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[大文字]こーじの自傷表現[/大文字](リストカット)があります。苦手な方はブラウザバックお願いします。
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「これはな、●●ちゃんと関わった奴への制裁やで。俺が実際に手を下したら●●ちゃんが悲しむと思ったから写真越しにしかできんかったけど」
[小文字]「それに、●●ちゃんは俺のことが1番好きなんに、あいつら、気づいてへんし...」 [/小文字]
ちいさく、怖いことが聞こえた気がする。
少し部屋中を見渡すと、康二くんは表情ひとつ変えずに壁の写真を一枚剥がした。それは部屋の写真の中で最も汚れているのではないかと思うほどに、赤黒いシミと透明なシミに塗れていた。私が男の人...会社内で1番親しい同僚と飲み会に行った時の帰りの写真で、ベロベロに酔って蕩けそうになっている私が同僚に絡みついているところだった。一枚の写真に対して3、4枚ほどの付箋が貼られていて、どれにもびっしりと『ゆるさない』と書かれていたし、同僚の顔はぐしゃぐしゃに塗りつぶされていて、原型を保てていなかった。
「..いちばん許せへんかったの、これかなあ。●●ちゃんの大好きな俺でさえくっつくの、耐えてたんに。●●ちゃんからくっつかれてて、悔しかった。俺、ちゃあんと●●ちゃんに嫌われへんようにボディタッチ控えてたんに、●●ちゃん、堂々と道の真ん中でくっついててさあ...」
そう話しながら、もうぼろぼろの同僚の顔の部分を、綺麗で縦にも横にも線が入っていない爪でぐりぐりと押し潰していた。先ほどまでの笑顔が嘘かのように無表情で、どこか怨念をこめるように...。
「その時、ほんとにほんとに悔しくて、涙止まらんかった。そのあとすぐ家帰って...あぁ、●●ちゃんが1人で家に入ったとこまではちゃんと見とったから安心してな。...で、家帰ったあと、写真すぐ印刷して、いつもみたいにして落ち着こうと思ったんやけどそれもだめでさ。何回バツ書いても、何回●●ちゃんとのLINE見返しても、苦しくて」
「...切っちゃったんよね、腕」
そう言いながら康二くんは勢いよく袖をまくると、数ヶ月前のライブで見た綺麗ですべすべだった腕の上には、ぷっくりと変色したケロイド。いわゆる『リスカ跡』が広がっていた。
こわくてこわくて、声が出なかった。わたしのせいで、本当にわたしのせいでこんなことになっているのなら、取り返しがつかないから。たぶん、こんなことになっても冗談だよと笑ってくれる康二くんを望んでいたのだと思う。無邪気に笑ってくれる、愛しい私の[漢字]向井康二[/漢字][ふりがな]偶像[/ふりがな]を。
「●●ちゃんのこと、好きすぎてこんなんなっちゃった。初めての時は怖かったんやけど、今はもう抵抗あらへんなあ...。ちょっとみとってな?」
そう言って康二くんは愛おしそうに傷を撫でると、ポケットからガードなしのカミソリを取り出し、一本新しい赤を引いた。そこにじわじわと血が滲んでいく様子が妙に美しくて、どこか非現実的で、ぼうっと見ていることしかできなかった。止めなければいけないはずなのに。
つうう、と腕を伝っていく血液を反対の手の人差し指ですくうと、べたりと同僚の顔に大きくバツを書いた。
「あぁ、落ち着く...。こうすると、上書きできたみたいで安心すんねん。●●ちゃんがいなくて寂しい時は、ずっとこうしとったけど、●●ちゃんがこんな近くにいて独り占めできるならもうこれ、しなくてもいいかもしれへんなあ」
うっとりとした顔でそう呟いたあと、カミソリをポケットにしまい、写真を壁に貼り直した。すると私の体温で暖まった、少し大きめの布団に静かに入ってきてはぎゅう、と私を抱きしめた。わたしがヒィ、と小さく悲鳴を漏らすと康二くんは優しく私の口を塞いで、しぃ、と口元で人差し指を立てた。
「これで本当の上書きやな...♡ずっとずっと、こうしたかってん。●●愛してる、好き、すき...」
何度も何度もそう繰り返されているうちに、微睡んできた。康二くんの体温は程よく暖かくて、気持ち良くて...。
少しだけでも、この状況に幸せを感じてしまったわたしは、もう駄目なのかもしれない。
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