~異能力学園【第二章】~
血が滴り落ち、周囲からは殺してくれと願うようなか細い声が飛び交い、混ざり合って消える。
そんな中、独り笑いながら周囲の声を打ち破るように声を出す。
「もう一回修行でも付けてあげようか、ライム・エベルム...」
自らが作った血の球体に映るライム・エベルムと名月司を眺め…優しさの欠片すら垣間見えない笑顔を浮かべる。
そう、まるで獲物を見つめる狩人のような。
-異能力学園校舎
ライム「[大文字]へっくしょんッ‼[/大文字]」
「あー、大丈夫ですか?ライムさん」
そういえばライムさんがくしゃみをする光景など今まで一度もなかったな、と思い出す。
ライム「あー、はい。もう大丈夫です、雑音を立ててしまい[小文字]すみません…[/小文字]」
風邪でも引いたのだろうか、それとも花粉症…?働き過ぎ説もあるか、
今の時期教師たちは1年生の校外学習に関することで少し忙しくなってくる。
引率する教師達は最終調整の仕事類を片付けたり、ヒーロー達との連携、いや…校外学習の護衛に関する話をしなくてはならない。
校外学習に関する情報が発表されたのは数日前、学園長自らが教師に1対1で教えていた。
おそらく、
[大文字]教師間にいる可能性のある”スパイ”を考慮したのだろう[/大文字]
正直学園長が行動に移さなきゃ実際考えつかなかった…
ただこれにより誰の情報が正しいのか全く見当が付かない、という状況が出来上がったわけだ。
ただなんにせよ、
今日が終われば一週間の休みだ…
と思いつつ刻一刻と迫る退勤の時間。
1時間…30分…10分…5分、
集中しながら仕事をしているとすぐに時間が過ぎる…
ライム「あ、司さんもう退勤時間過ぎてますし帰りませんか?」
気づくといつもの退勤時間は過ぎ、外を見ると空は暗くなってきていた。
「了解、ちょっと片づけますね」
機械「お二人とも変える道途中まで同じでしたっけ、私は一人なので羨ましいなぁ…」
そういえばライムは思いっきり天使の羽や輪があるため女性から色々と言い寄られることが多いらしい。
ライム「僕は逆に1人でいる方が怖いですね…ちょっと色々あったので…」
「よし、じゃあライム行くか、機械先生また1週間後に~」
機械「了解です、さようなら」
そこまで家に距離があるわけではない、そのため基本的にはある気で十分なのだ。
道をある程度歩くとライムは別の方向の家へと歩いて行った。
…
と言いたかった。
「やあ~、ライム~」
ある程度歩いた先で上から何かが降ってきたのだ、そしてライムの名前を呼びながら降ってきたため余計謎が深まる。
というかそんなこと考えているうちに、ライムが動かなくなっている
「おーい、ライム大丈夫か?」
ライム「は、はは、司さん…逃げましょう」
引きつった笑顔でそう言うと、純白の翼を広げ俺の右手を掴んだ。
「えぇ?久々に会った師匠に対してその態度?」
気づくとその人はライムの右側に回り肩に手を置いた、悪意ではない顔をこちらに向けながら。
ライムは諦めたような表情をすると、
俺の方を向き、説明を始めた。
ライム「すみません司さん、今まで説明してなかったんですけど僕元々は”天使じゃない”んですよ、それに関してこの人が重要になってくるわけです」
その時点で驚いた、元々天使じゃない、つまり別の種族から変化した、という事なのだから。
この世界では種族は生まれた時点で遺伝によって決まり、スキルも生まれた時点で持ってはいるが使えない、つまりライムは生まれた後から種族が変化した、変化されたという今までで極めて珍しい例なのだ。
ライム「思い出話になりますが…まあそれは明日司さんの家で話すとしましょう」
「え?ライム、この人は…?」
明らかに嫌な予感がしたがとりあえず一度このライムのお師匠さんについてだけ聞こうとした。
ライム「あー、その人は”フェレン・サファウル”、じゃあ後は任せますね」
名前しか説明されず、苦笑いをしたライムは謝りながらすぐに飛んで行く。
「え?、名前しか説明されてないけど…」
フェレン「まあまあ、じゃあこれからよろしく~‼」
思いっ切り肩を叩かれ、痛みと共にさらに困惑していた。
「あの、”これから”というのは…」
まずそこから、何故ライムがあんなに動揺していたのか少しだけ分かった気がした、
フェレン「そのまんまだよ、居候させてもらうね~」
「…ん?」
気のせいだろうか、今”居候”という単語が聞こえた気がする、いや多分気のせいだろう。
ライムへの軽蔑、とまではいかないが流石に馴れ馴れしすぎるのでは…とはこの人に対して思った。
フェレン「だから、ライムに泊めてもらおうと思ったけどライム逃げちゃったからこれからよろしくね」
俺はこのことに関して一生ライムを恨むことになるとは、まだ知らなかった。
そしてこの出会いによって何が起こるのか、検討すらついていなかったと思う…
血が滴り落ち、周囲からは殺してくれと願うようなか細い声が飛び交い、混ざり合って消える。
そんな中、独り笑いながら周囲の声を打ち破るように声を出す。
「もう一回修行でも付けてあげようか、ライム・エベルム...」
自らが作った血の球体に映るライム・エベルムと名月司を眺め…優しさの欠片すら垣間見えない笑顔を浮かべる。
そう、まるで獲物を見つめる狩人のような。
-異能力学園校舎
ライム「[大文字]へっくしょんッ‼[/大文字]」
「あー、大丈夫ですか?ライムさん」
そういえばライムさんがくしゃみをする光景など今まで一度もなかったな、と思い出す。
ライム「あー、はい。もう大丈夫です、雑音を立ててしまい[小文字]すみません…[/小文字]」
風邪でも引いたのだろうか、それとも花粉症…?働き過ぎ説もあるか、
今の時期教師たちは1年生の校外学習に関することで少し忙しくなってくる。
引率する教師達は最終調整の仕事類を片付けたり、ヒーロー達との連携、いや…校外学習の護衛に関する話をしなくてはならない。
校外学習に関する情報が発表されたのは数日前、学園長自らが教師に1対1で教えていた。
おそらく、
[大文字]教師間にいる可能性のある”スパイ”を考慮したのだろう[/大文字]
正直学園長が行動に移さなきゃ実際考えつかなかった…
ただこれにより誰の情報が正しいのか全く見当が付かない、という状況が出来上がったわけだ。
ただなんにせよ、
今日が終われば一週間の休みだ…
と思いつつ刻一刻と迫る退勤の時間。
1時間…30分…10分…5分、
集中しながら仕事をしているとすぐに時間が過ぎる…
ライム「あ、司さんもう退勤時間過ぎてますし帰りませんか?」
気づくといつもの退勤時間は過ぎ、外を見ると空は暗くなってきていた。
「了解、ちょっと片づけますね」
機械「お二人とも変える道途中まで同じでしたっけ、私は一人なので羨ましいなぁ…」
そういえばライムは思いっきり天使の羽や輪があるため女性から色々と言い寄られることが多いらしい。
ライム「僕は逆に1人でいる方が怖いですね…ちょっと色々あったので…」
「よし、じゃあライム行くか、機械先生また1週間後に~」
機械「了解です、さようなら」
そこまで家に距離があるわけではない、そのため基本的にはある気で十分なのだ。
道をある程度歩くとライムは別の方向の家へと歩いて行った。
…
と言いたかった。
「やあ~、ライム~」
ある程度歩いた先で上から何かが降ってきたのだ、そしてライムの名前を呼びながら降ってきたため余計謎が深まる。
というかそんなこと考えているうちに、ライムが動かなくなっている
「おーい、ライム大丈夫か?」
ライム「は、はは、司さん…逃げましょう」
引きつった笑顔でそう言うと、純白の翼を広げ俺の右手を掴んだ。
「えぇ?久々に会った師匠に対してその態度?」
気づくとその人はライムの右側に回り肩に手を置いた、悪意ではない顔をこちらに向けながら。
ライムは諦めたような表情をすると、
俺の方を向き、説明を始めた。
ライム「すみません司さん、今まで説明してなかったんですけど僕元々は”天使じゃない”んですよ、それに関してこの人が重要になってくるわけです」
その時点で驚いた、元々天使じゃない、つまり別の種族から変化した、という事なのだから。
この世界では種族は生まれた時点で遺伝によって決まり、スキルも生まれた時点で持ってはいるが使えない、つまりライムは生まれた後から種族が変化した、変化されたという今までで極めて珍しい例なのだ。
ライム「思い出話になりますが…まあそれは明日司さんの家で話すとしましょう」
「え?ライム、この人は…?」
明らかに嫌な予感がしたがとりあえず一度このライムのお師匠さんについてだけ聞こうとした。
ライム「あー、その人は”フェレン・サファウル”、じゃあ後は任せますね」
名前しか説明されず、苦笑いをしたライムは謝りながらすぐに飛んで行く。
「え?、名前しか説明されてないけど…」
フェレン「まあまあ、じゃあこれからよろしく~‼」
思いっ切り肩を叩かれ、痛みと共にさらに困惑していた。
「あの、”これから”というのは…」
まずそこから、何故ライムがあんなに動揺していたのか少しだけ分かった気がした、
フェレン「そのまんまだよ、居候させてもらうね~」
「…ん?」
気のせいだろうか、今”居候”という単語が聞こえた気がする、いや多分気のせいだろう。
ライムへの軽蔑、とまではいかないが流石に馴れ馴れしすぎるのでは…とはこの人に対して思った。
フェレン「だから、ライムに泊めてもらおうと思ったけどライム逃げちゃったからこれからよろしくね」
俺はこのことに関して一生ライムを恨むことになるとは、まだ知らなかった。
そしてこの出会いによって何が起こるのか、検討すらついていなかったと思う…