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血が苦手な方いらっしゃいます?いらっしゃったらちょっと見ない方がいいです。
Ω=0 。
「……ここで最後だね」
崩れかけた教会の中、十字架の前で私は彼に言った。そして、彼は私に言った。
「ここまで付き合ってくれてありがとう。……辛かったでしょ?精霊を[漢字]磔[/漢字][ふりがな]はりつけ[/ふりがな]にする仕事なんて」
彼は精霊を磔にして世界中を周っているのだそうだ。
「ちょっと……怖かった、かも」
「……だよね。でも、次で最後の仕事だから。これで、終われるよ」
そう言って、彼は十字架に背を向けて、両腕を大きく広げた。
[中央寄せ][明朝体]「僕を磔にするんだ」[/明朝体][/中央寄せ]
彼は感情の読めない薄笑みで言った。
「……え」
「言葉の通りだよ。言ったでしょ?僕も精霊だって」
でも、言ってることは分かった。
「……」
自分でも自覚していた。自らの手で磔にした人数が増えれば増えるほど、抵抗は減っていった。
そして、状況を理解した今、抵抗はもうなかった。
……いや、相棒、仲間として、仲間を磔にするのは辛いはずだ。
でも手は抵抗などなく、道具入れから金槌と釘を取り出した。
「……僕は、自分の損得だけを考えて力を使う精霊が、大嫌いなんだ」
私は、そう言う彼の細い手を取り、釘の照準を合わせた。
「さよなら。……ありがとう」
そう言って、思いっきり釘を打った。
真っ赤な彼の血が、私の顔を、服を、床を染めた。
全ての釘を打ち終わってから、私は言った。
「痛い?」
「うん……やっぱ生きたままってのが残酷だよね。でも、いままで好き勝手やってきた精霊が、こんな痛い目見て死んでいったなんて、考えただけで笑えるね」
彼の野望は、残酷だった。それを知っていて彼を手伝った私も人でなしだ。
彼の顔が、どんどん虚ろになっていく。
「こんな……糞みたいな野望に付き合ってくれて、ありがとう」
それが彼の最期の言葉だった。
崩れかけた教会の中、十字架の前で私は彼に言った。そして、彼は私に言った。
「ここまで付き合ってくれてありがとう。……辛かったでしょ?精霊を[漢字]磔[/漢字][ふりがな]はりつけ[/ふりがな]にする仕事なんて」
彼は精霊を磔にして世界中を周っているのだそうだ。
「ちょっと……怖かった、かも」
「……だよね。でも、次で最後の仕事だから。これで、終われるよ」
そう言って、彼は十字架に背を向けて、両腕を大きく広げた。
[中央寄せ][明朝体]「僕を磔にするんだ」[/明朝体][/中央寄せ]
彼は感情の読めない薄笑みで言った。
「……え」
「言葉の通りだよ。言ったでしょ?僕も精霊だって」
でも、言ってることは分かった。
「……」
自分でも自覚していた。自らの手で磔にした人数が増えれば増えるほど、抵抗は減っていった。
そして、状況を理解した今、抵抗はもうなかった。
……いや、相棒、仲間として、仲間を磔にするのは辛いはずだ。
でも手は抵抗などなく、道具入れから金槌と釘を取り出した。
「……僕は、自分の損得だけを考えて力を使う精霊が、大嫌いなんだ」
私は、そう言う彼の細い手を取り、釘の照準を合わせた。
「さよなら。……ありがとう」
そう言って、思いっきり釘を打った。
真っ赤な彼の血が、私の顔を、服を、床を染めた。
全ての釘を打ち終わってから、私は言った。
「痛い?」
「うん……やっぱ生きたままってのが残酷だよね。でも、いままで好き勝手やってきた精霊が、こんな痛い目見て死んでいったなんて、考えただけで笑えるね」
彼の野望は、残酷だった。それを知っていて彼を手伝った私も人でなしだ。
彼の顔が、どんどん虚ろになっていく。
「こんな……糞みたいな野望に付き合ってくれて、ありがとう」
それが彼の最期の言葉だった。
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