わすように、固く握手を結んだ。
……ちなみに、さくらは単純にババ抜きに強いだけだったのかな?
早速三人はトランプを混ぜ、五分の頭半分をパカッと開け、椅子と机を取り出し並べる。
今まさに、闇のゲームの火蓋が切って落とされようとしていた!!
「いや、サラッと文で語ってるけど、どこから机と椅子出してるの!?」
さくらが全力でツッコミを入れるが、誰も取り合わない。
そんなこんなで、龍華をかけた闇のゲームが始まる。
「私がシャッフルするわん」
ロッキーがすっとカードを手に取った。指先でカードを弾くその動きは、華麗で無駄がない。
空気がピリリと張り詰める。まるでプロの技。
「自慢じゃないけど、私ババ抜き連合公式大会の優勝者なのよん」
「いや、どんな連合会だよ!?」
さくらの冷徹なツッコミが場を貫く。
笑いが走るはずの場面だが、ロッキーの瞳は鋭く、笑いを許さぬ殺気が漂っていた。
そしてカードが配られる。
……ジョーカーを持っているのは一目瞭然。
汗だくで、めっちゃ焦っている。そう、五分だ。
(状況は最悪ね。あの最弱五分にババが行くとは……!)
とにかくジョーカーを五分から外さなければならない。
「あら、五分くん、汗だくねぇ。もしかしてジョーカーかなぁ?(ニヤリ)」
「──!?」
五分は肩を震わせる。
その瞬間、龍華の目が鋭く細まった。
……理解した。
ロッキーは特定の相手にババを渡させる技、スタックシャッフルを使っているのだと。
───スタックシャッフルとは、予めジョーカーを特定の位置に置き固定し、形だけカードを崩しているように見せかけて、特定の相手にジョーカーが行くよう配る高度なテクニック。
そしてロッキーは、先程さくらに「どんな連合会だよ!?」とツッコミを入れさせ、注意をそらした隙にジョーカーの位置を確認していた。
つまり──五分が持っていることは最初からバレている!!
(これはまずいわね……!)
龍華は内心で歯噛みする。
ジョーカーを五分から離さなければ、勝負は詰み。
──────────────────────────────────────
静かな沈黙の中、カードは次々と揃えられ減っていく。
「やった!勝った!」
最初に勝ち抜けたのはさくら。
「あら、やるわね、お嬢ちゃん」
ロッキーが口角を吊り上げる。
だが龍華は思う。
──あのロッキーが簡単に勝たせるわけがない。さくらの勝利すら、何かの布石では……。
「ほら、次はあなたが引く番よ」
ロッキーに促され、龍華は慎重にカードを引き、なんとか手札を揃えていく。
─────やがて、
龍華の手札は残り二枚。五分も二枚。ロッキーは、♠の6一枚のみ。
決着の気配が走る。
ロッキーは余裕の笑みを浮かべ、龍華の手札に手を伸ばした。
(ふふ、私の勝ちのようね)
ジョーカーは五分にある──そう確信して。
ロッキーがニヤつきながらカードを引いたが──
「な、なんですってーー!!?」
引いたのは、♠の6では無い!ジョーカーだッ!
「な、なんで!?」
ロッキーが椅子から立ち上がる勢いで取り乱す。
龍華は静かに、余裕の笑みを浮かべていた。
「フッ、いつからジョーカーは五分にあると錯覚していた?
事前に、五分が私の手札を引く時にすり替えたのさ」
「そ、そんなのインチキよ!」
怒声を上げるロッキーに、龍華は即座に返す。
「スタックシャッフルもズルでは?」
「ぐぬぬ……確かに……ぃ」
ロッキーは言葉に詰まる。
そして、ロッキーが龍華の手札を五分がロッキーの手札を引いていき───
手が震え、呼吸が荒くなる。
──五分のカードが揃った。
「……! や、やったーーーっ!!」
喜びのあまり五分は飛び跳ねた。
それは、人生初の勝利。
嬉しさを抑えきれず、踊り狂う。
──だが勝負はまだ終わらない。
残るはロッキーと龍華。二人の激突。
「さあ、どちらかがジョーカー、右か左か!」
ロッキーは追い詰められていた。
ジョーカーを引かせれば勝ち、引かなければ敗北。確率は二分の一。
額に汗がにじむ。呼吸が荒い。
一方の龍華は冷静そのもの。全く読めない無表情でカードを引き出す。
──時間が止まったかのように、場が静まり返る。
ロッキーは息を呑み込み覚悟する。
「……右だッ───!」
カードを引く。
──それは♠の6
「…………!!!」
ロッキーの手に残ったのはジョーカー。
勝ったのは龍華だった。
「や、やったーーー!!!」
龍華は歓喜の声を上げ、飛び跳ねた。
ロッキーは一瞬だけ悔しそうに目を伏せたが、やがて苦笑しながら龍華の肩をポンと叩く。
「あなたの勝ちよ……ふふ、やるわね」
「こちらこそありがとう!!」
二人は微かな絆を交わすように、固く握手を結んだ。
……ちなみに、さくらは単純にババ抜きに強いだけだったのかな?
- 1.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第一話「原点にして底辺」
- 2.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第二話「ペットの田中さん」
- 3.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第三話「遂に始動!暑い原因はバナナかも?」
- 4.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第四話「干物とプリンと決意」
- 5.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第五話「果てしなき思い出はここから」
- 6.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第六話「ナルシストと自撮り棒は紙一重」
- 7.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第七話「誘惑のお姉さん」
- 8. 第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第八話「洞窟遭難 前編」
- 9.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第九話「洞窟遭難 後編」
- 10.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十話「主人公の定義」
- 11.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十一話「アニメみたいな設定?明かされた謎」
- 12.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十二話「ごめんねクリチー。 前編」
- 13.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十三話「ごめんねクリチー。 後編」
- 14.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十四話「再来!誘惑お姉さん!驚異的だからみんなで逃げたい」
- 15.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十五話「静かな夜の思い出」
- 16.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十六話「爆弾はロリロリのねのね、なのね!」
- 17.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十七話「“厄雷の翠”」
- 18.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十八話「タイトル回収♪」
- 19.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十九話「黄金の絆」
- 20.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第二十話「暖かな時間」
- 21.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十一話「野菜畑の田中さん」
- 22.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十二話「あの恐ろしき角は冒険の予感?」
- 23.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十三話「実にくだらない」
- 24.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十四話「まな板と失われた尊厳」
- 25.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十五話「非情」
- 26.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十六話「パンツの替えが必要だ」
- 27.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十七話「龍華を賭けてババ抜き対決〜°・*:.。.☆ うふーん♡ 前編♡」
- 28.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十八話「龍華を賭けてババ抜き対決〜°・*:.。.☆ うふーん♡ 後編♡」
- 29.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十九話「龍による戦い」
- 30.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第三十話「Duo Nexus ―交差する絆―」
- 31.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十一話「ピンクの嵐は突然に」
- 32.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十二話「真美さんは喋りたい」
- 33.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十三話「ひまりさんと(仮)ヒロイン」
- 34.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十四話「優しい会話」
- 35.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十五話「モブは引き立て役じゃないよ、モブは裏の勇士さ 前編」
- 36.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十六話「モブは引き立て役じゃないよ、モブは裏の勇士さ 後編」
- 37.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十七話「信じているよ、本当に」
- 38.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十八話「綺羅ちゃんとしてよろしくね」
- 39.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十九話「急なデートは今すぐにも」