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新連載:『チョコバナナ豆腐(元・木綿)と、句読点を失った迷える羊たち』(100閲覧ありがとう!)

#3

第3話:摩擦係数ゼロの射出

「…………ッ!!!」
田中(職業:三点リーダー)は、叫びを点の中に凝縮した。 概念としてのワックスによって極限まで磨き上げられたバナナの皮は、もはや物理法則の飼い犬ではない。チョコの海を299,792,458 m/s(光速)で滑走し、因果律の壁にヒビを入れた。
「いってらっしゃい」 ワックスの女が、美しく磨かれた中指を立てて見送る。 「摩擦のない世界に、あなたの居場所はないわ」
「……、……、……!!」 田中の視界から、チョコバナナ豆腐(作者)も、法隆寺・エレクトリック・五右衛門も、シュレディンガーの猫も、一瞬で点(ピクセル)となって消え去った。
バリ、バリバリッ、という、紙を引き裂くような音が響く。 それは物語の「地」が裂ける音だった。
次の瞬間、田中は**「重力」**を感じた。 チョコの甘い匂いではない、埃っぽさと、メカニカルな静電気の匂い。
ドサッ。
「いっ……てぇ……」 田中は、点ではなく、声を出した。 彼が着弾したのは、広大な銀河でも、茹でられた素麺の上でもなかった。 それは、黒いプラスチックの凹凸が並ぶ、巨大な山脈の上だった。
「ここは……?」 田中が見上げると、そこには絶壁のようにそびえ立つ**「Enterキー」**があった。 足元を見れば、自分が「A」と「S」と「D」のキーの隙間に挟まっていることに気づく。
「……バブ」 背後から、聞き覚えのある、しかし今までより重低音の効いた声がした。 振り向くと、そこには**現実世界の柴犬(神)**が、キーボードの横で「領収書」と書かれた本物のレシートを噛みちぎりながら立っていた。
そして、目の前には、白くて四角い、少し表面がカサついた**「本物の木綿豆腐」**が、皿の上で静かに鎮座している。豆腐の横には、食いかけのチョコバナナと、なぜか「あんぱん(中身チョコ)」の袋が置かれていた。
「おい……まさか」 田中は震えながら、巨大な液晶画面を見上げた。 そこには、今まさに自分が体験してきた支離滅裂なテキストが、カーソルの点滅と共に表示されている。
画面の中の「法隆寺・エレクトリック・五右衛門」が、こちらを向いて(いるように見えて)、テキスト越しに呟いた。 『……こっちの摩擦も、悪くないわね』
作者(皿の上の木綿豆腐)は、動かない。 ただ、その角から一滴、醤油がこぼれ落ちた。

作者メッセージ

メタいのはわかってます…でも書く手が止まらないんです

2026/03/14 11:17

木綿豆腐
ID:≫ .6hYHj7tqbti.
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