文字サイズ変更

わたしの式。

 今日は、わたしの式を挙げる日だ。

 ずっと、ずっと、ずぅ〜っと待ちに待っていた日。

 お母さんも、友達も、みんなみんな、早く挙げちゃうんだもん。
 なんでそんなに早いんだろ。

 みんな平等に、一気に挙げたらいいのに。
 あ、でもそれは式場が大変か。

 まあ、どっちにしろ、わたしの式は今日なんだけどね。

 さっそく、式場へ行っておめかししないと。

[水平線]

 やーっと着いた!
 なんでこんな山奥にしたの? まじで。ほんとに。

 でも〜、これからお化粧とか、衣装とかするんだよね!
 やった〜! 楽しみ〜!
 こないだのお写真撮るのも、楽しかったな〜。

 早くお母さんにおめかししてもらおっと!

「お母さ〜ん!」

こういうのって、お母さんにおめかししてもらうのが普通、なのかな。

母「これが、あなたのお洋服よ」

「わーい! ありがと――」

 渡されたのは、ドレスじゃなかった。
 白い、着物だった。

「……って、これお洋服じゃなくて、お和服だよ?」

母「まあ、いいじゃない」

 ……いっか!
 写真のときから、なんとなく分かってたし。

 とりあえず、着てみよっか。

母「似合ってるわよ〜。いいじゃない」

「そう? 照れるな〜///」

母「うん、似合ってる。じゃあ、これもつけようね」

 白い、帽子みたいなもの。

「お母さん、これなに?」

 どこかで見たことがあるような、、

「あ、フリー素材とかでよく見る、和装のやつだ!」

母「訳わかんないこと言ってないで、さっさと行くわよ」

「はーい!」

[水平線]

 前を歩く、お父さん。
 顔がぐしゃぐしゃだ。

 泣いてるのかな。

「あはは、そんなに泣く?」

 返事はない。

 ちゃんと、きれいなわたしの顔を見て。
 それから、席に戻ってね。



 ……一通り、歩いたかな。

 じゃあ、いまから行ってくるね。



「いや〜、やったことなかったんだよね〜!」


「火の中にダイビング!」

「まあ、押されて、勝手に入れられるだけだけど!」



 今日は、わたしの式を挙げる日だ。

 結婚式じゃなくて——

  [大文字]お葬式。[/大文字]

作者メッセージ

読んでいただきありがとうございました!

2026/01/22 17:25

わたあめのべとべと
ID:≫ 8i2mOjc170zx2
コメント

クリップボードにコピーしました

この小説につけられたタグ

名前あんまり出てこない不穏

通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

どういった部分が元作品と類似しているかを具体的に記入して下さい。

※できるだけ具体的に記入してください。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
タイトル
URL

この小説の著作権はわたあめのべとべとさんに帰属します

TOP