それでも隣に、心を連れて

夜明け前の空は、いつも少しだけ嘘つきだ。
もうすぐ朝が来る顔をしながら、まだ夜を手放していない。
歩きにくいゴツゴツとした道を、ひとりの旅人が歩いていた。
背負った鞄は軽く、足取りものんびり。目的地はあるが、今日そこに辿り着く必要はないーーそんな歩き方だった。

 風が草を撫で、どこかで鳥が鳴く。
 その音に混じって、もうひとつ分の気配が、確かに隣にある。
ーーあるはず、だった。

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PG-12 #暴力表現 #NL隣に心

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この小説の著作権は 伯猷 流歌@haiyuu ruka さんに帰属します

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