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『名を呼ぶな、夜が来る』

#6

最終話 『名を呼ぶな、夜が来る』

 翌朝、村は変わらなかった。

 人は畑に出て、井戸に集まり、
 夜の話は誰もしなかった。

 ただ一つだけ、違った。

 夜に、人が消えなくなった。

 代わりに、噂が増えた。

 ——夜に名を呼ばれそうになったら、
  あの子が来てくれる。

 私は今も、名を持たない。

 あの木札は、夜に沈めた。
 名は、私の中にだけある。

 夜は歩く。
 けれど、以前より静かだ。

 名を呼ぶ声が聞こえたら、
 私はそこへ行く。

 呼ばれる前に、
 夜より先に。

 だから、覚えておいてほしい。

 夜に、人の名を呼ぶな。

 ——夜が来る。

作者メッセージ

読んでくれてありがとうございました!

2026/01/03 23:27

わたあめのべとべと
ID:≫ 8i2mOjc170zx2
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和風因習シリアス

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