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僕のふざけた思い出

#6

第一章「火災保険は入っとけ!みんな大ピンチ!?編」 第六話「ナルシストと自撮り棒は紙一重」

「……で、目的地はどこなの?」

さくらが地図を広げながら問うが、三人の中で誰も答えない。

「ちょっと、目的地決まってないのに冒険始めたの!? アンタら計画性無しのユーチューバーか!!」

「ご、ごめん……地図あったからテンションで動いちゃった……」

五分が申し訳なさそうに俯くと、クリチーが軽く肩をすくめた。

「出発=冒険のはじまりっていう脳内BGMに負けたね」

そんな雑談を交わしながら歩いていると、ふわりと花の香りが漂ってきた。
五分は鼻をひくひくさせながら、香りの方向に目を向ける。

すると前方から、いきなりポーズを決めた女が現れた。

「──おや……この美の波動……まるでダイヤの原石。そこのキミ、運命を感じないかい?」

「……え?」

五分は立ち止まり、固まる。その女は、全身キラキラのスーツに身を包んだナルシスト系美女(自称)だった。

「私は美の伝道師。キミのような美を放っておくなど、このレイ・バカーノが断じて許さんッ!」

一瞬、奇妙な静寂が三人を包む。
その間も、女はゆっくりと歩み寄る。

「──さくら、今日宿で泊まるんだっけ?」

「そうだね、確か予定ではアイスが無料だとか……」

三人は女を完全無視して会話を続けるが、レイ・バカーノはそんなことお構いなしに距離を詰める。

「無視するなーッ!! 私は君に会うために生まれてきたと言っても過言ではないのだぞ!」

彼の手は、まるで愛の炎(?)に燃えるように五分に向かって伸びる。

「このままキミを愛の牢獄に閉じ込めて、24時間365日見つめ続けよう……」

「……わお、でも365日なら“閏年”は見てくれないんだね。」

「五分、そこはツッコミをいれないお約束よ。」

再び奇妙な静寂が流れると、五分は頬を手で覆い、モジモジと身をすくめる。
その横でクリチーは、一人で盛り上がり気味に拳を握った。
まさに、三者三様の地獄絵図である。

「え、えーと私はあなたを一生愛そう!!」

五分が顔を真っ赤にし細く呟く。

「も、もし私がS〇が好きでもですか……?」

数秒の沈黙の後、レイ・バカーノは静かに笑った。

「……なるほど、だがそれもまた美。むしろ美しさにそんなものは関係ないのだよ……!!」

「てめーら開眼すんな! 余計ややこしい方向に目覚めるな!!」

さくらが叫びながら、木刀を振り下ろす。

「うっぶッ……!!」

レイはぐるりと回転しながら立ち上がる。

「ふふ、私の恋路を邪魔するか……仕方ない、これであなたを消させてもらうよ」

そう言うと、彼は奇妙な銃──いや、水鉄砲を取り出した。
モデルは多分マスケット銃だろう。

「これは『メスイプ・スリーピング・ウォーターガン』──当たった者は10秒だけ夢の世界へ旅立つ、麻酔水鉄砲だっ!」

シュッシュッシュッ――!

水弾が空中を飛び交い、さくらをかすめる。

「うぅ……」

「どうだ、この私の究極の技は! はっーはっはー!」

レイが決めポーズを取った瞬間、さくらは隙を見逃さなかった。

「えーい!」

木刀が一直線に伸び、ズドォォン!!

「う"ぉ"ぉぉおおおっぉ?!!!!」

汚い断末魔と共に、一撃がレイ・バカーノの顔面に炸裂した。

「ぐふっ……美が……崩れゆく……」

レイは最後に美しい声で倒れた(※本人談)。

「……なにが“愛の牢獄”だよ。こっちが“痛みの地獄”だよ」

さくらが上から睨みつけながら吐き捨てる。
レイはゆっくりと、しかしどこか誇らしげに呟いた。

「ふふ……我ら炎王軍は……貴様を……消せという命を受けたのだ……覚悟しておくがいい……」

その言葉を最後に、レイ・バカーノは美しく華麗に(気絶して)崩れ落ちた。

数秒の静寂。

「……なんだったんだ、アイツ」

「ほんとそれ、なんか歩く自撮り棒みたいな奴だったわね」

「てか、炎王の手下ってあんなのばっかなのかな」

「だったら勝てるかもしんないね」

さくらとクリチーは軽口を交わしながら、再び冒険の道を歩き出す。
この先、どんなバカと事件が待っているかも知らずに────。
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作者メッセージ

《クリチーちゃんの日常紹介》
ムムム……!!
今日はナルシストと出会っちゃったの!!
五分にナンパとか、許せないなー!
ま、信じてるけどね♪

2025/11/28 14:54

めっちゃええ感じ
ID:≫ 03IQsmMFoDW.o
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