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最強男子達は溺愛したい♡

#35

〜告白は、思い出と共に~

[太字][大文字]♡ガクちゃん[/大文字][/太字]

 昼休みになって、メッセを確認する。
『屋上に来てくれないか?』
 屋上…初めて愛苦くんと会ったとき以来かな…。
『分かりました!』っと…。


 返事を返した通り、屋上に来てドアを開ける。
 愛苦くんの時のように風が強くなくて拍子抜けした。
 
「夢宮!こっちだ」
 声が聞こえた方を見ると、風で髪の毛をあおられている鳳凰(ほうおう)さんがいた。
 近くに行って腰を下ろす。
 座って早々に鳳凰さんは話し始めた。
「すまない。聞きたいことは、沢山あるんだか…まずは、夢宮が聞きたいことを聞いてくれ。」
「わかり、ました…えっと、勘違いだったらごめんなさい。学園襲撃の事件に関わっていますか?」
 もしかしたら…そうかも知れない。
 本当は、そうであってほしくない。
 否定してほしい。
 でも、鳳凰さんは、私の期待を裏切った。
「ははっ…相変わらず頭が切れるな…。そうだな、それに関わっている。」
 敵…?
 そう聞きたかったけど、もし、敵だったら…そう思ったら、言えなかった。
「あ、敵とか思ったか?ははっ酷いな〜菜乃愛は…」
 え?
 今、菜乃愛って呼んだ!?
「ん?あ、あー…」
 私が驚いていると、今更気づいたのか、やべっと言う顔をしてそっぽを向いた鳳凰さん。
「あの…な、夢宮は、小さいときのこと…覚えているか…?」
「小さいとき…」
 あまり覚えていない。
 親が亡くなってのショックからだろうか…小さい頃の記憶は曖昧だ。
「あー…覚えて、ない、よな」
 そう言った鳳凰さんの声が悲しそうに揺れている。
 顔は斜め下を向いていて、よく表情はうかがえない。
 でも、どうして悲しそうにしているの、?
「じゃあ、やっぱり…俺のこと、忘れてる?」
 え?
「わすれた、よな…俺のことなんて…。」
 そう言って顔を上げた鳳凰さんの顔は苦しそうで、悲しそうで、見ているとこっちも悲しくなる。
「私たち、幼い頃知り合っていたんですか?」
「ああ、ずっと一緒にいた。ずっとだ。君が、平野のおじさんに引き取られる前までは。」
 平野さん…。
 平野さんのことを知っているということは、本当の話ってことだ。
「思い出せないよな。よく、夢宮にガクちゃんって呼ばれていたんだ。」
 がくちゃ、ん…?
 聞き覚えのある言葉に目を見開く。
 次の瞬間、昔のことが走馬灯のように脳裏に駆け走った。
 多くの情報に頭が痛くなり、頭を押さえていると、心配したように鳳凰さんが表情をうかがってくる。
「どうしたんだ…?」
「ガクちゃん…なの?」
「は?」
「ガクちゃん?」
「あ、あぁ…」
 なんで忘れていたんだろう。
 こんな大事なことを。
「虎八木(こやぎ) ガク…?」
「ははっ、ほんとはガクって呼び方じゃないけど、菜乃愛はそう呼んでたよな。」
「ガクちゃ…」
―――ぎゅっ。
 え…?
「ずっと会いたかった。」
 耳元で張り詰めたようなガクちゃんの声がする。
「どうしようもなかった。ずっと会いたかったのに。ごめん。平野さんのことも全部知ってたんだ。あの人が変態でヤバい人ってことも。ごめん。」
 ガクちゃんが謝る必要なんてないのに。
 困ったように笑うガクちゃんを見ていると胸が締め付けられる。
「いいんだよ。愛苦くんが助けてくれたから。」
「あいく…朝会った…?」
「そうだよ。」
「好き?」
「え?うん?」
「違う、異性として。一人の男子として、好き?」
 ガクちゃんの言っていることがよく分からなかったが、分かって顔に熱が集まる。
「違うよ、友達として。」
「じゃあ、頑張ってもいい?」
 頑張る…?
「菜乃愛、ずっと好きだった。俺、この気持ち、もう…我慢しなくて…いい?」
 ガクちゃん、何言って…。
 真剣な顔をして言うガクちゃんに、流してはいけないと悟る。
「もう、我慢しないから。あと、まだ返事はいらない。」
 正直なんて答えたらいいのかわからなかったから、ちょっと安心した。
「これからは、男として見てもらえるように頑張るから。」
―――チュッ。
 おでこにキスされて、慌てて手で抑える。
「ガクちゃん!」
「ははっ!怒った」
 もう…。
 昔からイタズラなのは変わらない…。
 昔のことを思い出すことができた。少しだけど…。
 きっと、これからもちょっとずつ思い出すことがあるかもしれない。
 幼い頃を思い出す事ができるかもしれない。そう思うと、うれしくなった。

作者メッセージ

1704文字…なんかモヤモヤしますねぇ

2026/07/05 21:31

ふる003
ID:≫ 10.YZDmJ7U7Dk
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