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最初の方は比較的そうでもないですが、後半に死の話になってきます。
その前の話くらいで再度作者コメントでお知らせさせていただきます。
そこまで続くのか謎ですが……汗
「あ、そうだ香澄。ご飯お母さんとこパシってもい?」
「はぁいっ」
許可制のパシリを初めて見た風花。
「先輩ちゃんも座って~」
「は、はい」
座らさせていただきます。
「先輩ちゃん、お名前は?」
「羽芝風花です」
「ふーかちゃん!よろ☆」
楽しそうな真澄を横目に、風花は部屋の奥を見た。石や金のかけらと、名前の分からない金属製の棒たちが散らかっている。
状況が読めない。
なぜなら、風花の想像していたかぐや姫と違いすぎる。こう……何というか……えっと、竹取物語の黒髪ロング十二単和風美人を想像していたし、実際に対面(しかも後輩のお姉さんとしてなんて)するとは考えていなかった。
実際は、プリン金髪の黒ギャル。いや美人だけど。
そして、今から今日泊まるお宿に向かう……のだが、
「いや~それでさぁ」
「だったんだけど~」
話、長い。
近所でも有名な程話の長い校長先生より長い。
「お姉ちゃん、先輩困ってるじゃんっ」
「え~?まだ半分なのに~」
本来は2倍あったらしい。
「残念だなぁ……じゃあ、渡したいものがあるんだけど」
風花に封筒を差し出す。
「遊園地のチケット、4枚!」
「え?4枚も……?」
「ボクたちはお家が遠いし、そもそも村を出ないから!」
「でも……」
「現役で人と触れ合えるJKなら3人なんて余裕っしょ☆」
余裕じゃないから拒否っているのだが。
「たとえば~……お友達?きょうだい?あとは~……」
「お姉ちゃんってばぁっ」
「好きぴとかも誘ってみたら?」
[大文字][大文字][/太字][太字]「えっすすすすす好きぴぃっ⁉」[/太字][/太字][/大文字][/大文字]
「あ、図星頂きました☆」
ちなみに風花は気になる人はいるにはいるが、好きとも思ったことがなければ今日人生で初めて好きぴという言葉を口にしたのである。
「ま、長話もこれくらいにして。ばいばぁ~いっ」
真澄の軽すぎるフットワークが、風花にしっかりと刻まれた第1印象。
布団にくるまる。
夏だけど、少し肌寒い日だった。
月明かりが外から入ってくる。
やっぱり見知らぬ土地って、いつもの5倍気疲れする。人の目が気になるのだ。
仮にも風花は「普通」とは違う。
(今日は少しほっこり系だったけど……)
はい、本日のほっこり回想た~いむ☆(?????)今日は、温泉上がりに2~3歳の美少女に「ちょうちょ!ちょうちょ~っ!」って話しかけられました。お母さんは、風花の事をコスプレイヤーさんと思い込んでいたらしく、
[小文字]ボソッ「ねぇ礼菜、あの子今度のプリ〇ュアなの?」[/小文字]
って聞いてて、風花が思わず吹くところだった模様。
「……あ、チケット……」
月明かりがあるとはいえ、鞄の中を見るのは無理がある。手探りで探した。
扇形に広げた、4枚のチケット。ポップな色合いが踊っている。
3人……誰にしよう。
母はすぐに除外された。風花の見た目から幼稚園にも通わせず、遊園地など小中学校の修学旅行でしか行ったことがない。人にも会わせないようにしていた。そんな母が遊園地に行くことを許してくれるわけがない。
そして最初に思いついたのは、高大だった。
2人と考えてすぐ浮かんだのは、南と東だった。
友達がいなかった風花は、高大の近くとのろ部だけが居場所だった。家もどこか狭苦しくて、孤独感があった。風花の呪われた身体を見て、皆離れて行った。ちょっと近くにいて、希望を持ち始めてから突き放す残酷な子だっていた。場所が悪かった。呪戦士の本拠地である桜銘でさえ浮いた感じがするのだ。隣町の学校に理解などあるはずがない。
せめて、こういうところだけは鈍感でいたいのにな。
心の沈みかけた風花の目に映るチケットは、くまさんとうさぎさんの笑顔を崩さなかった。
蝉はもう鳴かなくなった。新学期になって1発目に、高大に突った。
「遊園地か~。中学の時振りだね」
「うん。懐かしいよね。童心に帰れる」
高大に承諾を得て、これで4人決定。日程もみんな空いている。
母には部活と嘘をついて、前日の8時にはもう準備万端。
こういう時に、風花はよくスケジュールを立てるのだが、敢えて今回は立てなかった。行き当たりばったりを楽しみたかったからだ。
部屋にこっそり棒アイスを1本持ってきて、まだ秋というには暑すぎる、と一丁前ぶったことを呟く。
ミルク味が口の中に広がって、少し心が落ち着いてきたところで、ポケットティッシュを入れ忘れたことに気づいた。椅子から立ち上がる。
ぼとっ。
[大文字][大文字]「あぁぁぁっ‼」[/大文字][/大文字]
「何よ風花、近所迷惑よ」
「あ、大丈夫大丈夫!虫が入ってきただけ!」
「そう?声量には気を付けてね」
まだ秋というには暑すぎる。
その暑さを証明するかのように、フローリングに落ちた真っ白なアイスが目に見えて溶けていく。
風花は、ポケットティッシュと箱ティッシュを取りに、階段を走って下りた。
「はぁいっ」
許可制のパシリを初めて見た風花。
「先輩ちゃんも座って~」
「は、はい」
座らさせていただきます。
「先輩ちゃん、お名前は?」
「羽芝風花です」
「ふーかちゃん!よろ☆」
楽しそうな真澄を横目に、風花は部屋の奥を見た。石や金のかけらと、名前の分からない金属製の棒たちが散らかっている。
状況が読めない。
なぜなら、風花の想像していたかぐや姫と違いすぎる。こう……何というか……えっと、竹取物語の黒髪ロング十二単和風美人を想像していたし、実際に対面(しかも後輩のお姉さんとしてなんて)するとは考えていなかった。
実際は、プリン金髪の黒ギャル。いや美人だけど。
そして、今から今日泊まるお宿に向かう……のだが、
「いや~それでさぁ」
「だったんだけど~」
話、長い。
近所でも有名な程話の長い校長先生より長い。
「お姉ちゃん、先輩困ってるじゃんっ」
「え~?まだ半分なのに~」
本来は2倍あったらしい。
「残念だなぁ……じゃあ、渡したいものがあるんだけど」
風花に封筒を差し出す。
「遊園地のチケット、4枚!」
「え?4枚も……?」
「ボクたちはお家が遠いし、そもそも村を出ないから!」
「でも……」
「現役で人と触れ合えるJKなら3人なんて余裕っしょ☆」
余裕じゃないから拒否っているのだが。
「たとえば~……お友達?きょうだい?あとは~……」
「お姉ちゃんってばぁっ」
「好きぴとかも誘ってみたら?」
[大文字][大文字][/太字][太字]「えっすすすすす好きぴぃっ⁉」[/太字][/太字][/大文字][/大文字]
「あ、図星頂きました☆」
ちなみに風花は気になる人はいるにはいるが、好きとも思ったことがなければ今日人生で初めて好きぴという言葉を口にしたのである。
「ま、長話もこれくらいにして。ばいばぁ~いっ」
真澄の軽すぎるフットワークが、風花にしっかりと刻まれた第1印象。
布団にくるまる。
夏だけど、少し肌寒い日だった。
月明かりが外から入ってくる。
やっぱり見知らぬ土地って、いつもの5倍気疲れする。人の目が気になるのだ。
仮にも風花は「普通」とは違う。
(今日は少しほっこり系だったけど……)
はい、本日のほっこり回想た~いむ☆(?????)今日は、温泉上がりに2~3歳の美少女に「ちょうちょ!ちょうちょ~っ!」って話しかけられました。お母さんは、風花の事をコスプレイヤーさんと思い込んでいたらしく、
[小文字]ボソッ「ねぇ礼菜、あの子今度のプリ〇ュアなの?」[/小文字]
って聞いてて、風花が思わず吹くところだった模様。
「……あ、チケット……」
月明かりがあるとはいえ、鞄の中を見るのは無理がある。手探りで探した。
扇形に広げた、4枚のチケット。ポップな色合いが踊っている。
3人……誰にしよう。
母はすぐに除外された。風花の見た目から幼稚園にも通わせず、遊園地など小中学校の修学旅行でしか行ったことがない。人にも会わせないようにしていた。そんな母が遊園地に行くことを許してくれるわけがない。
そして最初に思いついたのは、高大だった。
2人と考えてすぐ浮かんだのは、南と東だった。
友達がいなかった風花は、高大の近くとのろ部だけが居場所だった。家もどこか狭苦しくて、孤独感があった。風花の呪われた身体を見て、皆離れて行った。ちょっと近くにいて、希望を持ち始めてから突き放す残酷な子だっていた。場所が悪かった。呪戦士の本拠地である桜銘でさえ浮いた感じがするのだ。隣町の学校に理解などあるはずがない。
せめて、こういうところだけは鈍感でいたいのにな。
心の沈みかけた風花の目に映るチケットは、くまさんとうさぎさんの笑顔を崩さなかった。
蝉はもう鳴かなくなった。新学期になって1発目に、高大に突った。
「遊園地か~。中学の時振りだね」
「うん。懐かしいよね。童心に帰れる」
高大に承諾を得て、これで4人決定。日程もみんな空いている。
母には部活と嘘をついて、前日の8時にはもう準備万端。
こういう時に、風花はよくスケジュールを立てるのだが、敢えて今回は立てなかった。行き当たりばったりを楽しみたかったからだ。
部屋にこっそり棒アイスを1本持ってきて、まだ秋というには暑すぎる、と一丁前ぶったことを呟く。
ミルク味が口の中に広がって、少し心が落ち着いてきたところで、ポケットティッシュを入れ忘れたことに気づいた。椅子から立ち上がる。
ぼとっ。
[大文字][大文字]「あぁぁぁっ‼」[/大文字][/大文字]
「何よ風花、近所迷惑よ」
「あ、大丈夫大丈夫!虫が入ってきただけ!」
「そう?声量には気を付けてね」
まだ秋というには暑すぎる。
その暑さを証明するかのように、フローリングに落ちた真っ白なアイスが目に見えて溶けていく。
風花は、ポケットティッシュと箱ティッシュを取りに、階段を走って下りた。