ある日の午後。守護幹部の秘書である夜都爽那は、幹部からの伝達書類を手に、首領室の扉を叩いていた。
中から聞こえてきた「はーい、どうぞー」というのんびりした声に、緊張しながら部屋へ入る。
爽那「…えっ、と 夜都 爽那です。守護幹部からの報告書を持ってきました。よろしく…って、もう所属して結構経つのに、僕、首領の前だと緊張しすぎですよね…」
零「あはは、爽那くんは本当に可愛いねぇ。そんなに畏まらなくていいのに。此処のみんなは家族だよ」
零は、長い三つ編みを揺らしながらソファから立ち上がると、200cmの巨躯を屈めて爽那の頭を優しく撫でた。その瞬間、爽那の細い肩がびくんと跳ね上がる。
爽那「ひゃっ//首領っ!やめてくださいっ! 急に触るからびっくりするじゃないですか…っ」
真っ赤になってマッシュヘアの頭を両手で隠し、一歩下がる爽那。その姿を見て、零は嬉しそうにクスクスと笑った。
零「ごめんごめん、あまりに初々しいからついね。……あ、そうだ爽那。ちょうど今、僕が作ったお昼ご飯があるんだ。一緒に食べよう?」
爽那「えっ? いえ、僕は守護幹部の秘書としての仕事がありますし、すぐに戻らないと……」
零「いいじゃない、ちょっとくらいサボっても。今日のメニューはね、シャキシャキのサラダと、甘いコーンスープ。それから……オムライスだよ!」
爽那「オムライス……っ」
料理全般が得意な零の言葉に、爽那のお腹がタイミングよく、くう、と小さく鳴ってしまった。
零「あはは、お腹の虫さんも食べたいって。さあ、冷めないうちに座って」
結局、断りきれずにソファの端にちょこんと腰掛けた爽那の前に、色鮮やかなサラダと、湯気の立つコーンスープ、そしてふわふわの卵が乗った見事なオムライスが並べられる。
爽那「……あの、首領。僕の『スパークリングソーダ』を使えば、一瞬で料理を出せますけど……僕の能力、使わなくて良かったんですか?」
爽那が不思議そうに首を傾げると、零は少しだけ真面目な顔をして、爽那の頭をポンポンと叩いた。
零「ダメだよ、爽那くんの能力は大切なんだ。ここぞという非常事態以外では、滅多なことで使っちゃダメ。それにね、家族のご飯を作るのは、僕の楽しみなんだから」
爽那「……あ。……ありがとうございます、首領。じゃあ、いただきます……っ」
爽那は少し照れくさそうに微笑むと、スプーンを手に取った。
オムライスを一口パクリと頬張る。ふわとろの卵とチキンライスの絶妙な味が口いっぱいに広がり、爽那の黒い瞳がパッと輝いた。
「……美味しい。」
「爽那くんの美味しそうな顔が見られて、作った甲斐があったよ。ご飯は全部食べられた? 偉いねぇ。……あ、口にケチャップついてるよ。動かないで、僕が拭いてあげるから」
「自分で拭けま――むぐっ」
零が当然のような顔で純白の手袋を外した手でハンカチを差し出し、爽那の口元を優しく拭う。爽那はまたしても顔を林檎のように真っ赤に染めて、自身の相棒である日本刀の柄をぎゅっと握りしめた。
爽那「もう……首領は距離感が近すぎます。僕、男相手でもこういうの慣れてないんですから……。守護幹部にも、こんなことしてないのに……」
ぶつぶつと文句を言う爽那を、零はただただ愛おしそうに見つめている。
ふと、零の群青色の瞳の奥に、深い、深い、絶対に譲らない光が灯った。
零「ねぇ、約束だよ。僕に内緒で勝手に怪我したり、死んだりしちゃダメ。……もし破ったら、その時は死ぬより不自由な場所に閉じ込めちゃうからね?」
「……っ」
あまりに笑顔で、かつ重たい言葉に爽那は一瞬背筋を凍らせたが、すぐにコーンスープを一口飲んで息を吐いた。首領が、自分たち「家族」の命をどれほど重く捉えているか、痛いほど知っているからだ。
爽那「……分かってますよ。僕は守護秘書ですから。幹部も、この組織も、自分の身も、簡単にやられたりしません。首領の美味しいご飯、また食べたいですし」
零「あはは、頼もしいねぇ! よーし、次は爽那のために特製のお菓子も作っちゃおうかな。あ、幹部への伝言しようかな、オムライスを綺麗に完食するまで預かるって。」
爽那「ええっ!? そんなの、僕が本当にサボってるみたいで怒られるじゃないですか! 首領、やっぱり意地悪です……っ!」
慌ててオムライスを口に運ぶ爽那をよそに、零は満足そうに微笑んだ。
能力に頼らず、愛情たっぷりの手料理で大切な守護秘書くんを甘やかす、過保護な首領の温かい昼下がりのひとときだった。
中から聞こえてきた「はーい、どうぞー」というのんびりした声に、緊張しながら部屋へ入る。
爽那「…えっ、と 夜都 爽那です。守護幹部からの報告書を持ってきました。よろしく…って、もう所属して結構経つのに、僕、首領の前だと緊張しすぎですよね…」
零「あはは、爽那くんは本当に可愛いねぇ。そんなに畏まらなくていいのに。此処のみんなは家族だよ」
零は、長い三つ編みを揺らしながらソファから立ち上がると、200cmの巨躯を屈めて爽那の頭を優しく撫でた。その瞬間、爽那の細い肩がびくんと跳ね上がる。
爽那「ひゃっ//首領っ!やめてくださいっ! 急に触るからびっくりするじゃないですか…っ」
真っ赤になってマッシュヘアの頭を両手で隠し、一歩下がる爽那。その姿を見て、零は嬉しそうにクスクスと笑った。
零「ごめんごめん、あまりに初々しいからついね。……あ、そうだ爽那。ちょうど今、僕が作ったお昼ご飯があるんだ。一緒に食べよう?」
爽那「えっ? いえ、僕は守護幹部の秘書としての仕事がありますし、すぐに戻らないと……」
零「いいじゃない、ちょっとくらいサボっても。今日のメニューはね、シャキシャキのサラダと、甘いコーンスープ。それから……オムライスだよ!」
爽那「オムライス……っ」
料理全般が得意な零の言葉に、爽那のお腹がタイミングよく、くう、と小さく鳴ってしまった。
零「あはは、お腹の虫さんも食べたいって。さあ、冷めないうちに座って」
結局、断りきれずにソファの端にちょこんと腰掛けた爽那の前に、色鮮やかなサラダと、湯気の立つコーンスープ、そしてふわふわの卵が乗った見事なオムライスが並べられる。
爽那「……あの、首領。僕の『スパークリングソーダ』を使えば、一瞬で料理を出せますけど……僕の能力、使わなくて良かったんですか?」
爽那が不思議そうに首を傾げると、零は少しだけ真面目な顔をして、爽那の頭をポンポンと叩いた。
零「ダメだよ、爽那くんの能力は大切なんだ。ここぞという非常事態以外では、滅多なことで使っちゃダメ。それにね、家族のご飯を作るのは、僕の楽しみなんだから」
爽那「……あ。……ありがとうございます、首領。じゃあ、いただきます……っ」
爽那は少し照れくさそうに微笑むと、スプーンを手に取った。
オムライスを一口パクリと頬張る。ふわとろの卵とチキンライスの絶妙な味が口いっぱいに広がり、爽那の黒い瞳がパッと輝いた。
「……美味しい。」
「爽那くんの美味しそうな顔が見られて、作った甲斐があったよ。ご飯は全部食べられた? 偉いねぇ。……あ、口にケチャップついてるよ。動かないで、僕が拭いてあげるから」
「自分で拭けま――むぐっ」
零が当然のような顔で純白の手袋を外した手でハンカチを差し出し、爽那の口元を優しく拭う。爽那はまたしても顔を林檎のように真っ赤に染めて、自身の相棒である日本刀の柄をぎゅっと握りしめた。
爽那「もう……首領は距離感が近すぎます。僕、男相手でもこういうの慣れてないんですから……。守護幹部にも、こんなことしてないのに……」
ぶつぶつと文句を言う爽那を、零はただただ愛おしそうに見つめている。
ふと、零の群青色の瞳の奥に、深い、深い、絶対に譲らない光が灯った。
零「ねぇ、約束だよ。僕に内緒で勝手に怪我したり、死んだりしちゃダメ。……もし破ったら、その時は死ぬより不自由な場所に閉じ込めちゃうからね?」
「……っ」
あまりに笑顔で、かつ重たい言葉に爽那は一瞬背筋を凍らせたが、すぐにコーンスープを一口飲んで息を吐いた。首領が、自分たち「家族」の命をどれほど重く捉えているか、痛いほど知っているからだ。
爽那「……分かってますよ。僕は守護秘書ですから。幹部も、この組織も、自分の身も、簡単にやられたりしません。首領の美味しいご飯、また食べたいですし」
零「あはは、頼もしいねぇ! よーし、次は爽那のために特製のお菓子も作っちゃおうかな。あ、幹部への伝言しようかな、オムライスを綺麗に完食するまで預かるって。」
爽那「ええっ!? そんなの、僕が本当にサボってるみたいで怒られるじゃないですか! 首領、やっぱり意地悪です……っ!」
慌ててオムライスを口に運ぶ爽那をよそに、零は満足そうに微笑んだ。
能力に頼らず、愛情たっぷりの手料理で大切な守護秘書くんを甘やかす、過保護な首領の温かい昼下がりのひとときだった。
- 1.参加シート
- 2.枠
- 3.創立記念日(5年前)
- 4.零と雪
- 5.零と梅紀
- 6.いるかわかんないけど首領の設定
- 7.零と律
- 8.零とゆり
- 9.零と羅牡
- 10.零と蒼
- 11.零と陽葵
- 12.律と梅紀
- 13.雪と蒼
- 14.零とこも
- 15.零と京士郎
- 16.零と都雪
- 17.零と幽薇
- 18.零と梓
- 19.零と姫叶
- 20.姫叶とこもと零
- 21.零と刹那
- 22.零と律と梅紀
- 23.幹部会
- 24.零と榊原と律の宴会
- 25.零と尽
- 26.零とユイ ミニお祭り騒ぎ
- 27.零と諒斗
- 28.零と木浪
- 29.零と拓也
- 30.零と柚木
- 31.零の大怪我
- 32.説教
- 33.大嫌いと出前の追い打ち
- 34.零と凛と紺
- 35.零と縨と芳乃
- 36.零とネム
- 37.零とアリサとリュコス
- 38.零とフラッシュ
- 39.零と光凛
- 40.零と爽那