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奇怪な生物や狂気的な奴が出てきたり、殺人の描写がちょっとだけあります。

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Requiem for His Spirit.

#4

Fourth

 日花は宙吊りになりながら、頭を化け物の大きい手で、文字通り握りつぶされそうになっていた。

 ぎゅ、ぎゅ、と、少しずつ圧力が増す。

 彼奴が情さえあれば、日花はその程度の拷問だけで放してもらえただろう。

 だが、怪物に情などあるはずもなく、死を覚悟しなければならないと本能が日花に語りかけた。



(……最期に)



 日花は痛みの中、願った。



(最期には先輩の顔を見て死にたい)



 ……そんな願いが届いたのか、僅かに化け物は掴み方を変えた。

 指の隙間から見えた夜空の左側の顔は――哀しみだった。

 虚ろなのには変わらないが、一応日花の側を向いている瞳から、涙が零れおちた。



 たすけて



 僅かな唇の動きは、確かにそう言っていた。



(……いや、まだ死ねないな、私)



 日花の瞳は、さっきまでの死を覚悟するという一種の諦めと打って変わって、強い意志を宿していた。



(だって、大好きな先輩に殺しなんてさせられないもん――‼)



 その瞬間。



「[漢字]魔霊術[/漢字][ふりがな]まれいじゅつ[/ふりがな] [漢字]藍炎[/漢字][ふりがな]あいえん[/ふりがな]っ‼」



 青い炎が日花の目の前を覆った。



「何……⁉」



 化け物は『ヴェッ』みたいな声を発して、日花から手を離した。



「ふぅ、危機一髪だったミコ!」



 そう言ったのは、青いロングヘアの和装の少女。青い火が2つ、頭から獣耳のように上がっている。10歳くらいといったところだろうか。



「あなた、誰?」

「ミコは[漢字]御狛[/漢字][ふりがな]ミコマ[/ふりがな]!日花の背後霊だミコ!」

「……は、背後霊?」

「聞いたことないミコ?ニンゲンの中では有名な話だと思ってたミコのに……」

「いや、聞いたことはあるし、知ってるけど……」



「なら話は早いミコ。早くあの子を救うミコ!」


 非常に速い展開も、物わかりのいい彼女にとっては苦ではなかった。



「じゃ、じゃあ御狛、あの化け物をぶっ飛ばして!」

「アバウトすぎて無理ミコ‼」



 しかし日花は突然バフッとしたことを言い出す。



「え~?面倒だなぁ……」

「面倒とか言ってられないミコよ!早く!」

「う~んと……じゃあ、さっきの藍炎?をもっかい‼」

「了解ミコ!」



 御狛は化け物の方に飛ぶように走り、お札を取り出した。



「魔霊術 藍炎‼」



 青い炎が、その右半身を炙った。

 その瞬間。



『pyk4』



 化け物が、聞いているだけで心をむしり取られそうな不快な何かを発した。



(何かの……呪文?)



 ―



作者メッセージ

新キャラ登場しました。

2025/04/21 20:21

◇Alice◇
ID:≫ 6.HwTpWbghe22
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