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青景市立第二高等学校“魔法科”

#8

番外編 北海道観光

「北海道だぁ〜〜〜!」
「さみぃ〜〜〜〜〜!」
「あはは、2人ともすごいはしゃぎっぷりだねぇ。」
私たちは学校から抜け出し、闇野灯に会うため、北海道に来ていた。
どうやったのかって?
手先が器用な玲音が作った私たちそっくりな人形を、私が魔法で操って、先生の目を欺いている。
ただし、この魔法は長時間は持たないし、距離が離れすぎると操作も難しくなる。
バレたらさすがに怒られるどころじゃ済まない。
だからこそ、ちょっとだけ特別で、少しスリルのある旅。
「今日は息抜きに観光しようねぇ。」
お昼は海鮮丼をみんなで食べることになった。
「うま!やっぱ北海道といえば海鮮丼だよな。」
「気に入ってもらえて良かったよ。」
風雅は北海道出身で、闇野灯と同じ学校からきたらしいので、観光の案内をしてくれている。
「次は金森赤レンガ倉庫に行こっかぁ。」
「赤レンガ倉庫?それって横浜にあるやつじゃないの?」
「北海道にもあるんだぁ。みんなでショッピングを楽しめるよ。」

「ねえねえみて、オルゴール!」
たまたま目に入ったお店は、オルゴールを取り扱っていた。
「せっかくだし、なんか買っていこうか。」
やった。どんなのがあるかな………
「わあ、これ綺麗!」
そこには雪の結晶をモチーフにした、ガラスのオルゴールがあった。
光を受けてきらきらと輝いていて、まるで本物の雪みたい。
これにしよう。
ふと横を見ると、玲音が何かを選びながら、少しだけ落ち着かない様子で視線を泳がせていた。
いつもならさっと決めるのに、今日はやけに時間をかけている。
「玲音?どうしたの?」
「えっ、いや……なんでもない。」
そう言って笑ったけど、どこかぎこちない。
みんなも選べたみたい。
好きな曲を入れてもらって、完成!
すっごく繊細で、触れただけで壊れそうだけど、そこが綺麗なんだ。
「あ〜、あとちょっと買い物をしたら、五稜郭に行こうかぁ。」
もうそんな時間なんだ。

それから私たちはいろんなお店を見に行ったあと、五稜郭に向かった。
「すげぇ、五稜郭も雪で真っ白だな!」
「そりゃあ、今は冬だからねぇ。春は桜がすごいんだよ。」
今は夕方。
夕日で紅に染まった雪が輝いていて、とても綺麗。
「ここは夜にはライトアップするから、そろそろ五稜郭タワーにのぼろうか。」
ここがライトアップ………きっと、もっと綺麗なんだろうなぁ。
「………えっと、僕、ちょっと用事があるから、2人は先に行っててねぇ。」
「うん?わかった。」
風雅、どうしたのかな?と思いながら雪の中を2人で歩く。
「っ………えっと、エレベーター、入るぞ。」
玲音も、やっぱりどこか様子がおかしい。
ポケットの上から何かを何度も確認するように触っていて、落ち着かないみたい。
そうこうしている間に、1番上の階についた。
「わぁ、凄い!」
ライトアップされた五稜郭はとても美しくて、思わず息を呑むほどだった。
白い雪の中に浮かび上がる星の形。
まるで、さっき見たオルゴールの中の世界みたい。
「あのさっ、花織。」
いつになく真剣な目で、真っ直ぐ私をみてくる玲音。
「どうしたの?」
すると、ポケットから小さなケースを取り出し、それを開いて、言った。
「………ずっと好きだったんだ。俺と、付き合ってくれないか?」
そこには、銀の、雪の結晶をかたどった指輪があった。
……なんで気づけなかったんだろう。
ずっと隣にいて、困ったときは助けてくれて、
当たり前みたいに一緒に帰って、笑って。
気づけば、玲音がいるのが“普通”になっていた。
「そのっ、まだプロポーズとかじゃないんだけど、プレゼントというか……」
「ありがとう。嬉しいよ。玲音の気持ちには気づけなかったけど……けど、いつも困ったときは助けてくれるし、玲音がいると安心するの。だから、私も玲音のこと、大好きだよ。」
そう言うと、玲音は顔を真っ赤にしてそらしてしまった。
風雅が後に合流してきたので、すこし夜景を楽しんでから、ホテルに向かった。

今回は、一人部屋。
玲音からもらった指輪を取り出し、はめてみる。
さっき見た雪の景色と、少し似ている気がした。
ありがとう、玲音。
最近もらってばっかりだから、私もなにか、かえさなきゃな。



おまけ 風雅Side
北海道に行くことが決まった夜、珍しく玲音君が訪ねてきた。
「どうしたのかな?君、滅多に僕のところに来ないのに。」
「……話があるんだ。」
どうやら玲音君は花織ちゃんに告白したいらしい。
まあ、うすうす気づいていたけどね。
「じゃあ、五稜郭タワーで、僕はちょっと席を外すから、そのうちに告白するといいよぉ。」
「ありがとう。じゃあ、また明日。」
少し安心したように帰っていった。
青春、だなぁ。
この世界を知ってから一度も思ったことのない言葉。
………見ていて、飽きないなぁ。

作者メッセージ

どうも、どりーむです。
番外編ですよ!
玲音君、勇気だしましたねぇ。
それに風雅君ナイスアシスト!
私、恋愛系を書くのは苦手なんですけど、割とちゃんと書けた気がしないでもないです。
さて、今回は現地には行かずネットだけで仕上げてしまったため、もしかしたら「そんなのねぇよ!」ってとこがあるかもしれません。
もしそんなところがあったら、直しますので教えてください。
あとあと、ちょうど執筆中に100閲覧達成しました!
皆様、本当にありがとうございます!
ではでは、また次のお話でお会いしましょう!

2026/04/04 16:07

どりーむ
ID:≫ 26a0UP4RanvbA
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