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人間の姫君

#4

第四話 祝宴

それから、卯ノ花の君と月夜の君は嫁に行きました。

と言っても平安時代は通い婚なので、二人はいつ来るかドキドキしていました。

卯ノ花の君は晴章(古都麻呂)と、月夜の君は晴義(晴章の従兄弟)とです。

二人とも容顔美麗で、身分も問題ないしなのですが…

一つ問題があるとすれば、晴路が三日目は通うなと祈ることでした。

「殿、そのようなこと、はしたないですわよ」

「そうですよ。晴義様が三日目来なければ私は父上を恨みますからね!」

相手の通って三日目は、二人が夫婦と認められる時でした。

三日目に来なければ夫婦じゃないのです。

「一生結婚できないなんて嫌ですし、三日目にお餅を食べるのが楽しみ!」

すると、晴義と晴章がやってきました。

「よかったですね殿。三日きましたし。」

「ううっ!悔しい…!」

実は今日が三日目なのです。

三日目は宴をすることになっています。

「悔しいが、娘たちをお前にやろう」

「お義父上、ありがとうございます」

「まあ、そんなに改まらず、ね?」

この宴は質素なものでしたが、実に愉快でした。

「晴章様、姉上が断った時、どう思いまいしたか?」

「うーん…悲しかったような呆気なかったような…」

晴章が頭の中でさかのぼります。すると月夜の君が笑いました。

「実は私、あなたのこと、心に留めていたのですよ」

「ええっ、そうなのですか!?ではどうして…」

「卯ノ花の方がお似合いだと思ったし、卯ノ花もあなたが好きだったから」

「なるほど…」

しばらく話を聞いていた晴義が、

「それは妬けるな〜」

と冗談めかして笑いました。

光風家に、新たな灯火が揺らめいたのでした。

作者メッセージ

今回は幸せを描きました。
恋心や、やはり晴路の悔しいところです。

2024/11/16 06:24

天璋院玉姫
ID:≫ 1sZZkN0SjAhEM
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