あの人と出会った日のことは、よく覚えていない。
気がついたら俺の隣にあの人がいた。
あの人と野良猫をなでるのが好きだったなぁ。
周りからの視線や扱いも酷くて、
食べ物も寝床もロクになかったけど、俺はとにかく幸せだった。
いっつも笑顔で、おっちょこちょいで……。
小さかった俺の世話ばっかで。
自分のことは何もしてなかったっけ。
それに、周りのヤツから何をされようと、やり返したりもしなかった。
俺はその “周りのヤツ” が嫌いだった。
理不尽な理由で、俺とあの人をいじめるから。
そんで俺は……「何でやり返さないの?」とか聞いたりしたっけな。
自分は怖くてやり返せねぇくせに、よく言ったよ。
……それでもあの人はいつもみたくにっこり笑って、答えてくれなかった。
あるとき俺は、夜ご飯を探しに行ったあの人の帰りを待ってた。
そんなときにあの周りのヤツらが来て、暴力を受けた。
あの人の眼が、態度が、全てが気に入らないんだと。
それでなぜ俺を殴ったり蹴ったりしたのかは、今もよく解らない……。
暴力を受け続けて意識がなくなりそうな中、あの人が帰ってきてしまった。
沈みかけた太陽が、わざとらしく、あの人の絶望に満ちた顔を照らしていた。
俺は咄嗟にあの人の背中に隠れた。逃げた。
あの人に安心を求めたんだろうが、控えめに言って最低だ。
本当は、護らなきゃいけなかった。
俺のせいであの人も殴られた。蹴られた。俺よりも、もっと酷かった。
もう何がなんだかわかんなかった。そのときの俺はただただ泣いてた。
俺も、あの人と一緒に殴られた。
次に目が覚めたときには、俺の隣からあの人はいなくなってて。
ありとあらゆるところを探した。
怖かったけれど、いろんな人に聞いた。
そしたら、近くに住んでた、親切な人が教えてくれた。
[大文字][大文字][大文字][太字][斜体]「あぁ、君といつも一緒にいるあの子? 今朝、どこかへ行っちゃったのを見たけど」[/斜体][/太字][/大文字][/大文字][/大文字]
え?
どうして?
俺のことが嫌いになったんだと思った。
訳がわからなくなって、たくさん泣いた。
もしかしたら帰ってくるかも知れない、と思ったが、
あの人が帰ってくることはなかった。
あのとき俺は………、本当は……。
もっとたくさんあの人のことを、探さなきゃいけなかった。
俺が弱いから。
護れなかったし、
変われなかった。
そこから人から物盗んで生活して……。
あの人に合わす顔がなかった。
ノアに誘われて……。
あの人について何か知れるかもと思った。
もっともっと、強くなれると思った。
けどこのザマだ。
心の中では強くなった気でいた。
けどどうだ?
目の前にあるモン、何にも護れてねぇじゃねーか。
俺のどこが強いんだ?
本当、バカだなぁ……。
気がついたら俺の隣にあの人がいた。
あの人と野良猫をなでるのが好きだったなぁ。
周りからの視線や扱いも酷くて、
食べ物も寝床もロクになかったけど、俺はとにかく幸せだった。
いっつも笑顔で、おっちょこちょいで……。
小さかった俺の世話ばっかで。
自分のことは何もしてなかったっけ。
それに、周りのヤツから何をされようと、やり返したりもしなかった。
俺はその “周りのヤツ” が嫌いだった。
理不尽な理由で、俺とあの人をいじめるから。
そんで俺は……「何でやり返さないの?」とか聞いたりしたっけな。
自分は怖くてやり返せねぇくせに、よく言ったよ。
……それでもあの人はいつもみたくにっこり笑って、答えてくれなかった。
あるとき俺は、夜ご飯を探しに行ったあの人の帰りを待ってた。
そんなときにあの周りのヤツらが来て、暴力を受けた。
あの人の眼が、態度が、全てが気に入らないんだと。
それでなぜ俺を殴ったり蹴ったりしたのかは、今もよく解らない……。
暴力を受け続けて意識がなくなりそうな中、あの人が帰ってきてしまった。
沈みかけた太陽が、わざとらしく、あの人の絶望に満ちた顔を照らしていた。
俺は咄嗟にあの人の背中に隠れた。逃げた。
あの人に安心を求めたんだろうが、控えめに言って最低だ。
本当は、護らなきゃいけなかった。
俺のせいであの人も殴られた。蹴られた。俺よりも、もっと酷かった。
もう何がなんだかわかんなかった。そのときの俺はただただ泣いてた。
俺も、あの人と一緒に殴られた。
次に目が覚めたときには、俺の隣からあの人はいなくなってて。
ありとあらゆるところを探した。
怖かったけれど、いろんな人に聞いた。
そしたら、近くに住んでた、親切な人が教えてくれた。
[大文字][大文字][大文字][太字][斜体]「あぁ、君といつも一緒にいるあの子? 今朝、どこかへ行っちゃったのを見たけど」[/斜体][/太字][/大文字][/大文字][/大文字]
え?
どうして?
俺のことが嫌いになったんだと思った。
訳がわからなくなって、たくさん泣いた。
もしかしたら帰ってくるかも知れない、と思ったが、
あの人が帰ってくることはなかった。
あのとき俺は………、本当は……。
もっとたくさんあの人のことを、探さなきゃいけなかった。
俺が弱いから。
護れなかったし、
変われなかった。
そこから人から物盗んで生活して……。
あの人に合わす顔がなかった。
ノアに誘われて……。
あの人について何か知れるかもと思った。
もっともっと、強くなれると思った。
けどこのザマだ。
心の中では強くなった気でいた。
けどどうだ?
目の前にあるモン、何にも護れてねぇじゃねーか。
俺のどこが強いんだ?
本当、バカだなぁ……。
- 1.恨んで、恨んで。
- 2.柏樹屑人の生き方篇 〚エンカウント〛
- 3.柏樹屑人の生き方篇 〚マフィア〛
- 4.アジトへ!
- 5.初任務篇 〚情報の手がかりを〛
- 6.初任務篇 〚廃墟にて〛
- 7.初任務篇 〚ぶっ飛ばす!〛
- 8.初任務篇 〚陰と呟き〛
- 9.ゲーム室にて
- 10.自己紹介と、雑談と、「またね!」
- 11.潜入調査篇 〚任務、引き受けりゃいいんだろ?!〛
- 12.潜入調査篇 〚謎の影〛
- 13. 潜入調査篇 〚少女〛
- 14.潜入調査篇 〚戦闘準備〛
- 15.潜入調査篇 〚どうして〛
- 16.潜入調査篇 〚フラッシュバック〛
- 17.潜入調査篇 〚予兆〛
- 18.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚時間稼ぎ!〛
- 19.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚ただいま交戦中 -上-〛
- 20.潜入調査篇〈嶐来side〉 〚ただいま交戦中 -下-〛
- 21.潜入調査篇 〚目を覚ます〛
- 22.潜入調査篇 〚終わりと……始まり!〛
- 23.休暇をプレゼント!