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呼んでも、返らない

#1

一話 「普通の日常」

 朝は、いつも通りに始まった。
 目を開け、体を起こし、顔を洗った。

 家を出ると、すぐ近くにいた人と目が合った。
 何も言われなかったが、自然に公園へ行くことになった。

 ブランコを漕いでいると、隣から声がした。

「遠くに飛んだほうが勝ち」

 そう言って、勝負が始まった。

 先に、その人が飛んだ。
 ぴょん、と音がした。

「次はお前の番な」

 私も飛んだ。
 同じように、ぴょん、と音がした。

 着地してから、少し遅れて足元を見た。
 相手の靴の跡と、自分の靴の跡が並んでいた。
 差はなかった。
 どちらも、できるだけ前に飛んだ結果だった。

 家に戻って、本を読んだ。
 ページをめくるたび、小鳥の声が鳴っていた。
 邪魔にならない音量だった。

 しばらくして、ご飯を渡された。
 好きなものだった。
 いつも通りの味だった。

作者メッセージ

読んでくれてありがとうございます!

2026/01/04 13:40

わたあめのべとべと
ID:≫ 8i2mOjc170zx2
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