あの頃の、話をしようと思う。
いつものように、学校から帰ると、先生から呼び出しがあった。
…。なぜ、先生がいるのか、と思うかもしれない。
私は、親に捨てられて、孤児院に入っていた。
先生、というのはそこで、私たちの世話をしてくれる人だ。
「失礼します」
「ああ、[漢字]白百合[/漢字][ふりがな]サユリ[/ふりがな]ちゃん、どうぞ」
「はい」
「……?あれ?一人かい?」
「…。そうですけど」
先生は不思議そうな顔をしていた。
「…。[漢字]司熊[/漢字][ふりがな]シグマ[/ふりがな]くんも、呼んだんだけどね…」
先生は苦笑いをしていた。
「そうでしたか」
司熊…。同い年の、同く親に捨てられた男の子。
「遅れましたーっ!」
「あ、来たね。入っておいで」
「はーい」
「じゃあ、本題に入ろうか」
…。
本題。
何なんだろう。
「君たちの、引き取り手が、見つかったんだ」
「ええっ!?マジ!?」
「ああ、マジだ」
…。
おかしい。
ほとんどの里親は、交通事故なんかの孤児を引き取るのに。
「その方は、誰でもいいから、二人、下さいとおっしゃってね」
…。それでずっと引き取り手のつかない私たちを渡す、ということか。
かわいそうだな、その人も。
まあ要するに、『売れ残り』の私たちは、いらないってことだね。
「でね、その引き取り手の方は、梨江さんというお名前なんだ」
「もう、来てるの…!?」
司熊はすごくうれしそうで、興奮していた。
「ああ、来ているよ」
…。そうなんだ。もう来てるんだ…。
「入ってきてくれますか?」
「はい、失礼します。私、[漢字]紺野梨江[/漢字][ふりがな]コンノリエ[/ふりがな]と申します!よろしくね、白百合ちゃん、司熊くん」
こうして、私たちの孤児漂流記は始まった。
いつものように、学校から帰ると、先生から呼び出しがあった。
…。なぜ、先生がいるのか、と思うかもしれない。
私は、親に捨てられて、孤児院に入っていた。
先生、というのはそこで、私たちの世話をしてくれる人だ。
「失礼します」
「ああ、[漢字]白百合[/漢字][ふりがな]サユリ[/ふりがな]ちゃん、どうぞ」
「はい」
「……?あれ?一人かい?」
「…。そうですけど」
先生は不思議そうな顔をしていた。
「…。[漢字]司熊[/漢字][ふりがな]シグマ[/ふりがな]くんも、呼んだんだけどね…」
先生は苦笑いをしていた。
「そうでしたか」
司熊…。同い年の、同く親に捨てられた男の子。
「遅れましたーっ!」
「あ、来たね。入っておいで」
「はーい」
「じゃあ、本題に入ろうか」
…。
本題。
何なんだろう。
「君たちの、引き取り手が、見つかったんだ」
「ええっ!?マジ!?」
「ああ、マジだ」
…。
おかしい。
ほとんどの里親は、交通事故なんかの孤児を引き取るのに。
「その方は、誰でもいいから、二人、下さいとおっしゃってね」
…。それでずっと引き取り手のつかない私たちを渡す、ということか。
かわいそうだな、その人も。
まあ要するに、『売れ残り』の私たちは、いらないってことだね。
「でね、その引き取り手の方は、梨江さんというお名前なんだ」
「もう、来てるの…!?」
司熊はすごくうれしそうで、興奮していた。
「ああ、来ているよ」
…。そうなんだ。もう来てるんだ…。
「入ってきてくれますか?」
「はい、失礼します。私、[漢字]紺野梨江[/漢字][ふりがな]コンノリエ[/ふりがな]と申します!よろしくね、白百合ちゃん、司熊くん」
こうして、私たちの孤児漂流記は始まった。