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誤った・不適切な表現等がございます、世界観としてお楽しみください。
炎王の騒動から一週間。
ようやく平和な日常が戻ってきた──そう思っていたのだが。
「やばい、やばい、とんでもない事を知っちゃった……! これはすぐにさくらに伝えなきゃ──!」
五分は額に汗を浮かべ、全力で走っていた。
その瞳には焦燥と使命感……いや、今すぐにでも世界を救う勇者のような決意が宿っている。
(まさか……この非常識な世界に、ここまで非常識な事実が隠されていたなんて……!)
彼の中ではこれは──物語の根幹を揺るがす超大事件である。
五分はポケットからスマホを取り出し、即座に発信ボタンを押した。
「……んー、なにー?」
眠たげな声が返ってきた。さくらである。
ちょうど昼寝していたらしく、声にやる気は皆無。
「さくら! やばい! とんでもないことを知ってしまった!!」
「はいはい、どーせまたくだらないやつでしょ?」
「違う、今回は本当にやばいんだ!」
一度息を整え、五分は叫んだ。
「──田中さんのケツから玉ねぎが生えたんだよッッ!!」
「……」
通話の向こうが一瞬で凍りついた。
そして──
「寝起きで聞く内容ちゃうわッ!!!!」
さくらの絶叫が木霊する。
こうして、再び物語は幕を開けてしまったのである。
───────────────────────────────────
「で、これが例の“ケツから生えた玉ねぎ”……?」
静かな公園。
ベンチの前に立つ二人は目を疑った。
一般サラリーマン・田中さん。
そのお尻から──ドンッと立派な玉ねぎがニョキッと生えていた。
「そう……これが伝説のケツネギさ……」
真剣な顔で五分が頷く。
「ねぇ五分。私の記憶が正しければ……玉ねぎって普通、畑に生えるんじゃない?」
「ケツも……一種の大地。つまり人生の畑だよ」
「名言っぽく言ってるけど、ただの地獄ワードだよそれ!!!」
田中さんはベンチに座ったまま震えている。
さくらは常識人だからこそ、この惨状を受け入れきれなかった。
「……とにかく、まずはこの玉ねぎを引っこ抜くしかないな」
五分はゴム手袋を取り出し、装着。
ビシッとポーズを決める。
「“ゴム手袋作戦”開始! 対象:ケツ! 任務:全力で引っこ抜け!」
「セリフだけで通報案件だよそれぇぇ!!」
葉っぱをガシッと掴み、渾身の力を込める。
「ぬおおおおおおおおッッ!!」
「うわっ! なんか玉ねぎ臭い! 目にしみるやつ!!」
ズル……グググ……
──だが、まったく抜けない。
涙と鼻水で顔面ぐちゃぐちゃになった五分はついに手を離した。
こうして「ゴム手袋作戦」は嗅覚・視覚・倫理観へのダメージを残したまま、無念の失敗に終わった。
──その時だった。
ニョキッ。
田中さんの頭から、人参が生えた。
「え、今……頭からニンジン……?」
「どこからどこまでが田中さんの標準装備なの???」
次の瞬間。
ピーマン!トマト!キャベツ!ブロッコリー!大根!じゃがいも!
ポン! ポン! ポポポポン!!
田中さんの体から野菜が次々と芽吹き始めたのだ。
「お前は畑かよ!!! 農園の化身か何か!?!?」
さくらが叫ぶと、五分が深刻な顔をして呟いた。
「……こうなったら、“ヤツ”を呼ぶしかない」
「ヤツ……?」
───────────────────────────────────
──1分後。
「Hey! 諸君、私が来たぞ☆」
雷鳴とともに現れたのは──みんな大好き、クリチーであった。
「またこの展開かァッ!?!?」
さくらが盛大に叫ぶ。使い回し展開すぎてツッコミが追いつかない。
だがクリチーは真剣そのもの。田中さんをじっと見つめる。
「これは……深刻だ……オペを開始する」
「言い方だけは医者っぽいけど、状況はギャグ漫画の最低ラインだからな!?」
しかし、クリチーの動きは妙に洗練されていた。
ゴム手袋を装着する姿に、なぜかオーラすら漂う。
「さすがです……クリチー隊長……! すごすぎます……!」
五分が感嘆の声を漏らす。
「フッ、この道、もう20年だからな」
「“この道”って何!? ケツから野菜専門家なんて存在するの!? てか医者なのに隊長って何!?」
「五分君、例のアレを出してくれ」
「ウィー、シェフ!」
「シェフなの!? 今度は料理人設定!? 医者設定どこいった!?」
次の瞬間、五分が取り出したのは──鍋、フライパン、包丁、バーナー。
「なにやってんの!?」
「助けられないなら、調理するまで……それが私たちの流儀だッ!!」
「何その鬼畜グルメ哲学ゥゥ!!!!!」
鍋から立ちのぼる香りは、まさかの──ケツネギスープ。
バターの香りが公園に漂い、まさかのシズル感を演出していた。
そして、グツグツと煮え立つ鍋に……田中さんが運ばれそうになる。
「やめろおおおおお!!! 誰もそんな異物食いたくないわァァッ!!!」
さくらが絶叫。
その瞬間──時間がピタリと止まった。
田中さんの姿が空中で固まり、野菜の香りだけが残る世界。
「……時は動き出す」
さくらは静かに田中さんを救い出した。
完全に某吸血鬼のノリである。
───────────────────────────────────
こうしてまたも作戦は振り出しに戻った。
公園には鍋と調理器具、そして妙な匂いだけが残る。
その時。
「おーい!」
公園の入口から元気な声が響いた。
現れたのは──田中さんの飼い主、りんちゃんである。
「まずいっ!」
五分とさくらは慌てて田中さんを隠す。
どう見ても健全な光景ではない。
「り、りんちゃん、こ、これは……」
しかしりんちゃんは涼しい顔で言った。
「あ?これ、“生え変わり”の時期だね」
「……え?」
五分とさくらは固まった。
「いやいやいやいや!!!」
さくらが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「そんな冷静に言われても! “生え変わり”って何!? これ毛じゃなくて農作物だよ!?!?!?」
さくらの脳内に「エラー音」が鳴り響く。
──だが、本能的に悟った。
これ以上考えたら危ない。
人間、時には“考えるのをやめる”ことも必要なのだ。
───────────────────────────────────
「ま、まぁ……とにかく“生え変わり”なら、良かったね。アハハ……」
五分がぎこちない笑みを浮かべてまとめようとする。
しかし──
「あんたのせいで休日の午後が全部潰れたんだよ!!!」
ズドォン!!!
さくらの怒りの木刀が五分の背に炸裂した。
そのまま彼女の体は弾丸のように吹っ飛び──公園の蜂の巣エリアにダイブ。
「ぎゃあああああ!!!!」
地獄の絶叫が響き渡った。
こうして、またも平和な日常は遠のいていくのであった──。
ようやく平和な日常が戻ってきた──そう思っていたのだが。
「やばい、やばい、とんでもない事を知っちゃった……! これはすぐにさくらに伝えなきゃ──!」
五分は額に汗を浮かべ、全力で走っていた。
その瞳には焦燥と使命感……いや、今すぐにでも世界を救う勇者のような決意が宿っている。
(まさか……この非常識な世界に、ここまで非常識な事実が隠されていたなんて……!)
彼の中ではこれは──物語の根幹を揺るがす超大事件である。
五分はポケットからスマホを取り出し、即座に発信ボタンを押した。
「……んー、なにー?」
眠たげな声が返ってきた。さくらである。
ちょうど昼寝していたらしく、声にやる気は皆無。
「さくら! やばい! とんでもないことを知ってしまった!!」
「はいはい、どーせまたくだらないやつでしょ?」
「違う、今回は本当にやばいんだ!」
一度息を整え、五分は叫んだ。
「──田中さんのケツから玉ねぎが生えたんだよッッ!!」
「……」
通話の向こうが一瞬で凍りついた。
そして──
「寝起きで聞く内容ちゃうわッ!!!!」
さくらの絶叫が木霊する。
こうして、再び物語は幕を開けてしまったのである。
───────────────────────────────────
「で、これが例の“ケツから生えた玉ねぎ”……?」
静かな公園。
ベンチの前に立つ二人は目を疑った。
一般サラリーマン・田中さん。
そのお尻から──ドンッと立派な玉ねぎがニョキッと生えていた。
「そう……これが伝説のケツネギさ……」
真剣な顔で五分が頷く。
「ねぇ五分。私の記憶が正しければ……玉ねぎって普通、畑に生えるんじゃない?」
「ケツも……一種の大地。つまり人生の畑だよ」
「名言っぽく言ってるけど、ただの地獄ワードだよそれ!!!」
田中さんはベンチに座ったまま震えている。
さくらは常識人だからこそ、この惨状を受け入れきれなかった。
「……とにかく、まずはこの玉ねぎを引っこ抜くしかないな」
五分はゴム手袋を取り出し、装着。
ビシッとポーズを決める。
「“ゴム手袋作戦”開始! 対象:ケツ! 任務:全力で引っこ抜け!」
「セリフだけで通報案件だよそれぇぇ!!」
葉っぱをガシッと掴み、渾身の力を込める。
「ぬおおおおおおおおッッ!!」
「うわっ! なんか玉ねぎ臭い! 目にしみるやつ!!」
ズル……グググ……
──だが、まったく抜けない。
涙と鼻水で顔面ぐちゃぐちゃになった五分はついに手を離した。
こうして「ゴム手袋作戦」は嗅覚・視覚・倫理観へのダメージを残したまま、無念の失敗に終わった。
──その時だった。
ニョキッ。
田中さんの頭から、人参が生えた。
「え、今……頭からニンジン……?」
「どこからどこまでが田中さんの標準装備なの???」
次の瞬間。
ピーマン!トマト!キャベツ!ブロッコリー!大根!じゃがいも!
ポン! ポン! ポポポポン!!
田中さんの体から野菜が次々と芽吹き始めたのだ。
「お前は畑かよ!!! 農園の化身か何か!?!?」
さくらが叫ぶと、五分が深刻な顔をして呟いた。
「……こうなったら、“ヤツ”を呼ぶしかない」
「ヤツ……?」
───────────────────────────────────
──1分後。
「Hey! 諸君、私が来たぞ☆」
雷鳴とともに現れたのは──みんな大好き、クリチーであった。
「またこの展開かァッ!?!?」
さくらが盛大に叫ぶ。使い回し展開すぎてツッコミが追いつかない。
だがクリチーは真剣そのもの。田中さんをじっと見つめる。
「これは……深刻だ……オペを開始する」
「言い方だけは医者っぽいけど、状況はギャグ漫画の最低ラインだからな!?」
しかし、クリチーの動きは妙に洗練されていた。
ゴム手袋を装着する姿に、なぜかオーラすら漂う。
「さすがです……クリチー隊長……! すごすぎます……!」
五分が感嘆の声を漏らす。
「フッ、この道、もう20年だからな」
「“この道”って何!? ケツから野菜専門家なんて存在するの!? てか医者なのに隊長って何!?」
「五分君、例のアレを出してくれ」
「ウィー、シェフ!」
「シェフなの!? 今度は料理人設定!? 医者設定どこいった!?」
次の瞬間、五分が取り出したのは──鍋、フライパン、包丁、バーナー。
「なにやってんの!?」
「助けられないなら、調理するまで……それが私たちの流儀だッ!!」
「何その鬼畜グルメ哲学ゥゥ!!!!!」
鍋から立ちのぼる香りは、まさかの──ケツネギスープ。
バターの香りが公園に漂い、まさかのシズル感を演出していた。
そして、グツグツと煮え立つ鍋に……田中さんが運ばれそうになる。
「やめろおおおおお!!! 誰もそんな異物食いたくないわァァッ!!!」
さくらが絶叫。
その瞬間──時間がピタリと止まった。
田中さんの姿が空中で固まり、野菜の香りだけが残る世界。
「……時は動き出す」
さくらは静かに田中さんを救い出した。
完全に某吸血鬼のノリである。
───────────────────────────────────
こうしてまたも作戦は振り出しに戻った。
公園には鍋と調理器具、そして妙な匂いだけが残る。
その時。
「おーい!」
公園の入口から元気な声が響いた。
現れたのは──田中さんの飼い主、りんちゃんである。
「まずいっ!」
五分とさくらは慌てて田中さんを隠す。
どう見ても健全な光景ではない。
「り、りんちゃん、こ、これは……」
しかしりんちゃんは涼しい顔で言った。
「あ?これ、“生え変わり”の時期だね」
「……え?」
五分とさくらは固まった。
「いやいやいやいや!!!」
さくらが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「そんな冷静に言われても! “生え変わり”って何!? これ毛じゃなくて農作物だよ!?!?!?」
さくらの脳内に「エラー音」が鳴り響く。
──だが、本能的に悟った。
これ以上考えたら危ない。
人間、時には“考えるのをやめる”ことも必要なのだ。
───────────────────────────────────
「ま、まぁ……とにかく“生え変わり”なら、良かったね。アハハ……」
五分がぎこちない笑みを浮かべてまとめようとする。
しかし──
「あんたのせいで休日の午後が全部潰れたんだよ!!!」
ズドォン!!!
さくらの怒りの木刀が五分の背に炸裂した。
そのまま彼女の体は弾丸のように吹っ飛び──公園の蜂の巣エリアにダイブ。
「ぎゃあああああ!!!!」
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- 1.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第一話「原点にして底辺」
- 2.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第二話「ペットの田中さん」
- 3.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第三話「遂に始動!暑い原因はバナナかも?」
- 4.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第四話「干物とプリンと決意」
- 5.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第五話「果てしなき思い出はここから」
- 6.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第六話「ナルシストと自撮り棒は紙一重」
- 7.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第七話「誘惑のお姉さん」
- 8. 第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第八話「洞窟遭難 前編」
- 9.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第九話「洞窟遭難 後編」
- 10.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十話「主人公の定義」
- 11.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十一話「アニメみたいな設定?明かされた謎」
- 12.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十二話「ごめんねクリチー。 前編」
- 13.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十三話「ごめんねクリチー。 後編」
- 14.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十四話「再来!誘惑お姉さん!驚異的だからみんなで逃げたい」
- 15.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十五話「静かな夜の思い出」
- 16.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十六話「爆弾はロリロリのねのね、なのね!」
- 17.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十七話「“厄雷の翠”」
- 18.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十八話「タイトル回収♪」
- 19.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十九話「黄金の絆」
- 20.第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第二十話「暖かな時間」
- 21.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十一話「野菜畑の田中さん」
- 22.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十二話「あの恐ろしき角は冒険の予感?」
- 23.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十三話「実にくだらない」
- 24.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十四話「まな板と失われた尊厳」
- 25.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十五話「非情」
- 26.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十六話「パンツの替えが必要だ」
- 27.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十七話「龍華を賭けてババ抜き対決〜°・*:.。.☆ うふーん♡ 前編♡」
- 28.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十八話「龍華を賭けてババ抜き対決〜°・*:.。.☆ うふーん♡ 後編♡」
- 29.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第二十九話「龍による戦い」
- 30.第二章「伝説の龍は娘に怒ってます!編」 第三十話「Duo Nexus ―交差する絆―」
- 31.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十一話「ピンクの嵐は突然に」
- 32.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十二話「真美さんは喋りたい」
- 33.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十三話「ひまりさんと(仮)ヒロイン」
- 34.第三章「糸はマキマキ、永遠にマキ込むは真気 編」第三十四話「優しい会話」
- 35.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十五話「モブは引き立て役じゃないよ、モブは裏の勇士さ 前編」
- 36.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十六話「モブは引き立て役じゃないよ、モブは裏の勇士さ 後編」
- 37.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十七話「信じているよ、本当に」
- 38.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十八話「綺羅ちゃんとしてよろしくね」
- 39.第三章「糸はマキマキ、無限に絡むは真気 編」第三十九話「急なデートは今すぐにも」