翌朝、拠点のダイニングルーム。
零は昨夜の説教の余韻か、あるいは律たちの手厚すぎる処置のおかげか、少しだけ痛みを引きずりながら椅子に座っていた。
そこへ、膨れっ面をした姫叶と、どこか冷ややかな視線を送る梅紀がやってくる。
姫叶「ぼす! おはよ!!……じゃないよ!!」
姫叶がテーブルをバン! と叩き、零の顔を覗き込んだ。
姫叶「ひめ、本当に怒ってるんだからね。昨日のあんなボロボロな姿、もう二度と見たくない。……もし次、また一人で勝手に怪我して帰ってきたら、ひめ、ぼすのこと嫌いになるから!!」
零「えっ……! ひめちゃん、それは……」
梅紀「俺も同意見。零さん、あなたは家族、家族って言うけどさ、俺たちを不安にさせるのは家族じゃないよ。……次に同じことしたら、俺も嫌いになる」
梅紀の追い打ちに、零は目に見えて狼狽え、2メートルある体が椅子の角で小さく縮こまった。
零「嫌いになるなんて……それだけは、それだけは勘弁してほしいなぁ……。二人とも、僕の宝物なんだから……」
そこへ、淹れたての珈琲を手にした律が、足音もなく現れた。
律「おはようございます、首領。顔色が少しは戻ったようで何よりです。……さて、今日からしばらくの間、食事はすべて出前にしましょう」
零「えぇっ!? なんで!? 僕、今日はみんなに特製のお菓子と、夜は腕によりをかけて料理を作ろうと思ってたのに!」
驚愕する零に、律は珈琲を一口すすり、冷徹な一言を突き刺した。
律「あなたが怪我をして、まともに動けないからでしょう!! 傷口が開いたらどうするんですか。治療した側の身にもなってください」
零「そんなの、片手でだって作れるよ! みんなに美味しいものを食べさせるのが、僕の楽しみなんだから……っ」
律「いいえ、許可しません」
律の頑固な態度に、零が「えぇー……」と不満を漏らしたその時。姫叶と梅紀が顔を見合わせ、声を揃えてトドメを刺していく。
姫叶「……もう! 言うこと聞かないなら、ひめ、本当に首領なんか嫌い!!」
梅紀「俺も。……もう知らない」
二人がプイッと顔を背けた瞬間、零の余裕は完全に崩壊した。
零「わ、分かった! 分かったよぉ! 作らない! 怪我が治るまで、キッチンには指一本触れないし、大人しく安静にしてるから! だから……ね? 嫌わないで! 見捨てないでぇ……!」
必死に懇願する首領の姿に、姫叶と梅紀はこっそりアイコンタクトを取り、少しだけ表情を和らげていった。
姫叶「……本当に? 絶対に安静にする?」
零「うん、約束するよ!」
梅紀「……じゃあ、怪我が治ったら、いっぱい遊んでくれる?」
梅紀が少し照れくさそうに付け加えると、零はパァッと顔を輝かせ、いつもの穏やかな群青色の瞳を細めた。
零「勿論! 公園でも遊園地でも、二人が行きたいところ、どこへでも連れて行くよ。美味しいものも山ほど作ってあげる!」
その言葉を聞いた瞬間、姫叶と梅紀は零の両脇に飛びついた。
梅紀・姫叶「やったぁ! 首領大好き~~!!」
零「おわっ、と……あはは、響くけど………嬉しいなぁ」
抱きついてくる二人を、零は愛おしそうに、けれど今度は壊さないように優しく抱きしめ返す。その後ろで律が「……やれやれ。治るまでは、私がしっかりと監視させていただきますよ」と呆れ顔で呟き、拠点の朝には、いつもの温かな空気(と、少しの過保護)が戻ってきたのだった。
零は昨夜の説教の余韻か、あるいは律たちの手厚すぎる処置のおかげか、少しだけ痛みを引きずりながら椅子に座っていた。
そこへ、膨れっ面をした姫叶と、どこか冷ややかな視線を送る梅紀がやってくる。
姫叶「ぼす! おはよ!!……じゃないよ!!」
姫叶がテーブルをバン! と叩き、零の顔を覗き込んだ。
姫叶「ひめ、本当に怒ってるんだからね。昨日のあんなボロボロな姿、もう二度と見たくない。……もし次、また一人で勝手に怪我して帰ってきたら、ひめ、ぼすのこと嫌いになるから!!」
零「えっ……! ひめちゃん、それは……」
梅紀「俺も同意見。零さん、あなたは家族、家族って言うけどさ、俺たちを不安にさせるのは家族じゃないよ。……次に同じことしたら、俺も嫌いになる」
梅紀の追い打ちに、零は目に見えて狼狽え、2メートルある体が椅子の角で小さく縮こまった。
零「嫌いになるなんて……それだけは、それだけは勘弁してほしいなぁ……。二人とも、僕の宝物なんだから……」
そこへ、淹れたての珈琲を手にした律が、足音もなく現れた。
律「おはようございます、首領。顔色が少しは戻ったようで何よりです。……さて、今日からしばらくの間、食事はすべて出前にしましょう」
零「えぇっ!? なんで!? 僕、今日はみんなに特製のお菓子と、夜は腕によりをかけて料理を作ろうと思ってたのに!」
驚愕する零に、律は珈琲を一口すすり、冷徹な一言を突き刺した。
律「あなたが怪我をして、まともに動けないからでしょう!! 傷口が開いたらどうするんですか。治療した側の身にもなってください」
零「そんなの、片手でだって作れるよ! みんなに美味しいものを食べさせるのが、僕の楽しみなんだから……っ」
律「いいえ、許可しません」
律の頑固な態度に、零が「えぇー……」と不満を漏らしたその時。姫叶と梅紀が顔を見合わせ、声を揃えてトドメを刺していく。
姫叶「……もう! 言うこと聞かないなら、ひめ、本当に首領なんか嫌い!!」
梅紀「俺も。……もう知らない」
二人がプイッと顔を背けた瞬間、零の余裕は完全に崩壊した。
零「わ、分かった! 分かったよぉ! 作らない! 怪我が治るまで、キッチンには指一本触れないし、大人しく安静にしてるから! だから……ね? 嫌わないで! 見捨てないでぇ……!」
必死に懇願する首領の姿に、姫叶と梅紀はこっそりアイコンタクトを取り、少しだけ表情を和らげていった。
姫叶「……本当に? 絶対に安静にする?」
零「うん、約束するよ!」
梅紀「……じゃあ、怪我が治ったら、いっぱい遊んでくれる?」
梅紀が少し照れくさそうに付け加えると、零はパァッと顔を輝かせ、いつもの穏やかな群青色の瞳を細めた。
零「勿論! 公園でも遊園地でも、二人が行きたいところ、どこへでも連れて行くよ。美味しいものも山ほど作ってあげる!」
その言葉を聞いた瞬間、姫叶と梅紀は零の両脇に飛びついた。
梅紀・姫叶「やったぁ! 首領大好き~~!!」
零「おわっ、と……あはは、響くけど………嬉しいなぁ」
抱きついてくる二人を、零は愛おしそうに、けれど今度は壊さないように優しく抱きしめ返す。その後ろで律が「……やれやれ。治るまでは、私がしっかりと監視させていただきますよ」と呆れ顔で呟き、拠点の朝には、いつもの温かな空気(と、少しの過保護)が戻ってきたのだった。
- 1.参加シート
- 2.枠
- 3.創立記念日(5年前)
- 4.零と雪
- 5.零と梅紀
- 6.いるかわかんないけど首領の設定
- 7.零と律
- 8.零とゆり
- 9.零と羅牡
- 10.零と蒼
- 11.零と陽葵
- 12.律と梅紀
- 13.雪と蒼
- 14.零とこも
- 15.零と京士郎
- 16.零と都雪
- 17.零と幽薇
- 18.零と梓
- 19.零と姫叶
- 20.姫叶とこもと零
- 21.零と刹那
- 22.零と律と梅紀
- 23.幹部会
- 24.零と榊原と律の宴会
- 25.零と尽
- 26.零とユイ ミニお祭り騒ぎ
- 27.零と諒斗
- 28.零と木浪
- 29.零と拓也
- 30.零と柚木
- 31.零の大怪我
- 32.説教
- 33.大嫌いと出前の追い打ち
- 34.零と凛と紺
- 35.零と縨と芳乃
- 36.零とネム
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この小説の著作権は凪【参加型】何でも屋Absolute Vanta(まだまだ枠の空きあり!ぜひ参加してください!)さんに帰属します