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青景市立第二高等学校“魔法科”

#9

闇野灯

私たちは、夜の学校に忍び込んでいた。
何故か、闇野灯がその時間を指定したから。
玲音は少し眠そう。
「なんでこんな時間に……」
「………こんな時間で、悪かったわね。」
「「わあっ!?」」
暗闇から闇野灯が急に出てきて、私と玲音は同じような奇声を発しながら驚いた。
「だめだよぉ、驚かせちゃあ。灯。」
「………別に、驚かせたわけではないわ。」
肩をすくめる風雅。
そんな姿など目に入っていないかのように無視し、私を真っ直ぐみる。
「………案内、するわ。」
案内?
ただ話をしに来ただけなのに?
戸惑っている私を置いてまた闇に紛れていってしまいそうだったので、慌ててついていく。
[小文字]「………風雅、仕事は放棄しているわけ?」
「だって、そっちのほうが面白いもん。」[/小文字]
前で2人が何かを話してる。なんだろう?

「………ついたわ。」
そこは、図書館だった。
1年生は何故か図書館への立ち入りを禁止されていたので、とても嬉しい。
前を歩いていた彼女が、数冊の本を差し出す。
「………これを読んだら、もうあとには戻れない。」
どういうこと?
よくわからないけど、もう今更戻る気はない。
玲音も、風雅も仲間になってくれたし、何より、こんな世界を、変えたい。
そのことを伝えると、不思議なものを見るような目で、私を見る。
「………やっぱり、あなたなら………」
少し彼女の目に期待の光が差したが、すぐにもとにもどる。
「………いいえ、期待してはいけない。」
そして、本を私に渡す。
“長の記録”?
「………これは、今までの長の“監視記録”。」
確かに、パラパラとめくってみると、歴代の長の名前や属性、さらには行動の傾向まで、細かく載っていた。
「………あなたも、ここに載りたいわけ?」
監視されるのは嫌だ。
だけど。
「私が長になって、この世界を変える。たとえ、監視されることになっても。」
「でもっ!!」
えっ!?
急に彼女が声を荒げた。
これには風雅も驚いていた。
「あなたは簡単に言っている。けれど、そんなに甘くない。私は長を目指すしかないから知っている。今のままはもちろん私も嫌よ。でも、今のやり方で安定しているのに、変えたりなんてしようとしたら、この世界は壊れる。それでもいいっていうわけ!?」
滅多に声を荒げないのだろう。肩を上下させて呼吸している。
そんな彼女を見ながら、考える。
確かに、変えようとして失敗したら、何をされるかわからない。
だけど。
「ならば、壊れない方法を探したらいい。」
「そんな。あなたのために私はっ」
「いいえ。いいの。ありがとう。私のことを考えてくれて。でも、これは私の宿命だと思うの。属性にも、魔力量にも恵まれているから。だから、大丈夫。」
「………あなたとはわかり合えないようね」
落ち着いたのか、今までと同じように、だけど諦めたように言った。
「………それ、元に戻しておくから。」
帰って、という意味だろう。
学校を出て、風雅と玲音といっしょにホテルへ戻った。

ホテルに戻ったあと、みんなで集まって会議をした。
「なあ、花織。さっきの話を聞いたうえでなんだけど、やっぱり、やめないか?」
そんな、玲音まで。
「俺は正直、花織には危険な目にはあってほしくない。」
私を思ってのことなのだろうけど、やっぱりこの気持ちは変えられない。
「玲音、だったら、強くなればいいじゃない。」
「でもっ、それでも……」
「私は玲音の未来も守りたい。玲音、プロゲーマーになるって言っていたよね?」
玲音は黙り込む。
「玲音君。多分なにを言っても無駄だと思うよ。案外頑固なとこがあるからね。」
風雅が助けてくれた。
ちょっと聞き捨てられないけど、とりあえずうんうんと頷いておく。
「そうだよな。確かに頑固。……じゃあ、全力でサポートするよ。」
「本当?ありがとう。」
よし、これからも頑張ろう。

Side 灯
止められなかった。
いや、これ以上引き止めるのは無理だっただろう。
私は彼女のことを自分の母親と重ねていた。
母は闇属性で、才能があり、将来は長になると周りから信じられていた。
だけど、それが過度なストレスとなり、私が生まれた後、すぐにどこかへ行ってしまった。
……そういえば、彼女の悪夢の中に、私の母も出ていたような?
それに、彼女は私の2つ年下……
いや、きっと気のせいだ。

Side 風雅
やっぱり2人は面白い。
強いし。
というか、魔力量だけならまだしも、あの属性、それにその他色々……
流石に、親族が気になる。
これは“仕事”じゃあないけど、調べてみようかな?
ふふ、楽しいなぁ。

作者メッセージ

どうも、どりーむです。
終わりが見えないので結構絶望してます。
君たち、そろそろ終わらせにいってもいいんですよ?(笑)
まあ、絶筆だけは避けたいのでこれからもがんばります。
ではでは、また次のお話でお会いしましょう!

2026/05/02 19:28

どりーむ
ID:≫ 26a0UP4RanvbA
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