赤と青
「……君、泣いてるの?」
問いかける。
私は路地裏で泣いている子を見つけた。
「……誰?」
質問返しをくらった。
「ええと、私は[漢字]花梨[/漢字][ふりがな]かりん[/ふりがな]。一応言うと《赤》」
「……赤……」
私の言葉を繰り返し言うその子は、こっちを向いてまじまじと私の顔を観察してくる。
(この子、綺麗な顔してるなぁ。青い瞳にちょっと赤い髪……うん、将来有望)
そんなことを考えているとその子が口を開く。
「僕は[漢字]大智[/漢字][ふりがな]たいち[/ふりがな]」
「大智くんね」
「種族はー……《青》」
「……HA?」
「君は《赤》か。……じゃあ関わらないほうがいいね」
そういうと大智はまた後ろを向いて静かに泣き始めた。
「ちょいちょいちょ、い!!なんでわざわざまたなくのさっ」
「出会った人が《赤》だったから。《青》だったら助けてもらえたかもしれないけど《赤》なら希望の光はない。君も今すぐ去ったほうが……僕から離れたほうがいい」
この世界の人間は主に二種類。
《赤》と《青》に分かれている。
赤は基本的に普通の人間。
青は特殊能力を持った《普通じゃない人間》だ。
赤は青と関わってはいけない。
青は赤と関わってはいけない。
というルールがある、理由は偉い人(赤)が青の人間と関わった後に不幸の連発があったからその偉い人が「こいつら《青》と関わると悪いことがある!」と宣言したからだそうだ。
ーこの子は《青》。関わっては……
いけ、な、い……、けど!!
「泣いてる子ほっとけないって!!青でも赤でももうどうでもええわ!!」
「……ぇ」
私は深呼吸して大智をお姫様抱っこした。
「!?!?お、おろせっ!」
ジタバタ暴れるが次の瞬間には大智のお腹がぎゅううるえうと音を立てる。
というか大智軽っ、
「ちゃんとご飯食べてるの?」
「……余計な一言」
ああ、図星か。
「家に帰ったら事情聴取ね」
「……家に?何故赤が青にそれまでする?馬鹿なのか?……バチが当たるぞ」
「いーの。そもそも赤と青が関わったら痛い目見るなんてどこから来た噂よ。根拠もない」
「……それは、《赤》の人間が《青》にひどいこと言うから仕返ししただけで……別に何もしてこなければこっちだって害さないし」
大智によると、赤側の人間が青の人間に「お前らなんか人間とは名ばかりの化け物のくせに」って言ってきたから苛立って自身の超能力を使い仕返しをしたそうだ。
《青》の人間は幸福の祈りという超能力が使える。誰かを想いながら超能力を使うと思い浮かべた人が『ずっと幸せに暮らせる』という加護が与えられるらしい。逆に『不幸の祈り』もできるらしく思い浮かべた人に『ちょっと痛い目みせる』ことができるらしい。こちらは半日ほどで効果が切れるとのこと。
「青は青でも人間には変わりないのに。化け物扱いなんてひどいじゃないか」
大智は泣きそうな顔でそう言った。
大智があそこにいた理由は、《赤》の人が行くスーパーにお忍びで買い物に行って、《青》の人間だとバレたことで追いかけ回されて隠れたのがあそこだったが迷子になったらしく俯いて泣いていたのだとか。
「赤と青はすむところも離れさせられているから、一回お忍びで買い物に行ってみたかったんだ。売ってるものも違うし」
と大智。
「そうね。……はい、ここが私の家」
「……でかいな」
自慢じゃないが私の家はお金持ちなのだ。
「美味しいご飯を食べさせてあげるから。そしたらお家までお帰り。地図も渡してあげるからね」
「……ありがとう」
ご飯を食べて、満腹になった大智は、「ありがとう」とお礼を言ってきた。
「別にお礼はいいよ、私が勝手にやったことだし」
「ありがとう」
何よ、そんなお礼言われると恥ずかしいじゃない!!
「花梨にはお礼に僕から」
「祈りを捧げる」
パァッと、部屋に光が充満する。
「……綺麗」
「はい、これで花梨は一生幸せに生きれる」
「え!本当?ありがとう。あ、でも」
「ん?何?」
「それって自分にかけることはできないの?」
「っは?」
「自分を思い浮かべながら祈ることってできないの?」
そういうと大智は、
「……考えたこともなかった」
と驚いた様な顔で言った。いや、驚いていたのだろう。
「……やってみる」
パァッと、また光が舞う。
「…………できた」
惚けた様な顔で大智は言った。
「……これで僕も一生幸せ……?」
「そうなんじゃない?」
「……やった!ありがとう花梨!」
「全然。私はアイデアだしただけだし。でもよかった。大智はこれからずっと幸せに生きれるのね」
「うん」
「じゃあお家へお帰り。またね」
「……ありがとう。またね」
不思議な出会いがあった日。
この出来事以来、《赤》と《青》が交わることがよしとされたのだった。
問いかける。
私は路地裏で泣いている子を見つけた。
「……誰?」
質問返しをくらった。
「ええと、私は[漢字]花梨[/漢字][ふりがな]かりん[/ふりがな]。一応言うと《赤》」
「……赤……」
私の言葉を繰り返し言うその子は、こっちを向いてまじまじと私の顔を観察してくる。
(この子、綺麗な顔してるなぁ。青い瞳にちょっと赤い髪……うん、将来有望)
そんなことを考えているとその子が口を開く。
「僕は[漢字]大智[/漢字][ふりがな]たいち[/ふりがな]」
「大智くんね」
「種族はー……《青》」
「……HA?」
「君は《赤》か。……じゃあ関わらないほうがいいね」
そういうと大智はまた後ろを向いて静かに泣き始めた。
「ちょいちょいちょ、い!!なんでわざわざまたなくのさっ」
「出会った人が《赤》だったから。《青》だったら助けてもらえたかもしれないけど《赤》なら希望の光はない。君も今すぐ去ったほうが……僕から離れたほうがいい」
この世界の人間は主に二種類。
《赤》と《青》に分かれている。
赤は基本的に普通の人間。
青は特殊能力を持った《普通じゃない人間》だ。
赤は青と関わってはいけない。
青は赤と関わってはいけない。
というルールがある、理由は偉い人(赤)が青の人間と関わった後に不幸の連発があったからその偉い人が「こいつら《青》と関わると悪いことがある!」と宣言したからだそうだ。
ーこの子は《青》。関わっては……
いけ、な、い……、けど!!
「泣いてる子ほっとけないって!!青でも赤でももうどうでもええわ!!」
「……ぇ」
私は深呼吸して大智をお姫様抱っこした。
「!?!?お、おろせっ!」
ジタバタ暴れるが次の瞬間には大智のお腹がぎゅううるえうと音を立てる。
というか大智軽っ、
「ちゃんとご飯食べてるの?」
「……余計な一言」
ああ、図星か。
「家に帰ったら事情聴取ね」
「……家に?何故赤が青にそれまでする?馬鹿なのか?……バチが当たるぞ」
「いーの。そもそも赤と青が関わったら痛い目見るなんてどこから来た噂よ。根拠もない」
「……それは、《赤》の人間が《青》にひどいこと言うから仕返ししただけで……別に何もしてこなければこっちだって害さないし」
大智によると、赤側の人間が青の人間に「お前らなんか人間とは名ばかりの化け物のくせに」って言ってきたから苛立って自身の超能力を使い仕返しをしたそうだ。
《青》の人間は幸福の祈りという超能力が使える。誰かを想いながら超能力を使うと思い浮かべた人が『ずっと幸せに暮らせる』という加護が与えられるらしい。逆に『不幸の祈り』もできるらしく思い浮かべた人に『ちょっと痛い目みせる』ことができるらしい。こちらは半日ほどで効果が切れるとのこと。
「青は青でも人間には変わりないのに。化け物扱いなんてひどいじゃないか」
大智は泣きそうな顔でそう言った。
大智があそこにいた理由は、《赤》の人が行くスーパーにお忍びで買い物に行って、《青》の人間だとバレたことで追いかけ回されて隠れたのがあそこだったが迷子になったらしく俯いて泣いていたのだとか。
「赤と青はすむところも離れさせられているから、一回お忍びで買い物に行ってみたかったんだ。売ってるものも違うし」
と大智。
「そうね。……はい、ここが私の家」
「……でかいな」
自慢じゃないが私の家はお金持ちなのだ。
「美味しいご飯を食べさせてあげるから。そしたらお家までお帰り。地図も渡してあげるからね」
「……ありがとう」
ご飯を食べて、満腹になった大智は、「ありがとう」とお礼を言ってきた。
「別にお礼はいいよ、私が勝手にやったことだし」
「ありがとう」
何よ、そんなお礼言われると恥ずかしいじゃない!!
「花梨にはお礼に僕から」
「祈りを捧げる」
パァッと、部屋に光が充満する。
「……綺麗」
「はい、これで花梨は一生幸せに生きれる」
「え!本当?ありがとう。あ、でも」
「ん?何?」
「それって自分にかけることはできないの?」
「っは?」
「自分を思い浮かべながら祈ることってできないの?」
そういうと大智は、
「……考えたこともなかった」
と驚いた様な顔で言った。いや、驚いていたのだろう。
「……やってみる」
パァッと、また光が舞う。
「…………できた」
惚けた様な顔で大智は言った。
「……これで僕も一生幸せ……?」
「そうなんじゃない?」
「……やった!ありがとう花梨!」
「全然。私はアイデアだしただけだし。でもよかった。大智はこれからずっと幸せに生きれるのね」
「うん」
「じゃあお家へお帰り。またね」
「……ありがとう。またね」
不思議な出会いがあった日。
この出来事以来、《赤》と《青》が交わることがよしとされたのだった。
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