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【大型参加型】何でも屋Absolute Vanta残り7枠

#19

零と姫叶

姫叶「ねーえ!!ひめのぷりんたべたのだれ!!!」

静かな拠点に、姫叶の怒鳴り声が響き渡る。冷蔵庫の前で地団駄を踏む彼女は、任務中の冷徹な「執行人」の面影など微塵もない、ただの14歳の少女だった。

零「あはは、そんなに怒らないでよ姫叶。僕がまた作ってあげるからさ」

キッチンから顔を出したのは、首領であり、彼女の育ての親でもある零だ。200cmの巨躯を折り曲げるようにして、彼は慣れた手つきでボウルをかき混ぜている。

姫叶「ぼす!!!!おはよ!!!!!……って、作ってくれるの? ほんとに?」

零「もちろん。今日は特別に、バニラビーンズたっぷりの特製プリン。……あ、その前に。ほら、口の横にチョコがついてる。……動かないで、僕が拭いてあげるから」

零が純白の手袋をはめた指先で、優しく彼女の口元を拭う。姫叶は一瞬だけ、その大きな手に甘えるように目を細めたが、すぐにふいっと顔を背けて頬を膨らませた。

姫叶「……別に、チョコなんて食べてないもん。……あ、そうだ、ぼす! このあとお茶する約束、忘れてないよね?」

零「忘れるわけないじゃない。そのために今、急いで新作のお菓子を仕上げてるんだから」

零は糸を操るような繊細な手つきでオーブンをセットすると、ふと、窓の外を見た。その瞳は、平和主義者とは裏腹の、どこか底の知れない群青色を湛えている。

零「……あーあ。でも、その前に少しだけ『お仕事』が入っちゃったみたいだ。不躾なネズミたちが、僕たちの箱庭を荒らそうとしてる」

その言葉を聞いた瞬間、姫叶の空気が一変した。
華奢な指先が、隠し持った拳銃のグリップに触れる。感情の消えた、人形のような無機質な瞳。

姫叶「……そ。ひめとお茶する邪魔をするなら、早く死んでもらわなきゃ困るんだけど」

零「物騒だねぇ。でも、頼もしいよ。……ねぇ、約束だよ。僕に内緒で勝手に怪我したりしちゃダメ。……もし破ったら、その時は死ぬより不自由な場所に閉じ込めちゃうからね?」

零の笑顔は変わらないが、その背後には見えない「糸」が蠢いている。

姫叶「わかってる。ひめは、ぼすの家族だもん。傷つくわけないじゃん」

零「いい子だ。……それじゃあ、パパッと片付けてこようか。終わったら、みんなで最高のお茶会にしよう」

姫叶「うん! ひめの家族に手出したやつ、許すわけないから。……ぼす、終わったら一緒にプリン食べようね!」

零「もちろんだよ。……『比翼の連環』がある限り、君の痛みは全部僕がもらってあげるから。安心して暴れておいで」

二人は微笑み合い、そして背中合わせにそれぞれの武器を手に取った。
一方は、愛する家族を害する者を刻むための糸とレイピアを。
一方は、愛する日常を守るための冷徹な銃口を。

姫叶「ひめ? ひめは普通の女子中学生だよ!!……だから、邪魔する大人はみんな、消えて?」

戦場へ向かう姫叶の背中を見送りながら、零は狂気的な愛情を込めて、美しく指を踊らせた。

作者メッセージ

ほのぼのですね~

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