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愛する君への“鎮魂歌”

#5

第五話 運命歌の夢

犯罪者たちのアジトへ向かい始めて、数日。
道すがら、俺の事情も話しておいた。これから、長くなるはずだし。(綾が好きなことは話してない)

「な〜お〜く〜ん〜、疲れたぁ…」

なんだかやけに、守怜の距離が近い。このときは、俺のことを気遣ってくれてんだと思ってたが…

「なおくんなおくん、これあげるー!」

なんというか…俺の気を引こうと必死…?
なんだか若干頬が赤いような…?
五月天は五月天で、距離を置きっぱなしだし。
そんな気まず…少し変な空気の漂うメンツで、歩き続けた。

「っと…ここらへん…か?」

岩や木、花や小動物など、自然豊かな場所。
犯罪集団のアジトと思われてる場所についたのが、誰もいない。
ついでに五月天もいない…。

「五月天さーん?どこー?」

返事はない。…よく考えたら俺ら…2人でここに来たんだっけか。
守怜は俺の服の裾をぎゅ、と掴んで告げた。

「ね、ねぇ、なおちゃん、ここで聞くのは、へ、変だけど…」

目線をそらし、頬が赤い。熱でもあるのか、とこちらが口を開く前に守怜は話し出す。

「す、好きな、人とか…いる?」

俺は知ってる。これは“恋バナ”を装った、“調査”だ。
いないと言えばアプローチは加速し、
いると言えば自身だったら嬉しいな、という淡い期待のもとアプローチの継続が行われる。
俺の心は綾一筋だ。

『やったー(棒)』

幻覚綾は黙ってて欲しい。まぁ、答えは“いる”…

「ん…まあ、いない…かな」

あれ、口が、勝手に…?

「そ、そうなんだ!」

裾を掴んでいた手が俺の手を掴み、守怜は恥ずかしそうに告げる。

「あ、あのさ」

「私ね…なおちゃんのこと、好き」

案の定、と言いそうな顔をしていたのだろう、守怜が補足する。

「あっ…まって、違くて…あの…」

コミュ障顔負けレベルに慌てたあとに、一呼吸置いて続ける。

「別に付き合ってほしいとかじゃなくて」

「わたしのおもいをしってほしかっーーー」

言い終わる前に、守怜は目の前から消えた。

「…は?」

混乱で辺りを見渡せば、
頭のない守怜の身体が転がってるだけだった。

「めっ、五月天さん…?」

そうだ、五月天。俺らは三人で来たはずだ。

「はっ、はい!な、直人…さ、ん!」

どうやら、守怜の想いを察して、見守ってたらしい。岩陰から五月天が出てくる。

「あっ、えっ」

「も、守怜さん…?冗談…デスヨネ…?」

「あ…」

2人で困惑。そんな中、笑い声が聞こえた。

「敵陣で油断なんて、さぞ強い人らだと思ったんだけどぉ…」

「そんなことなかったね!」

藍色のローブで全身を隠した少女が、いつの間にか近くの木に、俺らを見下ろす形で座っていた。

2025/11/24 14:38

伯猷 流歌@haiyuu ruka
ID:≫ 1tMlJSQdBLcoU
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PG-12 #暴力表現 #NLあいレク

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