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奇怪な生物や狂気的な奴が出てきたり、殺人の描写がちょっとだけあります。

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Requiem for His Spirit.

#12

Twelfth

「弟――!」



 日花は、御狛とは違って、“それ”を知っていた。聞いてしまっていた。

 だから日花には、朝陽を名乗る少年の“悪意”がやすやすと理解できてしまった。

 それでも、朝陽の笑みは純粋に見えてしまったのだ。残酷な程に。



「悪いけど、君たちに俺の計画は邪魔させられないんだ」



 朝陽はそう言って、不敵な笑みを浮かべた。



「魔霊術 [漢字]茨檻[/漢字][ふりがな]しかん[/ふりがな]」



「御狛!避けて!」

「ふぁぁっ⁉」



 ドドドド、と地鳴りが響き渡ったと思うと、地面から茨が生えてきた。

 茨は、中が見えても入れないようになのか、わざとらしく絶妙な空き加減の間隔をとりながら檻に成った。



「――ん、」



 丁度、夜空が目を覚ました。



「おはよ、兄ちゃん」

「……朝陽?今度こそ、本物の朝陽?」

「本物も何もないでしょ?」



 夜空は、驚いたように朝陽を見上げた。

 驚くほど自然な兄弟の会話。自然すぎて、いつの間にか日花と御狛の戦闘態勢は崩れていた。



「――そっか、僕、霊が見えるんだ」



「ねぇ兄ちゃん、俺、いいもの持ってんだ」



 そう言うと、どこから出したのか、手に持っていたナイフを、座り込んでいる夜空の前に置いた。



「ナ、ナイフ⁉御狛、止めなきゃ!朝陽くんをなんとかして‼」

「どうにもできないミコ。見るミコ」



 茨の隙間をよく見ると、薄いバリアのようなものが貼ってある。



「攻撃が効かないミコ。兄弟は、一番血が近いから、どんな弱い霊でもこんなことができてしまうんだミコ……」

「じゃあ、私たちはこれを黙って見てろって言うの⁉」



 御狛は答えなかった。ただ、静かに彼らを見ていた。



「……なんでこんな危ないもの」

「何言ってんのさ。[漢字]危ないから[/漢字][ふりがな]・・・・・[/ふりがな]出したんだよ?」



 そう言うと、朝陽は狂気じみた笑みで、落ち着いたような声色で言った。



「[明朝体][太字]それでひと思いに、胸刺しちゃいなよ![/太字][/明朝体]」



「――っ⁉」

「俺が呪い殺すより、ずぅっと楽だと思うんだけどね。それとも何?辛い方で死んで、赦されたいの?」

「『赦されたい』って……何を」

「あ、そっか!忘れちゃったか!兄ちゃん、[太字][明朝体]自殺未遂で記憶失っちゃったんだもんねっ![/明朝体][/太字]」



「自殺……未遂?違う、僕は……父さんに殴り殺されかけて――」

「大丈夫だよ、今思い出させてあげるから!そうすれば後悔せずに逝けるよ!」



 そう言うと、夜空の頭に手を置いた。



「魔霊術 [漢字]花浜匙[/漢字][ふりがな]かひんし[/ふりがな]」



 頭の中に、ガシャーンと何かが倒れる音が響き渡ったとき、夜空は目を見開いた。







作者メッセージ

熱出てて投稿できませんでした。書き溜め尽きたわけじゃないです。
さて、朝陽が本格的にぶっ壊れキャラであることが分かりましたね(ぶっ壊れってこういう使い方で合ってるんだろうか)。

2025/05/02 21:26

◇Alice◇
ID:≫ 6.HwTpWbghe22
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