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奇怪な生物や狂気的な奴が出てきたり、殺人の描写がちょっとだけあります。
「御狛っ!」
御狛を後ろから支えて、震える札と右手を掴む。
それを、伸ばせるだけ高く、空に掲げた。
「……まっ、魔霊術 [漢字]火槍[/漢字][ふりがな]かそう[/ふりがな]……っ‼」
悲鳴に近い御狛の声が響く。途端、青い炎が槍のように線を成し、ナイフに音を立てて当たった。
パキン。
ひびの入る音が、小高い丘に響き渡った。
「割れ――⁉」
啞然。
戸惑い。
いうなれば、そんな感情か。
朝陽は、そこに浮いていた。
浮いていた。
ついさっき囁かれた言葉、それをただ反芻しながら、命拾いした兄の恐怖の目を見つめていた。
「――攻撃手段、断たれちゃったか」
俺、魔霊術でまともな攻撃できないしさ。
諦めのような声が、その口のあるべき場所から漏れた。
その瞬間、
「ひゃっ」
御狛の身体に纏わりついていた電気が、ふっと消えた。
日花はその身体を手で支えてあげながら、「大丈夫⁉」と声をかけた。
「いくら霊でも、魔力のこもった電気なんだから食らわないわけないミコ!」
言ってることこそ怒りを感じるが、声にはまったく苛立ちが感じられなかった。
朝日の眼光が、やや優しくなったように感じた。
戦意喪失。
「……魔霊術 [漢字]勿忘呪[/漢字][ふりがな]ぶつぼうじゅ[/ふりがな]」
静かに、本当に静かに呪った。
それは、悪い記憶や気持ち、嫌な思いを1度たりとも忘れない、一生もので最も恐ろしい呪いだった――はずだ。
「“[漢字]朝陽は、生前で既に僕の心を殺してるんだよ[/漢字][ふりがな]・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]”……ね」
反芻したことばを、元々それを発した元である夜空に返した。
「そうだよ……もっとわかりやすく言い直すなら、」
夜空が、口を開いた。
「[太字][明朝体] 朝陽は、存在自体が人殺しだったんだよ[/明朝体][/太字]」
御狛を後ろから支えて、震える札と右手を掴む。
それを、伸ばせるだけ高く、空に掲げた。
「……まっ、魔霊術 [漢字]火槍[/漢字][ふりがな]かそう[/ふりがな]……っ‼」
悲鳴に近い御狛の声が響く。途端、青い炎が槍のように線を成し、ナイフに音を立てて当たった。
パキン。
ひびの入る音が、小高い丘に響き渡った。
「割れ――⁉」
啞然。
戸惑い。
いうなれば、そんな感情か。
朝陽は、そこに浮いていた。
浮いていた。
ついさっき囁かれた言葉、それをただ反芻しながら、命拾いした兄の恐怖の目を見つめていた。
「――攻撃手段、断たれちゃったか」
俺、魔霊術でまともな攻撃できないしさ。
諦めのような声が、その口のあるべき場所から漏れた。
その瞬間、
「ひゃっ」
御狛の身体に纏わりついていた電気が、ふっと消えた。
日花はその身体を手で支えてあげながら、「大丈夫⁉」と声をかけた。
「いくら霊でも、魔力のこもった電気なんだから食らわないわけないミコ!」
言ってることこそ怒りを感じるが、声にはまったく苛立ちが感じられなかった。
朝日の眼光が、やや優しくなったように感じた。
戦意喪失。
「……魔霊術 [漢字]勿忘呪[/漢字][ふりがな]ぶつぼうじゅ[/ふりがな]」
静かに、本当に静かに呪った。
それは、悪い記憶や気持ち、嫌な思いを1度たりとも忘れない、一生もので最も恐ろしい呪いだった――はずだ。
「“[漢字]朝陽は、生前で既に僕の心を殺してるんだよ[/漢字][ふりがな]・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]”……ね」
反芻したことばを、元々それを発した元である夜空に返した。
「そうだよ……もっとわかりやすく言い直すなら、」
夜空が、口を開いた。
「[太字][明朝体] 朝陽は、存在自体が人殺しだったんだよ[/明朝体][/太字]」