コーヒーキャンディと課題
#1
ヘビメタ野いちごと眠気
「ああ〜〜〜〜⋯眠い」
午後の休憩時間。暖かい日差しが差し込む中、水無月先生は口を大きく開けてあくびをした。
「たぶん今ここにいる人の中で、俺が一番眠いよ。」と先生が言うので、
「本当にそうですか? 絶対に僕のが眠いです。」と返すと、
「本当に眠い人はそんな風に突っかかってきたりしないよ。」と言われた。
「ああ〜このままだと寝ちゃうわ俺ホントに。創くん何か面白い話してよ。目が覚めるような。」
「面白い話してって…そう出てくるもんじゃないすよ。」
「いいから、なんかあるでしょ。作り話でもいいよ。」
「…じゃあ話しますけど。僕、実は家で野いちごを育ててるんですよ。モミジイチゴっていうやつです。」
「へえ、野苺。珍しいね、美味しいの?それ。」
「まあまあです。で、こないだテレビか何かで『モーツァルトの音楽を聴かせたいちごは甘くなる』って聞いたんです。」
「ほう」
「じゃあ野いちごにもいいかも、って思って、聴かせてみることにしたんです。モーツァルトだけだとつまらないかと思ったんで、間引いて同時に育ててたやつにはヘビメタバンドの楽曲を聴かせて。」
「へえ…」
[大文字]「ヘビメタ野いちごだけ枯れました。」
[/大文字]「そんなことある???」
「あったんですよ。ちなみに生育状況も環境も、両方ほぼ同じでした。」
「ヘビメタってやっぱりストレスなんだね、植物にとって。」
「次はネオソウルとか聴かせてみようかと思います。…目ェ覚めました?」
「うーん…」
先生が大きく背伸びをする。その動きは、少し猫に似ているなと思う。先生はコーヒーキャンディを雑に口に入れて噛み砕き、
「なんかもっと眠くなっちゃったから、俺寝るね。おやすみ。」
と言って作業机に突っ伏した。こんな人間でも社会でやっていけてると考えると、少しだけ気が楽になる。
午後の休憩時間。暖かい日差しが差し込む中、水無月先生は口を大きく開けてあくびをした。
「たぶん今ここにいる人の中で、俺が一番眠いよ。」と先生が言うので、
「本当にそうですか? 絶対に僕のが眠いです。」と返すと、
「本当に眠い人はそんな風に突っかかってきたりしないよ。」と言われた。
「ああ〜このままだと寝ちゃうわ俺ホントに。創くん何か面白い話してよ。目が覚めるような。」
「面白い話してって…そう出てくるもんじゃないすよ。」
「いいから、なんかあるでしょ。作り話でもいいよ。」
「…じゃあ話しますけど。僕、実は家で野いちごを育ててるんですよ。モミジイチゴっていうやつです。」
「へえ、野苺。珍しいね、美味しいの?それ。」
「まあまあです。で、こないだテレビか何かで『モーツァルトの音楽を聴かせたいちごは甘くなる』って聞いたんです。」
「ほう」
「じゃあ野いちごにもいいかも、って思って、聴かせてみることにしたんです。モーツァルトだけだとつまらないかと思ったんで、間引いて同時に育ててたやつにはヘビメタバンドの楽曲を聴かせて。」
「へえ…」
[大文字]「ヘビメタ野いちごだけ枯れました。」
[/大文字]「そんなことある???」
「あったんですよ。ちなみに生育状況も環境も、両方ほぼ同じでした。」
「ヘビメタってやっぱりストレスなんだね、植物にとって。」
「次はネオソウルとか聴かせてみようかと思います。…目ェ覚めました?」
「うーん…」
先生が大きく背伸びをする。その動きは、少し猫に似ているなと思う。先生はコーヒーキャンディを雑に口に入れて噛み砕き、
「なんかもっと眠くなっちゃったから、俺寝るね。おやすみ。」
と言って作業机に突っ伏した。こんな人間でも社会でやっていけてると考えると、少しだけ気が楽になる。