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この作品はnmmn、キャラ崩壊、捏造設定等を含みます。
そして、小説執筆初心者が書くにじさんじ様の恋愛女性向け夢短編集です。
その他、ヤンデレ要素など含む可能性もあります。
それでも良い方は、温かい目で見守ってくださると幸いです。
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njsj短編集
#1
kgm_感情に栓をして
[水平線]
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ふわっ、と吐き出した息が白く変化する。
地球温暖化、なんて言葉をよく耳にする私に冬を教えてくれたのは、降り積もる雪だった。
周りではイルミネーションと雪がきらきら瞬いていて、それを楽しむように恋人達がたむろしていた。
綺麗だとは思うけれど、悲しいことにそれに共感して一緒に言葉を紡いでくれるような人が、私にはいない。
行き場を失った言葉たちは私の中にとどまり続け、そこに残るのはたった一筋の虚しさだけだった。
一人、喧騒と煌めきに紛れながら帰路を歩き続ける。
せっかくのクリスマスでも、私は今年も仕事だった。
そのせいかはわからないけれど、周りの恋人達が全員敵に思えてきて、年々増していくその虚しさに、また息を吐き出した。
やけくそで今年はホールケーキでも買って帰ろうかと考えていると、聞こえるはずのない声が、後ろからぼんやりと聞こえてくる。
「...●●さん、●●さ〜ん!!」
幻聴まで聞こえるようになったかと自分を疑って後ろを振り向くが、どうやら幻聴ではなかったらしい。
そこには、大きく私の声を反芻しながらこちらに向かってくる、会社の社長の姿があった。
「...社長、どうかされたんですか。書類に間違いでもありました?」
もしそうだったらまた会社へ逆戻りだが...社長の息が切れている様子を見るに、走ってきたのだろう。その可能性は低そうだ。
流石に書類のミスくらいで走って追いかけないだろうと安堵するが、相手が社長だということに再度気づく。
社長が、私を走って追いかけてきた??このクソ寒い中??
あの、社内でも若手社長として注目を浴び、社員の憧れや好意の的となっている加賀美社長が??
いや、私を追いかけるわけがないか、と自分の自意識過剰ということにして一旦頭を整理すると、息を整えながら声がかけられる。
kgm「...い、や...すいません、書類に問題はなかったんですけど......これ、●●さんの物ですよね...?」
おずおずと差し出された白色に金の刺繍が入っているハンカチは、紛れもなく私の物だったが、思わず驚きの声を上げた。
「...そう、ですけど...もしかして社長、これを届けるためだけに、走ってこられたんですか...?」
kgm「はい、お休み前なのに忘れ物があっては困るだろうと思って...」
社長の人の良さにしみじみと感動しながら、違和感を口にする。
「...え、でもなんで私の物だとわかったんですか?あと、休みの日も...」
kgm「ああ、ハンカチは前にも落とし物で拾った際に知って、休みは普段●●さんが休んでいるところをあまり見ないので、休みをとっていたのが珍しくて覚えていて...」
すいません、気持ち悪かったですかね...なんて眉を下げる社長に、より一層感動を覚える。
社員の事をよく見ていてるとは思っていたが、そんなことまで気にかけてくれていたとは。
ハンカチを落としたのだって入社数ヶ月後くらいだったし、社員の状況把握がすごい...と思ったので、素直に伝える。
「いえ、素晴らしいと思います。他の社員のこともよく見ているなと、思っていたんです。社員のことを気遣う姿勢、感服です。」
kgm「そうですか!皆さんのことをよく見ることは、心がけているんです!そう言っていただけて、嬉しい限りです...!」
周りに花が咲いたように満面の笑みを浮かべた社長は、照れくさそうに頬を掻く。
そして、微笑んで私に告げた。
kgm「この後、お時間ありませんか。ご夕食、決められていたら優先していただいて構わないのですが...外で、一緒に食べませんか?」
美味しいお店を知っているんです、という社長に、今夜は少しだけ一緒にいてもらうことにした。
・・・
「...よく、こんなお店知っていますね。」
kgm「商談でも、稀にこういうお店に行くんですよね。まあ、大体は知人の紹介ですが...」
流れるクラシックに、輝く夜景。
大人っぽい雰囲気のレストランで、二人で食事しながら談笑していた。
「...!」
美味しい料理に私は顔が綻び、社長はそれを見て微笑んでいた。
kgm「...ふふ、喜んでいただけて何よりです。何か、元気がないような雰囲気を纏っていたので...」
「ありがとうございます、社長。そんなに気を使っていただいて...あ、お金は払います。」
きちんと伝えると、社長は首を軽く傾げ、私の方を見つめた。
kgm「いえ、大丈夫です、私が払います。無理を言ってここに連れてきたのは私の方ですから。」
「いや、でも...」
kgm「上司命令です」
「...はい...」
流石に申し訳ないので渋ると、一番優しい上司命令が下されたので、大人しく甘えることにした。
そこでふと、社長の顔を見ると、急に悲しそうに眉を下げた。
kgm「...社長、と呼ばなくても良いんですよ。...最近は距離も開きましたが、──同期なんですから。」
予想外の提案に、口が一瞬開きかける。
...確かに、私と社長──いや、加賀美さんは、同じ時期に会社に入ったっけ。
同期、という肩書もいつからか消えていて、私を置いて加賀美さんが出世していくと、ただの社長と社員の関係に変わっていた。
正直...
「私と加賀美さんが同期だってこと、覚えてるの私だけだと思ってました...」
kgm「...ふふ、私がそんな薄情に見えますか?」
覚えていてくれた嬉しさを噛み締めながら、また加賀美さんという存在を、思い出す。
加賀美さんは、こういう人だった。
同期とは思えないほど頼りがいがあって、視野が広くて、とても優しくて────
それで、私が、愛しくてたまらない、大好きな人だった。
気持ちに、蓋をしていたんだ、きっと。
叶わないからって、つり合わないからって、届かないからって。
でもきっと、底抜けに優しいこの人は、困りながらでも、こんな私でも好きになることを、許してくれるだろうな。
もう、迷わない。
私はこの人が、大好きなんだから。
ここまで散々逃げてきたんだから、今日ここで、砕けてみよう。
それで、失恋して、新しい恋見つけよう。
チャンスは、踏み出すのは、───今しかない。
「あの、加賀美さん。」
kgm「はい?なんでしょう、改まって...」
「私、ずっと前から、加賀美さんのことが──」
kgm「ま、待って!!ください...!」
勇気を出した言葉を遮られて、涙が溢れそうになる。
やっぱり私なんかの告白、聞きたくないのかもしれない...と思いながら加賀美さんの言葉を待つ。
kgm「あの、私...ずっと前から、●●さんのことが────好きでした。結婚を前提に、お付き合いしていただけないでしょうか。」
「え──」
驚きで言葉を発せなくなる。
加賀美さんが、私を好き...?
こんな私を?あの大人気な、加賀美さんが?
目の前の彼は、私を愛おしそうに見つめていて...嘘をついている様子は無さそうだ。
考えるより先に、言葉があふれる。
「...ほ、んとう、に?私...、結構、面倒くさいですよ。重い方だとも、思います。」
kgm「こんな悪質な嘘、つきませんよ。あと、重いのは私もです。恐らく、●●さんが思っているよりも、私は重いと思いますよ?私は、●●さんだから、好きになったんです。こうして、思いを伝えているんです。...付き合って、くれませんか。」
「......じゃあ、おねがい、します...」
堰を切ったように溢れ出す涙に、加賀美さんがまた眉を下げる。
加賀美さんが差し出してくれたハンカチで涙を拭いながら、微笑みあう。
きっとこの人となら、私はどんな困難でも乗り越えられる。
そう思えた。
彼女のクリスマスは、この年から、一人ではなくなった。
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ふわっ、と吐き出した息が白く変化する。
地球温暖化、なんて言葉をよく耳にする私に冬を教えてくれたのは、降り積もる雪だった。
周りではイルミネーションと雪がきらきら瞬いていて、それを楽しむように恋人達がたむろしていた。
綺麗だとは思うけれど、悲しいことにそれに共感して一緒に言葉を紡いでくれるような人が、私にはいない。
行き場を失った言葉たちは私の中にとどまり続け、そこに残るのはたった一筋の虚しさだけだった。
一人、喧騒と煌めきに紛れながら帰路を歩き続ける。
せっかくのクリスマスでも、私は今年も仕事だった。
そのせいかはわからないけれど、周りの恋人達が全員敵に思えてきて、年々増していくその虚しさに、また息を吐き出した。
やけくそで今年はホールケーキでも買って帰ろうかと考えていると、聞こえるはずのない声が、後ろからぼんやりと聞こえてくる。
「...●●さん、●●さ〜ん!!」
幻聴まで聞こえるようになったかと自分を疑って後ろを振り向くが、どうやら幻聴ではなかったらしい。
そこには、大きく私の声を反芻しながらこちらに向かってくる、会社の社長の姿があった。
「...社長、どうかされたんですか。書類に間違いでもありました?」
もしそうだったらまた会社へ逆戻りだが...社長の息が切れている様子を見るに、走ってきたのだろう。その可能性は低そうだ。
流石に書類のミスくらいで走って追いかけないだろうと安堵するが、相手が社長だということに再度気づく。
社長が、私を走って追いかけてきた??このクソ寒い中??
あの、社内でも若手社長として注目を浴び、社員の憧れや好意の的となっている加賀美社長が??
いや、私を追いかけるわけがないか、と自分の自意識過剰ということにして一旦頭を整理すると、息を整えながら声がかけられる。
kgm「...い、や...すいません、書類に問題はなかったんですけど......これ、●●さんの物ですよね...?」
おずおずと差し出された白色に金の刺繍が入っているハンカチは、紛れもなく私の物だったが、思わず驚きの声を上げた。
「...そう、ですけど...もしかして社長、これを届けるためだけに、走ってこられたんですか...?」
kgm「はい、お休み前なのに忘れ物があっては困るだろうと思って...」
社長の人の良さにしみじみと感動しながら、違和感を口にする。
「...え、でもなんで私の物だとわかったんですか?あと、休みの日も...」
kgm「ああ、ハンカチは前にも落とし物で拾った際に知って、休みは普段●●さんが休んでいるところをあまり見ないので、休みをとっていたのが珍しくて覚えていて...」
すいません、気持ち悪かったですかね...なんて眉を下げる社長に、より一層感動を覚える。
社員の事をよく見ていてるとは思っていたが、そんなことまで気にかけてくれていたとは。
ハンカチを落としたのだって入社数ヶ月後くらいだったし、社員の状況把握がすごい...と思ったので、素直に伝える。
「いえ、素晴らしいと思います。他の社員のこともよく見ているなと、思っていたんです。社員のことを気遣う姿勢、感服です。」
kgm「そうですか!皆さんのことをよく見ることは、心がけているんです!そう言っていただけて、嬉しい限りです...!」
周りに花が咲いたように満面の笑みを浮かべた社長は、照れくさそうに頬を掻く。
そして、微笑んで私に告げた。
kgm「この後、お時間ありませんか。ご夕食、決められていたら優先していただいて構わないのですが...外で、一緒に食べませんか?」
美味しいお店を知っているんです、という社長に、今夜は少しだけ一緒にいてもらうことにした。
・・・
「...よく、こんなお店知っていますね。」
kgm「商談でも、稀にこういうお店に行くんですよね。まあ、大体は知人の紹介ですが...」
流れるクラシックに、輝く夜景。
大人っぽい雰囲気のレストランで、二人で食事しながら談笑していた。
「...!」
美味しい料理に私は顔が綻び、社長はそれを見て微笑んでいた。
kgm「...ふふ、喜んでいただけて何よりです。何か、元気がないような雰囲気を纏っていたので...」
「ありがとうございます、社長。そんなに気を使っていただいて...あ、お金は払います。」
きちんと伝えると、社長は首を軽く傾げ、私の方を見つめた。
kgm「いえ、大丈夫です、私が払います。無理を言ってここに連れてきたのは私の方ですから。」
「いや、でも...」
kgm「上司命令です」
「...はい...」
流石に申し訳ないので渋ると、一番優しい上司命令が下されたので、大人しく甘えることにした。
そこでふと、社長の顔を見ると、急に悲しそうに眉を下げた。
kgm「...社長、と呼ばなくても良いんですよ。...最近は距離も開きましたが、──同期なんですから。」
予想外の提案に、口が一瞬開きかける。
...確かに、私と社長──いや、加賀美さんは、同じ時期に会社に入ったっけ。
同期、という肩書もいつからか消えていて、私を置いて加賀美さんが出世していくと、ただの社長と社員の関係に変わっていた。
正直...
「私と加賀美さんが同期だってこと、覚えてるの私だけだと思ってました...」
kgm「...ふふ、私がそんな薄情に見えますか?」
覚えていてくれた嬉しさを噛み締めながら、また加賀美さんという存在を、思い出す。
加賀美さんは、こういう人だった。
同期とは思えないほど頼りがいがあって、視野が広くて、とても優しくて────
それで、私が、愛しくてたまらない、大好きな人だった。
気持ちに、蓋をしていたんだ、きっと。
叶わないからって、つり合わないからって、届かないからって。
でもきっと、底抜けに優しいこの人は、困りながらでも、こんな私でも好きになることを、許してくれるだろうな。
もう、迷わない。
私はこの人が、大好きなんだから。
ここまで散々逃げてきたんだから、今日ここで、砕けてみよう。
それで、失恋して、新しい恋見つけよう。
チャンスは、踏み出すのは、───今しかない。
「あの、加賀美さん。」
kgm「はい?なんでしょう、改まって...」
「私、ずっと前から、加賀美さんのことが──」
kgm「ま、待って!!ください...!」
勇気を出した言葉を遮られて、涙が溢れそうになる。
やっぱり私なんかの告白、聞きたくないのかもしれない...と思いながら加賀美さんの言葉を待つ。
kgm「あの、私...ずっと前から、●●さんのことが────好きでした。結婚を前提に、お付き合いしていただけないでしょうか。」
「え──」
驚きで言葉を発せなくなる。
加賀美さんが、私を好き...?
こんな私を?あの大人気な、加賀美さんが?
目の前の彼は、私を愛おしそうに見つめていて...嘘をついている様子は無さそうだ。
考えるより先に、言葉があふれる。
「...ほ、んとう、に?私...、結構、面倒くさいですよ。重い方だとも、思います。」
kgm「こんな悪質な嘘、つきませんよ。あと、重いのは私もです。恐らく、●●さんが思っているよりも、私は重いと思いますよ?私は、●●さんだから、好きになったんです。こうして、思いを伝えているんです。...付き合って、くれませんか。」
「......じゃあ、おねがい、します...」
堰を切ったように溢れ出す涙に、加賀美さんがまた眉を下げる。
加賀美さんが差し出してくれたハンカチで涙を拭いながら、微笑みあう。
きっとこの人となら、私はどんな困難でも乗り越えられる。
そう思えた。
彼女のクリスマスは、この年から、一人ではなくなった。