夜は、いつも冷たかった。
かつて、一族は夜そのものを司っていた。
闇に溶け、影に還り、夜と共に生きる血。
だが、光を信奉する組織はそれを許さなかった。
炎。
祈り。
白い光。
夜は焼かれ、一族は消えた。
零だけが、影の奥へと逃げ込んだ。
その代償として、心臓は影に侵食され、体温は人のものではなくなった。
胸に手を当てても、鼓動は弱く、冷たい。
「……生きてる、か」
それが幸運なのかどうかは、もう分からない。
そのとき。
ピロン♪
闇に不釣り合いな音が、静かに響いた。
「……?」
手元の端末が、淡く光る。
夜に、光はよく目立つ。
画面を開くと、送信者不明のメッセージ。
『貴方は色として登録されました。』
影が、わずかにざわめいた。
「……色?」
ピロン♪
『これから貴方には、定期的に評価戦闘を行ってもらいます。』
「……評価、ね」
感情は、もうほとんど動かない。
ピロン♪
『貴方には能力が発現しました。』
『貴方には、《[漢字]境界の残影[/漢字][ふりがな]エンドレス・トワイライト[/ふりがな]》の能力があります。』
『それらを駆使し、戦闘に参加してください。』
『本評価は、「行動権」、ひいては「生存権」に直結します。』
『以上で連絡は終了です。』
端末の光が消え、再び闇が戻る。
零は、ゆっくりと息を吐いた。
「……結局、夜からは逃げられませんか」
影に身を沈めながら、呟く。
「いいですよ」
評価でも、戦闘でも、裁決でも。
夜は、まだここにある。
かつて、一族は夜そのものを司っていた。
闇に溶け、影に還り、夜と共に生きる血。
だが、光を信奉する組織はそれを許さなかった。
炎。
祈り。
白い光。
夜は焼かれ、一族は消えた。
零だけが、影の奥へと逃げ込んだ。
その代償として、心臓は影に侵食され、体温は人のものではなくなった。
胸に手を当てても、鼓動は弱く、冷たい。
「……生きてる、か」
それが幸運なのかどうかは、もう分からない。
そのとき。
ピロン♪
闇に不釣り合いな音が、静かに響いた。
「……?」
手元の端末が、淡く光る。
夜に、光はよく目立つ。
画面を開くと、送信者不明のメッセージ。
『貴方は色として登録されました。』
影が、わずかにざわめいた。
「……色?」
ピロン♪
『これから貴方には、定期的に評価戦闘を行ってもらいます。』
「……評価、ね」
感情は、もうほとんど動かない。
ピロン♪
『貴方には能力が発現しました。』
『貴方には、《[漢字]境界の残影[/漢字][ふりがな]エンドレス・トワイライト[/ふりがな]》の能力があります。』
『それらを駆使し、戦闘に参加してください。』
『本評価は、「行動権」、ひいては「生存権」に直結します。』
『以上で連絡は終了です。』
端末の光が消え、再び闇が戻る。
零は、ゆっくりと息を吐いた。
「……結局、夜からは逃げられませんか」
影に身を沈めながら、呟く。
「いいですよ」
評価でも、戦闘でも、裁決でも。
夜は、まだここにある。