Side 玲音
無事、論文まで完成してよかった。
実際に魔導具を作ったのは俺だけど、論文は花織に任せっぱなしだったんだよな。
花織が書いた論文は理路整然としていて、さすが図書館の女神だな……って感じだった。
……それで、何故か今俺は先生に呼び出されている。
魔導具のことについてなんだそう。
「あ、来ましたね、水月さん。……今日は天川さんは休みなので、あなたに打診しようと思ったのです。」
まさか、校長先生が直々にとは。
「あなたが作ったあの魔導具を、あと数個でいいので、作ってくれませんか?上の方が興味を示したので。」
材料はあったはずだし……いいか。
「わかりました。明日にでも持ってきます。」
「ありがとうございます。では、もう帰ってよいですよ。」
……案外あっさり終わったな。
まあいいか。
最近論文執筆に夢中だったからか、また花織が体調を崩したんだよな。
早く看病しに行かないと。
「なんで、またお前が……」
部屋に帰ると、当然のように風雅が部屋に居座っていた。
「……ああ、玲音くん。そりゃあ、病人を一人にするわけにはいかないでしょう?」
確かに、確かにそうだけど、そういう問題じゃない。
「お前の部屋じゃねぇんだよ、一応。……てか、何してた?それはなんだ?」
風雅は花織が寝ているベッドのすぐそばに、椅子を持ってきて座り、机によくわからな魔導具を並べていた。
「僕もまあ、研究ぐらいするよぉ?……それより、どんな要件だったの?」
話を逸らしたな。確実に。
……まあ、今に始まったことじゃないし、いいか。
「校長先生が、俺が作った魔導具を数個くれって。だからそれも作らなきゃなんだよ。」
「ふぅん。良かったねぇ。それならきっと表彰は確実だねぇ。」
…そうなのか?
「……ならいいんだが。まあ、とりあえずさっさと作ってしまうから、花織のこと、見ていてくれ。」
「わかったよぉ。」
Side 風雅
いつものように部屋に忍び込むと、花織ちゃんは寝ていた。
……やるなら、今だ。
持ち込んだ魔導具を広げる。
これは玲音くんが作った、魔力波長を読み取る魔導具の複製品。
ぐっすり寝ていることを確認して、そっと検知のための機具を取り付ける。
どうやら、闇属性のほうは定期的に波長が跳ね上がる傾向があるようだ。
光属性は……あれ?
波長が安定していない。
というか、ある一定の部分に到達したら、押し戻されるような……?
いいや、まだ他のデータが足りないから、そういうものなのかもしれない。
ただ、これは流石に……
「……風雅…?」
まずい、起きそうだ。
慌てて機具を外す。
どうやらまだしっかりとは起きていないらしく、まだ微睡んでいる。
データのメモだけして、片付ける。
花織ちゃんはもう起きたらしい。
「風雅、なんでいるの……?」
「玲音くんが呼び出しを受けたらしいから、看病をしていただけだよぉ。」
「……そう。ごめん、頭痛薬、ある?頭痛くて。」
上手く取り繕うことができた。
……あとでもう一人、確認したい人がいるから、急がなきゃね。
無事、論文まで完成してよかった。
実際に魔導具を作ったのは俺だけど、論文は花織に任せっぱなしだったんだよな。
花織が書いた論文は理路整然としていて、さすが図書館の女神だな……って感じだった。
……それで、何故か今俺は先生に呼び出されている。
魔導具のことについてなんだそう。
「あ、来ましたね、水月さん。……今日は天川さんは休みなので、あなたに打診しようと思ったのです。」
まさか、校長先生が直々にとは。
「あなたが作ったあの魔導具を、あと数個でいいので、作ってくれませんか?上の方が興味を示したので。」
材料はあったはずだし……いいか。
「わかりました。明日にでも持ってきます。」
「ありがとうございます。では、もう帰ってよいですよ。」
……案外あっさり終わったな。
まあいいか。
最近論文執筆に夢中だったからか、また花織が体調を崩したんだよな。
早く看病しに行かないと。
「なんで、またお前が……」
部屋に帰ると、当然のように風雅が部屋に居座っていた。
「……ああ、玲音くん。そりゃあ、病人を一人にするわけにはいかないでしょう?」
確かに、確かにそうだけど、そういう問題じゃない。
「お前の部屋じゃねぇんだよ、一応。……てか、何してた?それはなんだ?」
風雅は花織が寝ているベッドのすぐそばに、椅子を持ってきて座り、机によくわからな魔導具を並べていた。
「僕もまあ、研究ぐらいするよぉ?……それより、どんな要件だったの?」
話を逸らしたな。確実に。
……まあ、今に始まったことじゃないし、いいか。
「校長先生が、俺が作った魔導具を数個くれって。だからそれも作らなきゃなんだよ。」
「ふぅん。良かったねぇ。それならきっと表彰は確実だねぇ。」
…そうなのか?
「……ならいいんだが。まあ、とりあえずさっさと作ってしまうから、花織のこと、見ていてくれ。」
「わかったよぉ。」
Side 風雅
いつものように部屋に忍び込むと、花織ちゃんは寝ていた。
……やるなら、今だ。
持ち込んだ魔導具を広げる。
これは玲音くんが作った、魔力波長を読み取る魔導具の複製品。
ぐっすり寝ていることを確認して、そっと検知のための機具を取り付ける。
どうやら、闇属性のほうは定期的に波長が跳ね上がる傾向があるようだ。
光属性は……あれ?
波長が安定していない。
というか、ある一定の部分に到達したら、押し戻されるような……?
いいや、まだ他のデータが足りないから、そういうものなのかもしれない。
ただ、これは流石に……
「……風雅…?」
まずい、起きそうだ。
慌てて機具を外す。
どうやらまだしっかりとは起きていないらしく、まだ微睡んでいる。
データのメモだけして、片付ける。
花織ちゃんはもう起きたらしい。
「風雅、なんでいるの……?」
「玲音くんが呼び出しを受けたらしいから、看病をしていただけだよぉ。」
「……そう。ごめん、頭痛薬、ある?頭痛くて。」
上手く取り繕うことができた。
……あとでもう一人、確認したい人がいるから、急がなきゃね。