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奇怪な生物や狂気的な奴が出てきたり、殺人の描写がちょっとだけあります。
「御狛っ‼」
「日花――!」
夜空は静かに眠っているようだった。
けれど、明らかに顔色がよくない。息も荒れている。
「人間とその背後霊が互いの心を破壊し合う、“[漢字]魂の相殺[/漢字][ふりがな]オフセット[/ふりがな]”……。これだけの威力だと、夜空は最悪……死ぬミコ。でも、ミコだけじゃ、どうにも……」
御狛の言葉は、だんだんと遠く離れ、途切れ、苦しそうな声になる。
……死。
考えたくない言葉だった、それは、1番。
「何かできないの……?」
日花は絶望をこらえた。
「……1つだけ、あるにはあるミコ」
「なら、助けようよ!早く‼」
「……じゃあ、聞くミコ。日花は、[漢字]自分の心と記憶を犠牲にしてでも[/漢字][ふりがな]・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]、夜空を救いたいミコ?」
「ど……どういう、こと」
「日花がそれを失う可能性があるってことミコ。これは、人間へのリスクがあまりにも高すぎる方法なんだミコ」
記憶を、心を失う。
それは日花にとって、恐ろしいことだった。
友達と話して、笑ったりできない。
大会で勝って、達成感を感じれない。
推しを愛でて、幸せになれない。
先輩に、恋ができない。
記憶がなくなったら、私はどうなる?
またみんなと友達になれるだろうか。
またスポーツを楽しめるだろうか。
また推しを推せるだろうか。
また――。
やだな。
全部、心を失ったらできないことだ。
……けど、
「やる。私、絶対にやってみせる」
「本当にいいミコ⁉ゆっくり考えてみて――」
「いいよ。私にはこんなに味方がいるんだから、大丈夫。それに、」
日花は、だんだん顔色が悪くなっていく夜空の方を向いた。
「今の私が、先輩を助けたいから……!」
志。
「……わかったミコ。じゃあ日花、まず夜空との思い出をたくさん思い出すミコ」
わかった、そう言って、日花はまた目を瞑った。
思い出……か。
いっぱいあるようで、意外とないんだよな。
だって、高校に入った2か月前のあの日に一目ぼれして、話しかけたら意外と仲良くなれちゃって。
でも学校でお話するくらいしかないから、思い出らしい思い出って全然ない。
けど……幸せだった。とにかく幸せだった。
たった2か月の恋だけどさ、楽しかった。
そんな他愛ないことばかりが頭を駆け巡る。
「魔霊術 [漢字]鳴藍華[/漢字][ふりがな]めいらんか[/ふりがな]……‼」
御狛の声が、耳に届いた。
強い風が吹いて、甘い花の匂いがした。
「日花――!」
夜空は静かに眠っているようだった。
けれど、明らかに顔色がよくない。息も荒れている。
「人間とその背後霊が互いの心を破壊し合う、“[漢字]魂の相殺[/漢字][ふりがな]オフセット[/ふりがな]”……。これだけの威力だと、夜空は最悪……死ぬミコ。でも、ミコだけじゃ、どうにも……」
御狛の言葉は、だんだんと遠く離れ、途切れ、苦しそうな声になる。
……死。
考えたくない言葉だった、それは、1番。
「何かできないの……?」
日花は絶望をこらえた。
「……1つだけ、あるにはあるミコ」
「なら、助けようよ!早く‼」
「……じゃあ、聞くミコ。日花は、[漢字]自分の心と記憶を犠牲にしてでも[/漢字][ふりがな]・・・・・・・・・・・・・・・[/ふりがな]、夜空を救いたいミコ?」
「ど……どういう、こと」
「日花がそれを失う可能性があるってことミコ。これは、人間へのリスクがあまりにも高すぎる方法なんだミコ」
記憶を、心を失う。
それは日花にとって、恐ろしいことだった。
友達と話して、笑ったりできない。
大会で勝って、達成感を感じれない。
推しを愛でて、幸せになれない。
先輩に、恋ができない。
記憶がなくなったら、私はどうなる?
またみんなと友達になれるだろうか。
またスポーツを楽しめるだろうか。
また推しを推せるだろうか。
また――。
やだな。
全部、心を失ったらできないことだ。
……けど、
「やる。私、絶対にやってみせる」
「本当にいいミコ⁉ゆっくり考えてみて――」
「いいよ。私にはこんなに味方がいるんだから、大丈夫。それに、」
日花は、だんだん顔色が悪くなっていく夜空の方を向いた。
「今の私が、先輩を助けたいから……!」
志。
「……わかったミコ。じゃあ日花、まず夜空との思い出をたくさん思い出すミコ」
わかった、そう言って、日花はまた目を瞑った。
思い出……か。
いっぱいあるようで、意外とないんだよな。
だって、高校に入った2か月前のあの日に一目ぼれして、話しかけたら意外と仲良くなれちゃって。
でも学校でお話するくらいしかないから、思い出らしい思い出って全然ない。
けど……幸せだった。とにかく幸せだった。
たった2か月の恋だけどさ、楽しかった。
そんな他愛ないことばかりが頭を駆け巡る。
「魔霊術 [漢字]鳴藍華[/漢字][ふりがな]めいらんか[/ふりがな]……‼」
御狛の声が、耳に届いた。
強い風が吹いて、甘い花の匂いがした。