文字サイズ変更

敵と味方が入り交じる世界

#47

44話

『秘宝を捧げれば、有利になれる。』

そう思い込んでいる参加者が、非常に多い。



「君たちは知らないといけないんだよ。」


GMは一人言葉をこぼす。


「何かを得るために、犠牲は付き物だって♪」


[水平線]
「これから5分後にゲームを開始する。頑張ってくれ。」


そう告げられた後に、1秒、また1秒とモニターの数字が減っていく。


これから始まるのは、大金を手に入れるための勝負。



「なお、参加者の武器は5階にあるプラネタリウムにすべて置いてある。」


その場の空気が張り詰める。

現在は誰も武器を持っていない。だが、最初に武器を手に入れた参加者がそこで待ち伏せたら?


「なるほどね。武器は5階に置いてあると。」

「一人が武器を独占するのは避けたいから、全員で行ったほうが良さそうか?」

「でも、攻撃系スキル持ちは戦えるよね。」


意見を出し合い、できるだけ自身を優位にする。

間違ってはいない。ただ、最適解でもない。

なら、この場合の最適解は・・・・・?


「武器は5階・・・・、ね。」

一人で呟く清美は、先程も見ていた壁へと向かう。

そして、小さく微笑んだ。


「清美さんは、どう思いますか?」


彼女は答えない。自身の目線の先に答えがある、と暗に伝えているようだ。


しかし、そこには何も・・・・。


「え、清美・・・。嘘だよね?」


「―――まさか。」


一部の参加者は、気づいてしまった。なぜ、彼女はこんなにも人を引き付けたのか。


ゆっくりと、[太字]それ[/太字]を引き抜く。


「マジですか・・・・・!?」


[太字]しかし、もう遅い。彼女の手にしたものを見てすべてを悟った。[/太字]


キラリと鋭利に光る銀色の細長い刀。


「私は、壁の上の方に武道場にあった刀を回収して設置した。」

[水平線]
[斜体]〜ゲームの始まる2時間前〜[/斜体]


「武道場なんてあったんだね、教えてくれてありがとね。昊。」


「キミに聞かれたら教えるしかないからね、何をされるかわからない。」


「それ、失礼なのわかってる?」


そんな軽口をたたきながら、武道場を散策する。

竹刀やヌンチャク、手裏剣やクナイなど様々な武器が置かれている。

そんな中、彼女が選んだのは?


「あったあった、やっぱりこれだよね。」


そう言って、刀の方へと駆け寄る彼女。


「その刀、一体どうするつもりなのかな?」


「ちょっと仕掛けに使うの、そっちは護身用に使えそうなもの選んで。」


そう言われ、持ってきたのが謎の棒。


「・・・もっとマシなやつなかったの?」


「僕にそれを求めるのが間違っていると思うが。専門分野が違うからな。」


[水平線]

つまり。

[太字]「今、武器を持っているのは私だけ。圧倒的有利。」[/太字]



「アタシが時間を稼ぐ、だから武器を取ってきなさい!」


琥珀が前に出る。まるで獲物を見つけた肉食獣のよう。それを見て清美は小さく笑う。



「まさか、勝てると思ってるの?舐められてるよね、これ。」


「武器を持っているのがあんただけなんて言った?」


そういった彼女の手から、ホテルの照明に照らされ輝く銃口が見えた。



「『吹雪』。 ボクも・・・・、応戦するよ・・・・!」



あたり一面に雪が舞う。 美しいが、それは凶器になる。


「第一ゲームでも戦ったけど、面倒だよね。寒いの苦手なんだけど。」


舞う雪のように、彼女の息は白くなっている。

彼女が刀を握る手が少し緩んだようにも見えた。



「おい、癖っ毛。 今のうちにプラネタリウムに行くぞ。」


「・・・なんで今、自分に声をかけた?」



「お前の能力が、一番武器の回収に適しているからだ。」



「―――そうか。」



帷の能力は『空間把握能力』。参加者の居場所、このホテルの全体像が映し出される。

なるべくスムーズに回収したいのなら、彼女に声をかけるのは正解だろう。


「あいつ、かなりの手練れだ。できるだけ急ぐぞ。」


そこへ迫る一つの影。


「キミたち、まさか武器を回収するつもりなのか? 無理に決まってるだろう?」


雪月昊だ、彼もまた余裕そうな笑みを浮かべている。


「このロビーは、僕と清美で準備した地雷が埋め込まれている。」


彼の地雷は第一ゲームにも存分に活かされていた。

爆発時、遠くまで離れていても大量の爆風をくらう。その火力は一級品だ。


(自分のスキルで、どうにか回避しながら進むか・・・。)

(俺は、帷の護衛をしながら武器を取りに行くしかないか。)



「せいぜい足掻くといい。僕達の勝利は決まっているが。」


[太字][大文字]「『空白』」
[/大文字][/太字]

その瞬間、すべてが止まる。 戦闘を始める彼女らも、話し合いをする彼らも。

たった一人に、この空間は支配される。



「最強美少女の登場♡みんな、 僕に敵うわけないのにね?♡」


(地雷があるなら、全部発動させちゃえばいいんだよ♡)


真帆はためらいなくロビーを歩き回る。



彼がスキルを解除したら、きっと多くの地雷が爆破し、多くのものを吹き飛ばすのだろう。


[太字]「多くのもの」の中に参加者の命が含まれているかは別だが。[/太字]

2025/03/24 15:10

みかん@活休中
ID:≫ 78UZVo6DJIHP2
コメント

この小説につけられたタグ

能力バトル参加型サバゲー

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はみかん@活休中さんに帰属します

TOP