[太字][大文字]♡ガクちゃん[/大文字][/太字]
昼休みになって、メッセを確認する。
『屋上に来てくれないか?』
屋上…初めて愛苦くんと会ったとき以来かな…。
『分かりました!』っと…。
返事を返した通り、屋上に来てドアを開ける。
愛苦くんの時のように風が強くなくて拍子抜けした。
「夢宮!こっちだ」
声が聞こえた方を見ると、風で髪の毛をあおられている鳳凰(ほうおう)さんがいた。
近くに行って腰を下ろす。
座って早々に鳳凰さんは話し始めた。
「すまない。聞きたいことは、沢山あるんだか…まずは、夢宮が聞きたいことを聞いてくれ。」
「わかり、ました…えっと、勘違いだったらごめんなさい。学園襲撃の事件に関わっていますか?」
もしかしたら…そうかも知れない。
本当は、そうであってほしくない。
否定してほしい。
でも、鳳凰さんは、私の期待を裏切った。
「ははっ…相変わらず頭が切れるな…。そうだな、それに関わっている。」
敵…?
そう聞きたかったけど、もし、敵だったら…そう思ったら、言えなかった。
「あ、敵とか思ったか?ははっ酷いな〜菜乃愛は…」
え?
今、菜乃愛って呼んだ!?
「ん?あ、あー…」
私が驚いていると、今更気づいたのか、やべっと言う顔をしてそっぽを向いた鳳凰さん。
「あの…な、夢宮は、小さいときのこと…覚えているか…?」
「小さいとき…」
あまり覚えていない。
親が亡くなってのショックからだろうか…小さい頃の記憶は曖昧だ。
「あー…覚えて、ない、よな」
そう言った鳳凰さんの声が悲しそうに揺れている。
顔は斜め下を向いていて、よく表情はうかがえない。
でも、どうして悲しそうにしているの、?
「じゃあ、やっぱり…俺のこと、忘れてる?」
え?
「わすれた、よな…俺のことなんて…。」
そう言って顔を上げた鳳凰さんの顔は苦しそうで、悲しそうで、見ているとこっちも悲しくなる。
「私たち、幼い頃知り合っていたんですか?」
「ああ、ずっと一緒にいた。ずっとだ。君が、平野のおじさんに引き取られる前までは。」
平野さん…。
平野さんのことを知っているということは、本当の話ってことだ。
「思い出せないよな。よく、夢宮にガクちゃんって呼ばれていたんだ。」
がくちゃ、ん…?
聞き覚えのある言葉に目を見開く。
次の瞬間、昔のことが走馬灯のように脳裏に駆け走った。
多くの情報に頭が痛くなり、頭を押さえていると、心配したように鳳凰さんが表情をうかがってくる。
「どうしたんだ…?」
「ガクちゃん…なの?」
「は?」
「ガクちゃん?」
「あ、あぁ…」
なんで忘れていたんだろう。
こんな大事なことを。
「虎八木(こやぎ) ガク…?」
「ははっ、ほんとはガクって呼び方じゃないけど、菜乃愛はそう呼んでたよな。」
「ガクちゃ…」
―――ぎゅっ。
え…?
「ずっと会いたかった。」
耳元で張り詰めたようなガクちゃんの声がする。
「どうしようもなかった。ずっと会いたかったのに。ごめん。平野さんのことも全部知ってたんだ。あの人が変態でヤバい人ってことも。ごめん。」
ガクちゃんが謝る必要なんてないのに。
困ったように笑うガクちゃんを見ていると胸が締め付けられる。
「いいんだよ。愛苦くんが助けてくれたから。」
「あいく…朝会った…?」
「そうだよ。」
「好き?」
「え?うん?」
「違う、異性として。一人の男子として、好き?」
ガクちゃんの言っていることがよく分からなかったが、分かって顔に熱が集まる。
「違うよ、友達として。」
「じゃあ、頑張ってもいい?」
頑張る…?
「菜乃愛、ずっと好きだった。俺、この気持ち、もう…我慢しなくて…いい?」
ガクちゃん、何言って…。
真剣な顔をして言うガクちゃんに、流してはいけないと悟る。
「もう、我慢しないから。あと、まだ返事はいらない。」
正直なんて答えたらいいのかわからなかったから、ちょっと安心した。
「これからは、男として見てもらえるように頑張るから。」
―――チュッ。
おでこにキスされて、慌てて手で抑える。
「ガクちゃん!」
「ははっ!怒った」
もう…。
昔からイタズラなのは変わらない…。
昔のことを思い出すことができた。少しだけど…。
きっと、これからもちょっとずつ思い出すことがあるかもしれない。
幼い頃を思い出す事ができるかもしれない。そう思うと、うれしくなった。
昼休みになって、メッセを確認する。
『屋上に来てくれないか?』
屋上…初めて愛苦くんと会ったとき以来かな…。
『分かりました!』っと…。
返事を返した通り、屋上に来てドアを開ける。
愛苦くんの時のように風が強くなくて拍子抜けした。
「夢宮!こっちだ」
声が聞こえた方を見ると、風で髪の毛をあおられている鳳凰(ほうおう)さんがいた。
近くに行って腰を下ろす。
座って早々に鳳凰さんは話し始めた。
「すまない。聞きたいことは、沢山あるんだか…まずは、夢宮が聞きたいことを聞いてくれ。」
「わかり、ました…えっと、勘違いだったらごめんなさい。学園襲撃の事件に関わっていますか?」
もしかしたら…そうかも知れない。
本当は、そうであってほしくない。
否定してほしい。
でも、鳳凰さんは、私の期待を裏切った。
「ははっ…相変わらず頭が切れるな…。そうだな、それに関わっている。」
敵…?
そう聞きたかったけど、もし、敵だったら…そう思ったら、言えなかった。
「あ、敵とか思ったか?ははっ酷いな〜菜乃愛は…」
え?
今、菜乃愛って呼んだ!?
「ん?あ、あー…」
私が驚いていると、今更気づいたのか、やべっと言う顔をしてそっぽを向いた鳳凰さん。
「あの…な、夢宮は、小さいときのこと…覚えているか…?」
「小さいとき…」
あまり覚えていない。
親が亡くなってのショックからだろうか…小さい頃の記憶は曖昧だ。
「あー…覚えて、ない、よな」
そう言った鳳凰さんの声が悲しそうに揺れている。
顔は斜め下を向いていて、よく表情はうかがえない。
でも、どうして悲しそうにしているの、?
「じゃあ、やっぱり…俺のこと、忘れてる?」
え?
「わすれた、よな…俺のことなんて…。」
そう言って顔を上げた鳳凰さんの顔は苦しそうで、悲しそうで、見ているとこっちも悲しくなる。
「私たち、幼い頃知り合っていたんですか?」
「ああ、ずっと一緒にいた。ずっとだ。君が、平野のおじさんに引き取られる前までは。」
平野さん…。
平野さんのことを知っているということは、本当の話ってことだ。
「思い出せないよな。よく、夢宮にガクちゃんって呼ばれていたんだ。」
がくちゃ、ん…?
聞き覚えのある言葉に目を見開く。
次の瞬間、昔のことが走馬灯のように脳裏に駆け走った。
多くの情報に頭が痛くなり、頭を押さえていると、心配したように鳳凰さんが表情をうかがってくる。
「どうしたんだ…?」
「ガクちゃん…なの?」
「は?」
「ガクちゃん?」
「あ、あぁ…」
なんで忘れていたんだろう。
こんな大事なことを。
「虎八木(こやぎ) ガク…?」
「ははっ、ほんとはガクって呼び方じゃないけど、菜乃愛はそう呼んでたよな。」
「ガクちゃ…」
―――ぎゅっ。
え…?
「ずっと会いたかった。」
耳元で張り詰めたようなガクちゃんの声がする。
「どうしようもなかった。ずっと会いたかったのに。ごめん。平野さんのことも全部知ってたんだ。あの人が変態でヤバい人ってことも。ごめん。」
ガクちゃんが謝る必要なんてないのに。
困ったように笑うガクちゃんを見ていると胸が締め付けられる。
「いいんだよ。愛苦くんが助けてくれたから。」
「あいく…朝会った…?」
「そうだよ。」
「好き?」
「え?うん?」
「違う、異性として。一人の男子として、好き?」
ガクちゃんの言っていることがよく分からなかったが、分かって顔に熱が集まる。
「違うよ、友達として。」
「じゃあ、頑張ってもいい?」
頑張る…?
「菜乃愛、ずっと好きだった。俺、この気持ち、もう…我慢しなくて…いい?」
ガクちゃん、何言って…。
真剣な顔をして言うガクちゃんに、流してはいけないと悟る。
「もう、我慢しないから。あと、まだ返事はいらない。」
正直なんて答えたらいいのかわからなかったから、ちょっと安心した。
「これからは、男として見てもらえるように頑張るから。」
―――チュッ。
おでこにキスされて、慌てて手で抑える。
「ガクちゃん!」
「ははっ!怒った」
もう…。
昔からイタズラなのは変わらない…。
昔のことを思い出すことができた。少しだけど…。
きっと、これからもちょっとずつ思い出すことがあるかもしれない。
幼い頃を思い出す事ができるかもしれない。そう思うと、うれしくなった。
- 1.第一章 〜私(主人公)の朝は大変です!?〜
- 2.〜今日も気合を入れていこう!〜
- 3.〜可愛い男の子〜
- 4.〜媚薬〜
- 5.〜影shadow〜
- 6.〜教室での出来事〜
- 7.〜最悪の時間〜
- 8.〜最悪の時間2〜
- 9.〜愛苦くん〜
- 10.〜学園寮〜
- 11.〜可愛いお部屋〜
- 12.〜倒れている、人!?〜
- 13.〜倒れた 鈴華【side】〜
- 14.〜爆発音!?〜
- 15.〜守りたい人 愛苦【side】〜
- 16.〜黒雷さん〜
- 17.〜???〜
- 18.〜この一週間は何をする?〜
- 19.〜フラッシュバック 愛苦【side】〜
- 20.〜お出かけ〜
- 21.〜鉢合わせ〜 番外編 愛苦【side】
- 22.〜久しぶり〜
- 23.〜そばにいて欲しかった人〜
- 24.〜九尾の狐〜
- 25.〜愛人〜
- 26.第二章 〜嫉妬 愛苦【side】〜
- 27.〜まさかの訪問〜
- 28.〜学園を襲った理由〜
- 29.〜なんで邪魔するの 愛苦【side】〜
- 30.〜告白は聞いてません!〜
- 31.〜朝から甘々〜
- 32.〜転校生〜
- 33.〜任務のためだけど 楽【Side】~
- 34.〜朝食の時間〜
- 35.〜告白は、思い出と共に~