[大文字][斜体][下線]残りの敵は、あと2人。[/下線][/斜体][/大文字]
アジトに置いてあった、嶐来の哪吒を持ってきて良かった…。
なんて考えながら、毒が塗ってあるナイフで敵を狙うのは星影ゆら。
「ふんッ」
踏み込んで、敵との間合いを詰めようとする。
が、あと少しのところで[漢字]躱[/漢字][ふりがな]かわ[/ふりがな]されてしまう。
今度は前を蹴って後ろに下がり、距離を取る。
[太字]パンパン![/太字]
ゆら目掛けて銃弾が放たれた。
[太字]ガキンガキン![/太字]
咄嗟にナイフを使って受け流したせいか、ナイフの刃が欠けてしまった。
手入れ、こだわったのに……。
何にせよこれはもう使えない。ゆらがナイフを仕舞う。
背中に背負っているライフルを、腕を伝わせて前に持ってくる。
ゆらは、慣れた手つきで構えた。
よし。距離も、コンディションも充分だ。
敵に照準合わせトリガーを引く。
ライフルの銃弾の音と、敵が膝から崩れ落ちる音がカジノに響いた。
息や体勢を一切乱さず、銃相手に体術を使い戦うのは夜亭誠。
その後ろには、人質から解放された女性が立ち尽くしている。
女性に配慮しつつ、銃弾一発一発をひらりと躱していく。
誠に銃弾が当たる気配は感じられない。
[太字]ガッ![/太字]
敵の隙を突いて、[漢字]鳩尾[/漢字][ふりがな]みぞおち[/ふりがな]に蹴りを入れる。
「う、ゔぅ……!!」
敵はうめき声を上げて、腹を押さえている。相当喰らったようだ。
「ッ」
しかしそれでも、銃を構えてくる。
悪い意味で《諦めが悪く》、良い意味で《粘り強い》……。
嫌いではない。が、今は早く倒れてほしい気持ちの方が強い。
銃弾が当たらないよう、素早く低く間合いを詰める。
銃を持っている方の手首を掴み、そのまま鮮やかに背負い投げる。
「ふぅ」
手についた汚れを、パンパンと払った。
「これでもう、大丈夫ですよ」
そう、後ろにいた女性に向かって言った。
女性は安心し切ったのか、膝から崩れ、その場に座り込んだ。
[水平線]
「全員倒せたか」
静かなカジノに、ギアの声が響く。
マフィア5人以外に他に居るのは、神楽が用意した毛布に包まる女性と、縄で仲良く縛られている敵5人のみ。
まぁ…少々……、銃弾の跡や争った跡などが確認できるが、これは仕方のなかったこと!
怪我人や犠牲者が出なくて本当に良かった……。
「私とギアで、この女性を安全に送り届けます。もっとも、[漢字]首領[/漢字][ふりがな]ボス[/ふりがな]のお知り合いなのでしたら、アジトにお連れしなければならないかも知れませんが……」
「ちゃんと護るから。俺らに任せてくれよ!」
「あ、じゃあ僕も送っていくよぉ〜。早く帰ってご飯が食べに行きたいしねぇ〜」
誠とギア、神楽の3人がそう言った。
「うん、3人が行ってくれるなら安心だね。あとこの5人組もお願いできる?」
ゆらが穏やかに笑ってそう言った。
女性を支え、敵5人を引きずり、カジノの出口に向かう誠とギアと神楽の背中を、ゆらと嶐来が見守る。
3人の背中が完全に見えなくなったところで、ゆらは言った。
「さて。一緒に任務に来てたっていう、[漢字]新人くん[/漢字][ふりがな]屑人[/ふりがな]はどこかな?」
[大文字][大文字][大文字]「あ」[/大文字][/大文字][/大文字]
思い出したように、嶐来の口から声が漏れる。
「“あ”って! [大文字]もしかして、忘れてたの…?」[/大文字]
「いや〜……。あまりにも忙しすぎて屑人のこと忘れてたな〜、なんて思ってたり。思ってなかったり」
「「………」」
しばらくの沈黙が流れる。
[大文字]「それで……。その屑人くんは、今どこにいるの?」[/大文字]
ゆらが嶐来を、ムッとしたような目で見つめる。
[大文字]「………バックヤードの方から、銃声やらはしてましたけど」[/大文字]
嶐来はわずかに口を尖らせ、そう言った。
アジトに置いてあった、嶐来の哪吒を持ってきて良かった…。
なんて考えながら、毒が塗ってあるナイフで敵を狙うのは星影ゆら。
「ふんッ」
踏み込んで、敵との間合いを詰めようとする。
が、あと少しのところで[漢字]躱[/漢字][ふりがな]かわ[/ふりがな]されてしまう。
今度は前を蹴って後ろに下がり、距離を取る。
[太字]パンパン![/太字]
ゆら目掛けて銃弾が放たれた。
[太字]ガキンガキン![/太字]
咄嗟にナイフを使って受け流したせいか、ナイフの刃が欠けてしまった。
手入れ、こだわったのに……。
何にせよこれはもう使えない。ゆらがナイフを仕舞う。
背中に背負っているライフルを、腕を伝わせて前に持ってくる。
ゆらは、慣れた手つきで構えた。
よし。距離も、コンディションも充分だ。
敵に照準合わせトリガーを引く。
ライフルの銃弾の音と、敵が膝から崩れ落ちる音がカジノに響いた。
息や体勢を一切乱さず、銃相手に体術を使い戦うのは夜亭誠。
その後ろには、人質から解放された女性が立ち尽くしている。
女性に配慮しつつ、銃弾一発一発をひらりと躱していく。
誠に銃弾が当たる気配は感じられない。
[太字]ガッ![/太字]
敵の隙を突いて、[漢字]鳩尾[/漢字][ふりがな]みぞおち[/ふりがな]に蹴りを入れる。
「う、ゔぅ……!!」
敵はうめき声を上げて、腹を押さえている。相当喰らったようだ。
「ッ」
しかしそれでも、銃を構えてくる。
悪い意味で《諦めが悪く》、良い意味で《粘り強い》……。
嫌いではない。が、今は早く倒れてほしい気持ちの方が強い。
銃弾が当たらないよう、素早く低く間合いを詰める。
銃を持っている方の手首を掴み、そのまま鮮やかに背負い投げる。
「ふぅ」
手についた汚れを、パンパンと払った。
「これでもう、大丈夫ですよ」
そう、後ろにいた女性に向かって言った。
女性は安心し切ったのか、膝から崩れ、その場に座り込んだ。
[水平線]
「全員倒せたか」
静かなカジノに、ギアの声が響く。
マフィア5人以外に他に居るのは、神楽が用意した毛布に包まる女性と、縄で仲良く縛られている敵5人のみ。
まぁ…少々……、銃弾の跡や争った跡などが確認できるが、これは仕方のなかったこと!
怪我人や犠牲者が出なくて本当に良かった……。
「私とギアで、この女性を安全に送り届けます。もっとも、[漢字]首領[/漢字][ふりがな]ボス[/ふりがな]のお知り合いなのでしたら、アジトにお連れしなければならないかも知れませんが……」
「ちゃんと護るから。俺らに任せてくれよ!」
「あ、じゃあ僕も送っていくよぉ〜。早く帰ってご飯が食べに行きたいしねぇ〜」
誠とギア、神楽の3人がそう言った。
「うん、3人が行ってくれるなら安心だね。あとこの5人組もお願いできる?」
ゆらが穏やかに笑ってそう言った。
女性を支え、敵5人を引きずり、カジノの出口に向かう誠とギアと神楽の背中を、ゆらと嶐来が見守る。
3人の背中が完全に見えなくなったところで、ゆらは言った。
「さて。一緒に任務に来てたっていう、[漢字]新人くん[/漢字][ふりがな]屑人[/ふりがな]はどこかな?」
[大文字][大文字][大文字]「あ」[/大文字][/大文字][/大文字]
思い出したように、嶐来の口から声が漏れる。
「“あ”って! [大文字]もしかして、忘れてたの…?」[/大文字]
「いや〜……。あまりにも忙しすぎて屑人のこと忘れてたな〜、なんて思ってたり。思ってなかったり」
「「………」」
しばらくの沈黙が流れる。
[大文字]「それで……。その屑人くんは、今どこにいるの?」[/大文字]
ゆらが嶐来を、ムッとしたような目で見つめる。
[大文字]「………バックヤードの方から、銃声やらはしてましたけど」[/大文字]
嶐来はわずかに口を尖らせ、そう言った。
- 1.恨んで、恨んで。
- 2.柏樹屑人の生き方篇 〚エンカウント〛
- 3.柏樹屑人の生き方篇 〚マフィア〛
- 4.アジトへ!
- 5.初任務篇 〚情報の手がかりを〛
- 6.初任務篇 〚廃墟にて〛
- 7.初任務篇 〚ぶっ飛ばす!〛
- 8.初任務篇 〚陰と呟き〛
- 9.ゲーム室にて
- 10.自己紹介と、雑談と、「またね!」
- 11.潜入調査篇 〚任務、引き受けりゃいいんだろ?!〛
- 12.潜入調査篇 〚謎の影〛
- 13. 潜入調査篇 〚少女〛
- 14.潜入調査篇 〚戦闘準備〛
- 15.潜入調査篇 〚どうして〛
- 16.潜入調査篇 〚フラッシュバック〛
- 17.潜入調査篇 〚予兆〛
- 18.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚時間稼ぎ!〛
- 19.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚ただいま交戦中 -上-〛
- 20.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚ただいま交戦中 -下-〛
- 21.潜入調査篇 〚目を覚ます〛
- 22.潜入調査篇 〚終わりと……始まり!〛
- 23.休暇をプレゼント!