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僕のふざけた思い出

#18

第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第十八話「タイトル回収♪」

テルコとの死闘を制したクリチー。
だが、心には妙な余韻が残っていた。──いや、正確には、“トラウマ”に近いかもしれない。

ドゴォォン──天を割くような雷撃。
あの瞬間を、さくらと五分は決して忘れられなかった。

(……神の裁きかと思った)

さくらはため息混じりに呟いた。

「とりあえず、一度引こう。これ以上はムリだよ……」

「うふふ、そうだね〜。私、そろそろクッキー食べたいし……」

「敵前逃亡の理由それ!?てか、クッキー常備してんの!?」

「え? おやつタイムって大事だよ?」

「戦場で言うな!!」

ギャグを交えつつも、三人は慎重に撤退を開始する。
緊張の糸を張りつめながら、廊下を進む。

誰が出てくるか分からない。
どこでまた命のやり取りが始まるかも分からない。

だが──行き着いた先にあったのは、予想の遥か斜め上だった。

『炎ちゃんのお部屋☆(ピース)』

そう書かれた、可愛さ全開の超巨大な扉が、堂々と鎮座していた。

「いやいやいや! なんで出口じゃなくてボス部屋なんだよ!? ルート逆走してんの!?」

さくらの絶叫にも似たツッコミが、廊下に響き渡る。

「運命……だね……(もぐもぐ)」

「ほんそれ! (もごもご)」

「今クッキー食うなああ!!」

──完全に逃げ道を拒絶された形となり、二人は重いため息を吐きつつも、観念して扉を開けた。

ギイィ……と軋む音。
その先に見えたのは──五分?

いや違う。赤髪の、さくらと同じ年頃の可愛すぎる少女だった。
王の椅子らしきものにダラッと座り、足を投げ出してスマホを操作し、笑っている。

「キャハハ、テェックトック面白い(笑)」

「……え?」

全員が固まった。

「ねえ、これ炎王じゃなくてテェックトックの妖精じゃない?」

「炎要素どこ?!」

クッキー片手に首をかしげる少女。五分は訝しげに声をかけた。

「おーい、炎王ー!」

「……」

炎王はスマホに夢中で返事を返さない。

「炎王さーん?」

「……」

「おい、耳がねぇならその穴にゴキブリ詰め込むぞッ!!」

短気なさくらの怒りは、もはや臨界点だった。

「ヒィィ、ごめんなさーい!!」

炎王は椅子から転げ落ち、スマホを放り投げた。

「げ、侵入者!? てか今の何!? なんでツッコミがバズーカ級なの!?」

さくらの怒りがMAXに達したところで、炎王はようやく構えた。

「あ、侵入者……えーと、こんにちは」

「あ、こんにちは」

どこか抜けているところは、五分との相性が絶妙だった。

─────閑話休題。

「ふふ、とにかく侵入者共、私の計画を阻止するなら、この能力"火華(炎)"二かけて、消えてもらう!」

突然の発言に、一同は身構える。

「望むところだ……っ!」

突如、炎王の全身から燃え盛る火球が炸裂。

「部屋のインテリアが燃えたー!? これ、火災保険降りないやつだよね……」

「クリチー、タイトル回収しなくていいから!」

炎王の攻撃は苛烈を極める。
火の玉が次々に飛び、床を焦がし、壁を焼き、視界は熱で歪む。

その時──さくらが飛び込んだ。

「ええい、やるしかない!」

炎の間隙を縫い、木刀で炎王に突進する。
だが──

「無理無理無理、あっつい!!」

木刀がボウッと燃え上がった。

「ええ!? 燃えたんだけど木刀!?」

とっさに手を放すと、木刀は宙を舞い──

「……あ」

顔面に命中したのは──五分だった。

「うぎゃああああああああ!! あっちぃぃぃぃ!!」

五分がまるで火の玉のように、走り回る。

「あっ」

そのまま──

「え、ちょっ、なになに!?」

ドォォン!!
五分が全力で炎王に頭突きをぶつけ、壁にめり込む!

「いや、何この雑展開!? ふざける所か根本的にアウトでしょ!?」

「いてて……」

五分はポカンと立ち上がる。
さくらもクリチーも、ただ呆然とするしかなかった。

あまりにも気まずい空気の中で語る。

「……ま、まぁこれで五島を焼き尽くし支配する計画は免れたね!」

クリチーは作り笑いを浮かべる。

「……あ、うん、随分あっさりだね」

その瞬間──

「ちょっと待って」

壁に埋もれていた炎王が、ひょこっと抜け出す。

「五島を焼き尽くす? なにそれ、そんな計画知らないよ?」

「え?」

「私たちの計画にそんなものは無いよ!」

「え、こっちは五島の気温を上げて支配するって聞いたんだけど……」

「うーん……私、そんな話聞いてない……」

静寂。謎は深まるばかりだった。

────静寂。しかしその時──

「伏せて!」

炎王が叫ぶと、攻撃が飛んでくる。
五分を庇うように炎王が伏せた。

「炎王…?」

攻撃を庇い、血が溢れる。
だが、その冷酷な声が次の瞬間、空間を支配する。

「ふふ……その計画は私が考えたものですよ」

凍てつくような重い空気と、見覚えのある姿。

「この声は……まさか……!?」

バァァァン!!!

吹き飛んだ扉の先から現れたのは──あの忌まわしき存在、デグ。

「デグ……!? な、何故ここに!」

「あの後……何とか生き延びましたが、まだ傷は癒えませんね、しかしそれもここまで!私はまだ終わっていません!
……それに、炎王さんの能力のおかげで五島を支配できそうです。もう用済みですね」

「……な、何を言って──」

「コアは破壊されましたが、ギリギリで回収した炎王の能力"火華"から得たエネルギーで完成しましたよ……
灼熱の飴玉──《黒陽焦珠(こくようしょうじゅ)》!!」

「この飴を食べれば、炎王の炎を遥かに超える力が手に入る……!
ふふふ! これで五島は私のモノですね!!」

ニヤける表情──理解不能な事実。
絶望が五分たちを覆い尽くす。

「さぁ、終わりの始まりです」

デグは飴玉をその場でパクッと飲み込む。

ゴォォッ!!

黒炎のオーラが噴き上がり、空気を焼き、石床は溶け始める。

「まずい……!! このままだと!!!」

炎王は炎を纏い、最後の力を振り絞りデグに襲いかかる。
しかし──

「遅い」

デグは背後を取り、肘を叩き込む。

ズドォォン!!

炎王は吹き飛ばされ、気絶。

「う、嘘……そんな……」

五分たちの顔から血の気が引く。

次の瞬間──

グォォォォ……!!

デグの体は黒炎に包まれ、凄まじい黒炎の闘気を放つ。

「ふふふ……ついに手に入れました。暗黒の闘気を──!!」

黒く邪悪な炎の力に、五分の足がすくむ。

「……本当にやばいかもしれない」

五分が戦慄したその先に──地獄のような第二ラウンドが、待ち構えていた。
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作者メッセージ

《クリチーちゃんの日常紹介》
やったー!やったよ〜!
ついに……!!“タイトル回収”しちゃった〜!!
まさか私のセリフで回収なんて、嬉しいなー!
まぁ、「これ、火災保険降りないやつだよね……」の方が章タイトルよりも先にあったんだけどね♪
つまり、章タイトルの元ネタだよ〜!
……あ、あれこれ言っちゃダメなやつだった…あのとんがり帽子に怒られる……うぅ
うーん、みんな今回の事は……私との ヒ ミ ツ ねっ♡
まったね〜//

2025/11/30 11:55

めっちゃええ感じ
ID:≫ 03IQsmMFoDW.o
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