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【大型参加型】何でも屋Absolute Vanta残り3枠

#39

零と光凛

零「はい、光凛ちゃん。今日のおやつは特製の三色団子と、ちょっと良いお茶だよ。お口に合うといいなぁ」

200㎝の巨体を器用に折り曲げ、零は純白の手袋をはめた手で、いかにも楽しそうに湯呑みと皿を並べていく。漆黒のロングコートが揺れ、襟元の薔薇のブローチが鈍く光った。

光凛「……ありがとうございます、首領。でも、和菓子に紅茶は少し珍しい組み合わせですね」

光凛は、真っ白な軍服ロリィタの裾をきれいに整えながら、用意された椅子にちょこんと腰掛けた。背後で透き通るような天使の羽が、嬉しそうにパタパタと小さく揺れる。

零「あはは、光凛ちゃんは紅茶が好きでしょ? 僕が甘い物食べたかったから、間をとってみたんだ。ほら、お茶も淹れ立てだから温かいうちにどうぞ」

零はいつものように、細められた群青色の瞳に優しい笑顔を浮かべ、自分の分の団子を嬉しそうに頬張った。その様子を、光凛は切れ味の鋭い金色の瞳で見つめる。

『神の眼』が捉える首領のステータス――。
名前、能力、現在の心拍数。すべてがいつも通り、穏やかで、そして彼女にとって世界で一番安心できる数値を刻んでいる。

光凛「……んふ、やっぱり首領の作るお菓子は最高です。大好きです!!」

零「お、気に入ってくれた? 良かったぁ。光凛ちゃんが美味しそうに食べてくれるのが、僕の一番の癒やしだからねぇ」

零は左耳の深紅の宝石のピアスを揺らしながら、本当に愛おしそうに光凛の白髪の頭を撫でようと手を伸ばした。

光凛「ひっ、触んな……っ!」

ビクッと肩を震わせ、光凛は思わずツンとした態度でその手をパシッと叩いてしまう。過去のトラウマから、急な接触にはまだ身体が拒絶反応を起こしてしまうのだ。

しかし、零は怒る風でもなく、「あはは、ごめんごめん」といつもの笑顔のまま手を引いた。

零「驚かせちゃったね。でも、そんなに警戒しなくても、僕は光凛ちゃんをどこにもやりやしないよ? 君は僕の大切な『家族』なんだから」

光凛「……っ」

その言葉に、光凛の胸の奥にある強迫観念――「役立たずになれば捨てられる」という恐怖が、綺麗に溶かされていく。
彼女は少し耳を赤くしながら、ぷいっと顔を背けてお茶を一口すすった。

光凛「……別に、首領になら、少しくらい触られても嫌じゃないです。ただ、その、心の準備というものが……」

零「そっかそっかぁ。じゃあ次はちゃんと予告してからにするね」

光凛「……からかわないでください。そんなことより首領、書類仕事がまだ残っていますよ。承認欲求が強い割に、そういう地味な作業はすぐ後回しにするんですから。……嫌われますよ?」

零「うっ、痛いところを突くねぇ。いいじゃない、言われたことはちゃんとこなすから、今はこうして光凛ちゃんとのんびりさせてよ」

面倒くさそうに机の上の書類の山を睨みつける首領を見て、光凛はクスクスと小さく笑った。

光凛「仕方ないですね。私が『神の眼』で、どの書類から片付ければ一番効率が良いか、全部視てあげます」

零「さすが光凛ちゃん、頼りになるなぁ! じゃあ、これが終わったら夜ご飯は何にしようか? 今日はね、焼きそばと、たこ焼きと、トルネードポテトを作ろうかと思って!」

光凛「……首領、まるでお祭りですね。ジャンクなものばかりですが……ふふ、楽しみにしています」

仕込み傘を椅子の横に立てかけ、光凛はもう一本の団子に手を伸ばす。
凄惨な能力を持つ首領と、すべてを見通す観測人。裏社会の頂点に立つ二人の空間は、今はただ、どこまでも甘く、平和な空気に満たされていた。

作者メッセージ

書いてる最中にちゃんが抜けてることに気づいたので、急いでちゃん付けましたが付けれてないところあれば教えてください。

2026/06/07 22:30


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